26 なかなかご飯にたどり着けません
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サーヤのお腹が派手に「きゅるるるる」と鳴りまくり、空腹を訴えると
『ふふ そうでしたな。先に何か食べましょう。といっても木の実や果物などしかないのですが…』
うぅぅぅ。
「あいがちょごじゃいましゅ」
ぽんぽんの虫さんがすみません。
「きゅるるるる~」
白いおっきなわんちゃんが優しく笑いながらご飯にしようと言ってくれました。少し申し訳なさそうに木の実とかしかないと気にしてくれてます。でも大丈夫だよ。動物さんたちしかいないのにお料理出てくるなんて思ってないよ。木の実と果物嬉しいです。大好きです。
逆にお料理出てきたらびっくりです。
その時、小さいリスさんとお猿さんに似た子達が走ってきて私の体をくるくるってかけのぼりました。頭の上にお猿さん肩にリスさん。
「ほわぁ~」きらきら
もふもふだぁ~ちっちゃいもふもふ~♪
キキ『愛し子様あっちだよ』
チチッ『ご飯食べいこう!』
キャン!『いこう~』
あれぇ?
「ふあ~あ」キラキラ
いつの間にか足元に白いちっちゃいわんちゃん。くりんくりんの青いおめ目がきらきら!ふっさふっさのしっぽもぶんぶん!大きいわんちゃんの子供かな?もふもふです!もふもふのもふもふです!かわいい~♪
キャン『はやくいこう~』
キチッ『『あっちだよ~』』
もふもふいっぱい!
あとでなでなでさせてってお願いしよう!
キャン!『いこ~!』
「あい!!」
行こう~!
『『『きゃははっ!いこういこう~!』』』
妖精さんも楽しそうにくるくる飛んでます。
みんなが案内してくれる方に移動するとそこにはキレイな泉がありました。畔には大きな切り株を机替わりにしたのか、その上にたくさんの木の実や果物、あとはきのこかな?沢山乗ってます。
地球でみたことあるようなものもあれば見たことも無い不思議な色や形のものもあります。初異世界食!女神様がそのままで美味しいと言ってたから楽しみ♪
すぐそこに行こうと思ったのに
『サーヤ、まずは手と顔をお水で綺麗にしましょ』
と、フゥに止められてしまいました。
ごもっともです。手洗い大事です。なんでかお顔も何かパリパリしてますしね。そう、なんでかはわかりませんが…フゥの残念な子を見るようなおめ目はスルーです。
クゥが泉で手を洗っていいか白いわんちゃん(大)にきいてくれてます。大丈夫とお許しが出たので泉へ向かいます。
泉は思いの外深いようでした。キラキラお日様の光が水面を輝かせています。どこまでも透明な水は深いところほど碧く吸い込まれそうな美しさです。キラキラ光を反射して泳ぐお魚さんたち、驚いたのはお水の中なのにお花が咲いてるのです。
「きりぇー」
と見惚れていると隣に来たフゥが
『そうね。でもほら、先に綺麗にしましょ』
「あい」
洗うのを手伝ってくれました。冷たくて気持ちいです。
手を洗ってから泉を見てみると水面にフゥ達が映り込んでいるのに気づきました。フゥにモモにスイ、足元に白いもふもふわんちゃん。それから頭にお猿さん、肩にリスさんを乗せた知らない子。こんな子いたかとキョロキョロしますがいません。誰だろうと首を傾げると水面に映る子も首を傾げています。
あれぇ?
『サーヤ?どうしたの?』
泉を覗き込んだまま固まってたら、フゥが心配して隣にしゃがんでお顔を覗いて来ました。
「ちらにゃいこ、うちゅってりゅ」
だから、フゥに知らない子が一緒に映ってるよ。って教えてあげます。でも
『知らない子?』
そんな子いないわよ?って不思議そうにするから、指をさして教えてあげたら、その子もこちらを指を指してきました。
キ?『え?』
チチ『あれはボクたちと』
キャン『愛し子様だよ~?』
ほらね?ってわんちゃんたちが泉に向かってお手手振ってます。
え?みんな何言ってるの?
『『『いとしごさまだよ!』』』
え?妖精さんたちまで?それじゃあ、あれは本当に?
「え、えぇぇぇぇぇぇ~!」
突然叫び出した私にびっくりして、もふもふたちの毛がばばばばって逆だってました。あっごめんね。