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第3章の第115話 どうしようもない問題42 8月(5) 寒行行事葬祭




☆彡
「……」
「……」
「……」
場が戦慄し、震撼したものだった……。
エメラルティさん(彼女)は、こう独白す。
「あのカジノの上手い話を覚えているでしょ?
裏の端末のやり取りとそうした責任話が、ミシマさんに、まだ関わる前に、既に起こっていたものなのよ!
それは、街全体に騙しの網を広げていたものだった――」
そこへ、サファイアリーさんが、こう話し込んできて。
「ちょっとここで、話が飛ぶ事になるけれど……。職業訓練校修了後の事を、話す事になっていきそうね……」


★彡
【まだミシマさんに関わる前の1月下旬】
【寒行行事葬祭、浄土しんの本物のお坊さん】
――太ちょのおじさんの独り言。(本物のお坊さん)
後に、3年後の領収書が見つかり、4年後に現れる偽物のお坊さんがくる前の話だった。
『――う~ん……これはいったい何事なのだ?
そもそも、何だって『こんな問題』を通して、あの子の昔いたところで『責任問題』の話が、今、挙がっているのだ?!』
(まさか、私自身も、集団の無理解の声で、多数決の意に買った話で、コロッと騙されているのでは……!?)
『それに何だって、こっちの方で用意した問題の方を、いちいち、試す必要があるのだ!?
なんで、今まで安定していた私達『浄土宗』の方から、こっち方のこんな高くバカがつくような『怪しい宗教の団体(?)』の方へ、
あの息子さんが、流れていくような、道筋の流れに持っていくのだ?
(まさか、ゾロアほしー教や旧統一教しんや、創価学しんなのでは……!?)
少し立ち止まってから、考えてみるお坊さん。
『……まぁ、上の方から言われた通りは、従うが……。『寒行行事葬祭』と、わざわざこっちの方で、銘を打って……!?」
(そんな、名前の行事は、私どもの衆には、元々、『何も存在していない』のだがな……。
ここだけ言って、他の所にも同じように、後で回るからと……ウソをついておけばいいんだろ……!?)


☆彡
――過去から現在に返り、アユミちゃんが、こう語り掛けてきたわ。
「――ねぇ、何で、アメリカなのに、日本の浄土宗(じょうどしゅう)が入っているの……?」
凄い困り顔だったという。
それに対して、エメラルティさんは、こう切り返したのだった。
「何もおかしくもないわ。
ホラッ、戦国、安土桃山時代、1568年から1598年までの間の30年間。
織田信長の入京から、関ヶ原の戦いまでの30年間を表すのよ。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三武将で有名ね。
この豊臣秀吉時代の時、異国からキリスト教が持ち込まれた事があるでしょう?
キリスト教信仰は、異国から、持ち込まれたのよ」
「……」
日本の歴史で、ねじ伏せられたものだったわ。
このお姉さん、何で、日本史を知っているのよ。
「同様に、ゾロアほし教や旧統一教しんや創価学しん、
浄土しんや浄土信州しん、本教寺なども含めて、元は日本でも、人の波、人工の波の移動に伴い、心の拠り所として、持ち込まれて行った訳よ。
かっての、キリスト教と遜色ないわ」
「フ~ン……なるほどねぇ……」
「で、お布施という形で、そうした組合員を通した出資金なんかが、本国の方にある、各衆に入るって寸法なのよ。
これを、『本教寺』とも、『本教地』とも説くのよ。お寺や地名みたいな感じね」
「フ~ン……そうなんだぁ~」
エメラルティさんは、こう語る。
「――フフフ、で、この時、遣わしたのは、『本物』の浄土しんの本物のお坊さんだったという話よ」
だが、これには、アユミちゃんだけではなく、スバル君を推してみても。
「あ、アメリカに……何でお坊さんがいるんだろうね?」
「ねぇ~。フツー、アメリカなんだから、キリスト教の方が、しっくりこない?」
「富富秀吉時代から数えて、700年ぐらい経っているからねぇ……」
「700年……の年月の重みか……」
「そうなる事もあるものよ……なんだか……」
「……」
「で、話が、途中からゴッチャにならないように、本物のお坊さんがいて、偽者の紛争紛いのお坊さんがいたわけよ」



【無罪を勝ち取った年の1月18日(木曜日)朝9時30分頃】
【寒行行事葬祭、偽者のお坊さん登場!?】
ガサゴサ、ガサゴソ、ガサゴソ、ガサゴソ
――と玄関前で、そんな不審な物音がしていたものだった。
『――よしっ、準備はできたか?』
『ええ』
ガサガサ、
『準備はできたわよ、その手提げバッグの中で、『音声レコーダー』も周ってるわ。でも、どうするの? 応対の仕方は!?』
(音声レコーダーはバッチリだな、よしっ!)
『あの親父さんが出てきた時は、一言、こっちから文句を言ってやる!! 『怪しい金なんか受け取るんじゃない』!
そんな怪しい連中とは縁を切れッってな?』
(まぁ、俺達も、その怪しい連中各位なんだけどな……)
とここで、気になった様子で、妻さん役を演じる人は、こう言ったものだった。
早い話が、男女ペアで、仲のいい夫婦関係に似せたものである。
『……息子さんの方は!?』
『あぁ、それは、携帯電話会社とかに掛け合ってみたら、
昨日のうちにアカウントとかの行政上の手続きとかがフツーに済ませていたらしい
それでなら、わざわざ高いワイモバイル店に行って、そのアカウント上の手続きを踏んで、消す必要性もなくなるだろうからな。
その1100円とかも、わざわざ払う必要性もなくなる。
後はそれとなく本人にでも言って、その場で黙って帰らせる流れになるわけだ』
(それは、まだ、ソフト電波からワイ電波に行く前の事。
あいつは、アカウントをその時作っていて、ソフトバンクに入っていたんだ。
その腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)には、アプリ履歴と、アカウントが提携されたままの状態で
ここ、3年間の間、ず~~っと入金していたような状態だったんだ。
これは、アプリをアンインストールしてもダメで、
アカウント伝いで、キチンと消さないといけない。
……だが、一個人ですることは、決して、おすすめしない。
現にあいつは、電話で、一度かけて、確認した後だった……。
その為、そのアプリ履歴は、『残されたまま』なんだ。
あいつが、やったのは、あくまで、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)の方ではなく、
そのホログラム映像出力装置付きマウスの方に、目をつけていたんだ……。
つまり、その時点では、まだ、そのアプリ履歴が、『そのまま残っていたんだ』……。
……で、消えていくことになっていくのは、アカウントの中でも、Outlook(アウトルック)の方だったんだがな……。
……父親伝いに聞いたら、あいつ、メールを見ても、あまり消去する奴じゃないしなぁ……。
溜まりっぱなしだったんだよ……3年間ず~~っと……。要領を食いっぱなしで……)
(まるで、外から上がり込んできたら、服装脱ぎっぱなしの人みたいね……)
『は!? 何でそんな偶然が平然と起こるのよ? で、どうするの?』
『う~ん……その息子さんご本人が、もしも仮に出てきた場合は、それとなく訳を言って、その場を立ち去っていこう』
『あぁ、私達、そも『本物じゃない』から、お金なんて受け取るわけにもいかないものね』
『そーゆう事だ!』
ガサガサ、ガサゴソ
首に銅鑼(どら)をつけて、小さな太鼓用の棒を持って、チンチンとならす。
『何妙法蓮華経~♪ 波阿弥陀仏、法蓮華協~♪ チ~ン♪ 民阿弥陀仏~♪』
とその時に、彼女さんから、こう語り掛けてきたものだった。
『でもさあ、なんで長安寺から、そんな話が挙がっていたの!?』
『さあ、そんな事は、こっちとしてもよーわからん!』
波阿弥陀仏~チーン♪
(まぁ、宗教関連も、含めて、国からの要請を請け負えば、無理にでも何にでも、動かないといけない時があるからな!
あの本物のお坊さんも、上からの命じゃ、逆らえきれない、んだろうなぁ……)
『フ~ン……でも何だってそんな事になるのよ!?』
『あの子は、無事、その岸に辿り付いたって事だ。
わざわざ、こっちの方の高くつく、怪しい宗教法人団体の方に、途中から乗り換えて、『自滅していく、心配はなくなった』って事だ』
『は? なにそれ?』
(旧統一教会しんが、それだったんだよ……。
あの学校から出された問題のせいで、家庭がメチャクチャになっていった……。
事情を知る息子さんも、上手くは決してものを言えず、就職難のまま、時間だけが過ぎ去っていった……。
母親の方は、騙されたもので、
その途中の辺りから、死んでしまった父親の方も含めて……。
アメリカ合衆国米大統領が入っているという、旧中国兼北朝鮮(モス国)からの怪しい宗教団体に入ってしまった……。
どうやら、周りから言われるがまま、唆されるまま、その人達の話を信じ、鵜呑みにし、
入水するようにして、黙り込んで、入り込んでしまっていたらしい。
人を疑う事を知らんのか? あの母親は?
そこでジッと黙っていれば、ずーっと10年間もあれば、安全、だとか周りからも、何とか言われていて。
どうやら、取り次ぎ上の話だったらしい。
……。
これは、国民には、明かせないが……。
それよりも、10年前……。いや――20年ほど前……。
旧中国兼北朝鮮(モス国)が、戦争の準備をしていて、兵器開発の着手や貧困層の話が、TV報道を通じて出ていた時の事だった。
国民は、そのモス国の現状を顧み、なぜ、モス国の首相が、兵器開発ばかりを勤しんでいる中、
貧困層の国民の事を、なぜ、顧みていないのか、甚だ疑問を覚えたものだった。
胸に去来した思いは、ただただ、可哀そう、という感傷(かんしょう)の想いだった……。
そのミサイル1発分で、その家の10年間分の食費が賄えるという、
お上が、何を考えているのかわからないものだった……。
アメリカ合衆国首相は、各国首脳会談G7を通じ、その周辺各国状勢の立場を預かる、国家首脳と通じ、和解の為の打開策を出す事にした。
それが、その戦争回避の意味合いも兼ねてのもので、
国民の税金、1000億円もの血税を払って、回避してたんだ。
まぁ、泣きっ面にハチでな。
……。
結局は、戦争の為の資金繰りとして、ミサイル開発製造や、コピープラントや、職業訓練校などを設立させるという、暴挙を手伝っていたんだ。
IOTテロ……優秀なコンピューターハッカー集団の養成所も兼ねて、血税を払っていたんだ。
そうした資金繰りの為には、その問題如何で騙し取り、未来創造館よろしく、土地を安く買い叩いていたんだ。
だから、途中になってから、旧中国兼北朝鮮(モス国)から、土地を買い叩いていた、というTV報道があっていただろう!?
源の源流を辿っていけば、自然と、竜馬死鳥に辿り着くんだぜ!
……。
……で、職業訓練校の中には、いろいろと設備が整っていて、金属加工や、溶接ができる所もあるんだぜ!
で、手作りの銃を造り、不器用なもので、そいつに渡したんだ。
……よくよく、考えてもみろ!
ホームセンターで、必要な部品の展示数が揃うものか!?
自宅やアパートで、金属を加工して、溶接できるか!? 否だ!!
ご近所迷惑みたいなものだからな!)


【――そして、ここで、突撃独占取材班が入る!? 未来人のなっちゃん、たっちゃん!?】
【前首相殺害事件。
その日、アパートの中にいた少年に尋ねてきた人物達がいて、2人だったという。1人は若い女だった。
少年は、その男の言葉を聞き、嫌々と、当初は相当毛嫌いしていたらしいが……。
その連れの女が、その少年の家のアパートの冷蔵庫を開け、余りものの総菜の中から、いくらか手料理作り、今日の昼か夕方頃の献立としたものだった。
……その少年との対面を挟んだ形での舌鼓中での事。
当初は、その男の言葉を、相当毛嫌いしていたような少年であっても、
その手料理をいくらか作ってくれた、女の言葉は別で、素直に、いくらかその、ものわかりはいいもので、聞いていたような様子だった。
我々、独占取材班の、下調べによる調べによれば……。
……少年は、『終始無気力』なもので、うちの娘の仲間たち伝いの言葉によれば……。
いくらかは、その手料理を食べたおかげで、その無気力状態から、いくらかはその回復なさっていたようなものだった……と聞く。
であれば、そうした不安などは一安心ならと、少年にとやかく、こう言うものだった。
今日より、2週間後に、あの例の2人組が、ここアパートの中に訪れる事になる……ものと。
それが、運命の瞬間、なのだと……。
少年は、終始驚き顔で、そんな顔だった……と聞く。
我々、独占取材班は、その少年と母親が住む、お向かいさんのアパート周辺で、道路伝いで、聞き込み調査がてら、
下調べ諜報活動をしてさてはったものだった。
……。
それから、あくる日2週間後の事。
あの例の2人組が、その少年の住む、住み込みアパートに、人知れず潜入してはったものだった。
施錠していた鍵付きのドアを、いくらかはその蹴破った感じで。
暴力的なまでに、押し入っていたものだった。
……。
そこで、(盗聴器等を介し)聞いて張った内容は、だいたいがこんなものだった。
1つは、街頭演説を行う事になる、前首相の日時と詳しい時間帯。
2つ目は、街頭演説を執り行っていくことになる、前首相様の、その日の移動経路。
3つ目は、その日、その街頭演説に行くことになる、
少年に持たせることになる、首元などに隠す、小型内蔵のトランシーバー。
これでいくらかは、その仲間達と、その連絡の手段を執り行う事になる訳だ。
4つ目は、その日、その街頭演説に、少年が行くためには、このいくらかは、その無気力と成り果ててしまった少年が行くためには、
おにぎり数個とサンドイッチを持たせたものだった。
これで、いくらかはその体力の回復をしろ、という事だ。
次に5つ目は、その日の為の、少年の移動経路だ。
ウェーブグローバルなどで、少年に下調べさせて、その日の移動経路と逃走経路を、その少年の頭の中に叩き込むわけだ。
そして、いよいよ6つ目は、その日の行き道だけの、方道分だけの、少ない感じのお駄賃でありんした……!?
ンッ……!?
少年は、幾ばくはその、首筋から冷や汗やら、滴る汗を流し去ってあったという……。
……。
そして、運命のあの日……。
少年は、高速鉄道やら運航路線バスなどを、
その時の仲間達の必死こいて書きなさっていたという感じの、小汚いメモ用紙などに、その目線を幾ばくか、落としなさっていたという。
その手の中に握りしめてあさっていたのは、その少ない感じのだかの、往復分だかの2度帰りだかもない感じの、
少ない行き賃だけだったという。
片道一本分でありなさっていて、まさか、それが地獄への直通の一本道でありさっていたとは、
この日、少年は夢にも思わなかった……。
……。
街頭演説を執り行っていた、この日、この年、全国民の中から選ばれなさっていた感じだかの、前首相様が、そこに立っていたありんした!?
……えっ!?
『なっちゃん』? 『たっちゃん』? 絶対ここで、向こうの方のあそこの家の方にあそこのあの人が、立って、見なさっているだわよ!?
なら、ちょっとは、こうした不安だかも、安心だわね!?
そうそう、うち等はその、最初の方の辺りだか、その信じらないほどの話でありんして、その最初の方から、その無罪だものね!?
ならば、ちょっとは、こうした不安だかも、安心だわね……!?】

【――無罪】
【下調べしただけでは、何もない。
ただし、一緒に調べした感じでは、唆し合って感じになって、そーゆう風に誘導していく嫌いになるので、いくらかは、その共謀罪、となる。
知りたいという興味本位で、歴史調査するのは、重く重罪です(下手に動くな)】

【――そして、ここで、突撃独占取材班が入る!?】
【――少年は、その手作りの銃で発砲し、その演説中だった首相を殺しさったものだった……!!
……だが、大きなここには、大きな誤解と解釈の仕方だかがありなさる。
あの向こうの方にいる、先生方が、そのおっしゃられるには……。
……実は、斜め上のビルの屋上に、
遠い北国だかの、遠い異国の地ロシアから、遠路はるばる有名な殺し屋さんだかの感じの方がきて、起こしなさっていたんだった。
少年は、その最初の方から辺りから、その無罪な方であっていた。
今日、この日、運命の日にちなんで、下手に何でも、動きなされなければだ……。
前首相様の心臓を撃った、銃弾の1発は、ゆくゆくは、ちなんで、この1人の少年のせいにしてくさって、いきなさるという話だったんだ……】

――偽者のお坊さんは、心の中でこう思っていた。
(ビルの屋上に、ロシア人の殺し屋がいて、スナイパー越しに射殺したものだった。
聞こえてきた銃声は、全部で3発。
TV報道で、報じられたのは、少年が撃ったのは、2発の銃声。
1発はそれて、別の建物の外壁に。
もう1発は、その演説中だった首相の『背後から』命中したものだった。
少年が撃ったものと、ロシアの殺し屋が撃ったものだ。
着弾個所は、右首に銃創と出血がある他、左胸にも皮下出血が確認されたものだ。
これは、TV報道で1回きりだったが……。
彼を担当した医師によれば、1発の銃弾は、致命傷にはなっておらず、右肩にあった、というものだった。
トドメとなったのは、左胸の銃創だった。
殺し屋のセオリーに則れば、対象を確実に殺すならば、外れやすい頭よりも、胸の真ん中に向けて、撃つ、というセオリーがある。
斜め上からのビルの屋上からの狙撃。
人がごった返している中、殺し屋は、確実に暗殺するならば、この時は撃たない。
その絶好の好機を作るために、問題によって騙された少年を起用したのだ。
演説中に発砲すれば、ごった返していた人々は恐怖し、逃げ惑うようにして、阿鼻叫喚の声を上げる。
後は簡単だ。
備え付けのトランシーバーなどを介し、その少年の着込んでいる服の裏にでも隠して、隠れて会話をしていたものだ。
だから、2発目と3発目の銃撃音が重なり、TV報道には、音が紛れ込んでいたものだ。
首相は、この時に意識不明の重体となり。
SPに隠れていた身内仲間が、さも当然のようにして、少年を拘束し。
その裏で、備え付けのトランシーバーなどを、回収し、隠蔽工作したというものだ。
だから、証拠が何1つ無い……。
お前は、利用されるだけ利用されて、すべての責任を何もかも押し付けられたんだよ。
……だから、お前は、あの時、下手に動かなければ、勝ちだったんだよ……)
『……さあ、どーゆう事なんだろうな!? この『寒行行事』のそもそもの目的すらも、何もわかんないしな!』
ピンポーン♪
と玄関口近くにあるインターホンを鳴らしたものだった。
で、出てきた人は、ヨーシキワーカさんだった。
『……?』
(お坊さん……みたいな人……? あれ? いつも来るお坊さんは、どうしたんだろう?)
この時、ヨーシキワーカが見た見解では、お坊さんの様な恰好をしていて、年の頃は、男の人が30代。女の人は20代後半に見えたものだった。
とこのヨーシキワーカの寝間着姿を見てしまった、偽者の人達はというと。
「あれ? 寝巻じゃない……?」
「今まで眠ってたらしいな……」
(ダサッ!)
(もう朝の9時半だぜこいつ……!! 夜中の2時過ぎまで起きてただろうお前ッッ!! 親父さん聞いたぜ(わよ)!!))
とここで、ヨーシキワーカは、こう尋ねるものだった。
「あの……えーと……何ですか?」
「ああ、今、ここ、近辺の市内をグルッと周ってるのですよ?
ここ、最近になってこれるようになったのは、
フレアウィルスで、騒ぎで、ここ数年間ここへ来れなかったからなんですよ!? 外出禁止令でね!?」
「ああ……」
なるほど。
「で、今はわたくしどもは、『寒行行事』『葬祭(?)』といって、ここ近辺の市内をグルリと周って、清めて周っている最中なのですよ?」
「……」
そこには、幾ばくか、怪しんだ様子のヨーシキワーカがいたという。
(ウソだな……。
それでまた、人を騙して、使い捨ての要因の信者として立てて、次のブルーツウィルスでも使おうと腹なんだろ!?
お前達は……。そうやって、人を騙し腐って、幾らか使いようがなくなってからは、騒ぎだてて、揉み消していく腹なんだ。
まぁ、ヘニパーウィルスだったか? 何も報せずにな……)
「で、君、今、お父さんやお母さんは?」
「ああ……」
丁度、その頃、母は障子を開けて、出てきていたところだった。
「……」
ジィッ
とそこには、怪しむ視線の母の姿があったんだ。
で、偽者のお坊さんが。
「えーと……お父さんの方は?」
「さあ? 多分、外出中なんじゃないでしょうか?」
「ああ、そうですか……」
で、偽者のお坊さんの奥さん役の人が。
「で、君、今、お父さんやお母さんは?」
「ああ……」
丁度、その頃、母は、ガラッ、と障子を開けて、出てきていたところだった。
依然、怪しむ様子の視線のまま。
これには、偽者のお坊さんも。
「えーと……お父さんの方は?」
「さあ、多分、外出中なんじゃないでしょうか?」
「ああ、そうですか……」
(あぁ、今は、トイレ中だけどね……。トイレの水なんか流したら、音が出るからな……。どうしたものか……)
小か、大か、便秘中だったかは、ご想像にお任せします……。
ホントの事実は、言えません……。
とここで、ヨーシキワーカは、こう言ったものだった。
「でも何だって急に……?」
(今日、お坊さんが来るだなんて、一言も何も聞いていない……んだけどなぁ……」
「ああ、おかしいな……!? 確かさっき、随分前なぐらいに『通達の紙』を出してたはずなんだけどなぁ!?』
「うん、変ねぇ……!? 行き違いでもなっていたのかしらね!?」
(……? 通達の紙なんて、見た覚えないけど……?)
「私達の事は、長安しんの方から、お越しになっていたとお伝えください。
それで、きっとお伝わりになられるか、とも思われますから?」
「……うん。こうした市内を清めて周る、『寒行行事葬祭(?)』の一環でね? ……どーゆう事なのかはよくわかんないけど……も?」
それは、偽者のお坊さんも、わかっていないものだった。
「は……はぁ……」←こいつも、わかっていません……。無知なので……。
「この事は、お父さんかお母さんの方にでも、それとなく言っておいてね!」
「……」
そこには、怪しんだ様子のヨーシキワーカがいたものだった。
(これは言わない方がいいんだろうな……。秘して黙って……。
フレアウィルスは、もう終わってはいるけど……。
あのまま、進んでいたら、人が10万人ぐらい死傷者が出るけど……。歴史の改変になるしな……。
あいつ、どうしたんだろう?)
「……」
「……」「……」
(8つのフレアウィルスは、日本1か所、中国2か所、シンガポール1か所までは、
国までは、どうにか特定できたらしいけど……。アヤが……。
でも、音信不通で、死んだかな……あいつ……。まったくわかんないしな……。
あの情報屋も、行方をくらまかしてて……。もう足取りも追えないしな……もう、俺でも……。
暗号の書かれた紙は、すべて燃やして、もう残っていないし……。
……これはあくまで、予測と仮説だが。
8つの地点は、コロナ(フレアウィルス)から、ヘニパーウィルス(ブルーツウィルス)へ、幾らかは引き継がれていると思う――)
とここで、私は、なぜか、父や母の様子が気になったものだった。
「あの、ちょっと待ってください」
と一言言って、私は、その場を離れたものだった。それは、父と母の様子が気になったものだった。

――その台所では。
父と母がいて、何だか慌てていた様子だった。
「……?」
「……」「……」
で、私は、こう言ったものだった。
「えーと……今、玄関口の方にお坊さんが来ていて、けど、いつも来ているような太っちょの感じのお坊さんが見えていなくて、
何だか、若い感じの夫婦みたいな2人が来てるんだけど……?」
父はここで、母に一瞥し。
「……」
「……」
母が頷き得ると。
「そうか……。……どうせ、あいつ等だな?」
「ええ」
「フゥ……お坊さんがお見えになっているんだろう? 一応、お金でも包んで置け! それで、いつも通り、勝手に帰ってくれるだろう」
「そうね」
「チィッ、毎度毎度、あいつ等は、目に見えて、いくらかはこんな悪どい事をして周っていたんだな」
「……そうね」
「オイッ、後でお前も、この事をご近所にでも報せて回っておけ。……まぁ、その後、包み金で隠して、噤んで回るんだろうがなぁ。いつも通りに……」
「……そうね」
「……」
で、私は、そうした様子を怪しみ、訝しげんだものだった。
そして、なぜか、トイレのドアが開いていて、臭かった……プ~~ンと。

――で、また玄関口へ行って。その偽者のお坊さんの奥さん役の人が、こう言ってきたものだった。
「……えーとお父さんやお母さんは?」
「あ~……ちょっと待ってください、今、こっちの方でも準備してますから」
「……フゥ」
と嘆息すものだった。その偽者のお坊さんの奥さん役の人が、
(やっぱり、怪しんでいて、相当……。この息子さんさえ、前に出せば、幾らかは文句を言ってこない、とでも踏んだんでしょうね……)
(金だけ受け取っていて、昔の会社仲間と一緒に、酒の飲み会とかに使っていて、少ない、とか言いやがる親父さんだからなぁ……)
(怪しい金は、使わないのが一番なのにね……。いえ……)
(受け取らない方が1番だ!! そして、怪しい電話にも、決して出るんじゃないぞ!!)
(後戻り不可能地点といって、引き返せないからね……。最後は、いいように利用されるだけ、なんだからね……)
「……じゃあ、私達はこれから、ここ近辺の市内をグルリと周ってきますからね」
「えっ……えーと……」
【――そして、ヨーシキワーカは、対応の仕方なんて、ハッキリ言えば、よくわからないものだった為、挙動不審に陥るものだった。
これは、実話に基ずくような体験談の実話であり、詐欺に対する対処方法が、わからないものだった。
実際、素で言えば、こんなものである。
……で、お金を受け取りに行っている合間に、その2人は――忽然と消えていたのだった……】


☆彡
過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう語る。
「――『寒行行事葬祭』と聞いたら、要注意よ!」
「まぁ、『字違い』もあり得るんだけどね……」
「ははははは……」
「さっき、豊臣秀吉も出たけれど……。その関連で、キリスト教や、日本での聖母マリアとか、天草四郎とかの古い逸話も残されているのよ。
で、豊臣秀吉が、国民の中に、改宗の傾向があり、臣下の進言を受けて、
元上様、織田信長公との話とを照らし合わせて、
怪しい、と睨んで、弾圧をした事があるの。
その中には、肌の黒い異人もいてね」
「えっ!? 黒人……たった、たったそれだけで!?」
「うん……。でも、それだけの理由で、キリスト教を弾圧したんじゃ、国民からヒンシュクを買うでしょ?」
「まぁね……」
「だから、いい話に、物語にするためには、日本絵巻も作っていたの。
それが、各地に伝わる、誤った感じの『桃太郎伝説』だった訳よ。
そう、肌の白い外国人や、肌の黒い異人を、鬼として扱ったものだったのよ!
そして、鬼ヶ島に追い詰めて、討伐、したとなっているの。
キビ団子は、お金。
犬は、全国民であり、身内関係を使って、ヒトラーの密告制度を取り入れたもの。
サルは、お侍さんや、国から国に渡るための門番さん、情報通の飛脚。
キジは、忍びや間者という訳よ」
「そんな、隠語、が隠されていたんだ……桃太郎伝説に……」
「ええ、そのせいで、天草四郎の実の兄弟に当たる人が亡くなっていてね。
そう、聖母マリアに当たる人が、死去したの。
それから、弾圧行動を恐れる形で、キリスト教信者たちは、地下にひっそりと身を隠す形で、
地下に教会を造り、心の拠り所となる信仰を続けていった……。
その後、キリスト教の教会に聖母マリア像が建てられた訳よ」
「豊臣秀吉と天草四郎と桃太郎伝説には、そーゆう隠れた物語があったんだぁ……」
「知らなかった……」
「当時、TVやら新聞やら電話やらがない時代だからね……。
国民を欺きつつ、その陰で、読み解いでいく間者伝いの人達もいて、陰の実行部隊だったわけよ。
そう、国民を扇動する目的が、当時のものでは、その絵物語に隠されていて、秘められていて、込められていた訳よ。
上様からの命を受け、そうした作家さん達がいたものだったの」
「……」
それが、桃太郎伝説に隠された物語でもあった。
――とここで、サファイアリーさんが、こう言うものだった。
「――ねぇ、ここだけ聞いて、何か感じる所がない?」
「!」
「まず相手は、精神的に墜ちこませることが、ホントの狙いなんだから……。
そうした怪しい宗教団体の方へ、向かわせるような悪意ある手口だった訳よ!」
ハッ
と勘付く少年少女たちがいたものだった。
「そして、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)やホログラム映像出力装置付きマウスにしても、
コンピューター関係や、ITや、デバイス関連として、どこにでもありそうな中継地点となる電話局へ向かわせることが狙いだったの――」


★彡
【まだミシマさんに関わる前の1月下旬】
【どこかの携帯電話会社、職業訓練校のイリヤマ先生から、優秀なナガフチさんへ協力要請】
――12月
まず、12月中、訓練校にいる間に、まだ、父の昔の会社仲間を通じて、
父の方へ電話がかかってきて、今よりもお安いプランなどがあると言い、そこへ向かわせる。
NTTから『ソフト電波』または『ワイ電波』へ、移行手続きを踏む事になる。
電話相手は、父の昔の職場仲間の人達。それに通じた動きで、イリヤマ先生達。で、電話会社へ。
で、父と弟の2人で、『ソフト電波』でお申し込み手続きを踏んだ後の話。
――1月
で、父からわからない事が多いから、お前も一緒に付いてこいと言われて、父と2人で『ワイ電波店』へ行く。
そこであったのが、ナガフチさんという女性の方だった。
で、その人から、父親名義で、
現ソフト電波状態から、ワイ電波店へ、移行になる手続きを踏むために、運転免許証などが必要になり、
一時、帰宅して、再び、ワイ電波店へ行った時の話だった。
この時、自分の携帯電話番号が、変わった仕組みだった訳だ。
『あの学校にいて、そんなに頭がいいなら、勝手に1人でもやれますよね!?』
『……?』
『フンッ』
(この時の私は、こうした無理解の状況下に、まったくいって良いほど付いていけなかったものだ……。父の話を聞けば――)

『俺の昔の職場仲間の人達がいて、そこにいた奴等を通して、今よりももっと安いプランがあると言われた事があるんだ。
現に、今、家の固定電話の方も、昔と比べてなんだか安くなってきていいもんだ!?』
『……』
『あそこに言った事が会っただろ? ワイ電波店!?
そこにいるナガフチさんという人が、なんだか優秀な人で
その昔の飲み仲間達が言うには、その人を通すように、紹介されてたもんだ。何だか周りと比べて優秀なんだとか……!?)
『……』
(優秀……?
この時の私は、情けなくもホントに気づけなかったものだ。
で、この時、私自身の腕では、まだそこまでの技量がなくて、『アカウント』に昔の旧携帯電話番号が、そのまま残っていた状態だったわけだ。
後々の『ワイ電波店』の人達が言うには、『ソフト電波店のアプリ』は触れられないというもので、
それが、『マイアカウント』とも、少なくとも4年間は、『紐繋ぎの状態』だったわけだ。
さすがりこればかりは、いったい誰のせい(?)なのかは、よくわからないものだ。
この時、ナガフチさんは……)
シャッ、シャッ
と手早く、急げ急げで、業務量に押されて動いていたものだった。
(さすがにこればかりは、無理がない……。
だって、父の携帯電話に私の携帯電話に、自宅の固定電話に、ウェーブグローバルの新設に、電気工事会社の手配やなんやかんややら、急ぎしかったからだ。
それが、ファミリープランの申し込みだ。
ハッキリ言って、そんな彼女を推しても、『いくつかはミスが起きよう』。
しかも、彼女は、『早口言葉』だったものだ。
もう少し落ち着いて、間を置いてから、物事を言って欲しいと思う。
父の方はハッキリ言って……。
『……???』
訳もわからず、チンプンカンプンだったものだ。
つまり、父はほとんど頼りにならず、自分1人で対応しないとならないから、ハッキリ言って、もう少し要領よく言って頂けないと、ついていけてません。


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんは、こう語る。
「――この流れからもわかるとおり、なぜ、彼女は、ヨーシキワーカさんが、あの学校にいて、そんなに頭がいいと『知ってた』のかしら?
疑問に思えるほど、何だか不自然極まりないわよね?」
「うん、確かに……」
「その電話局の彼女にしてみれば、応対の連絡先で、おそらく人伝を経て、イリヤマ先生達に届いていたんだと思うわ。
後は、その人達を介して、IOTテロやデバイス関連として、
盗聴傍受も電話工作も、お手のものだったわけよ。
あと、知らない人も多いでしょうけど、そこは前には、『ヤフー電波店』があって、その前には、『電気工事会社』があったところだったのよ!?
もう、簡単にわかると思うけど、吸収合併の際、そうした優秀な人材を、飲み込んでいった訳よ。
つまり、身内内にハッキングができる人材がいても、なんら不自然ではなくて、
通信障害が起きても、不自然ではなかった訳よ。
当たり前だし、当然ちゃ当然よね?
そうしたシステム関連にも携わっていたんだからね?
『裏リスト』の横流しも、合法的にまかり通るようにして、行われていた訳よ。
警察の闇子さん達にも、合法的に、眼を瞑ってもらってね。
だから、『国の裏金疑惑』やら、『企業献金』やら『組織からの上納金』として、国の官僚たちが受け取っていた訳よ。
つまり、国がらみだったわけよ……最初からね。
当然、国絡みの線だから、職安も関わっていて、同じように、図書館も似て非なるものだった訳よ――」


★彡
【マイアミの公共職業安定所』Public Employment Services In Miami(パブリック エンプロイメント サービス イン マイアミ)】
【ミシマさんに関わる前の年、2月】
【フーリエ変換】
『――ん~あれを試してみようかな?』
『……?』
『あら、ヨーシキワーカ君、ここ最近図書館で、本の注文をしなかった?』
『!』
『へぇ~あの学校にいる時、僕等には黙っていたくせに、今までそうやって勉強してたんだぁ。自分等には黙って1人でこんなものを……。
へぇ~、まさか君に、こんな可愛らしい一面もあったのね。
ちょっとこちらで、先にそれを見ちゃおうかしらー!?』
『!?』
その時、俺が、幻視したのは、ヨシュディアエさんの後ろにいる、ライセン先生と職業訓練生たちだった。
裏で、糸を引いていたのは、その人達だ。
『へぇ~『フーリエ変換』っていうんだ。
この表表紙の方に、可愛らしい女の子が3人写っていたみたいね? いったいどっちの娘がヨーシキワーカ君の好みなのかしら?
左の子? 右の子? それとも真ん中の娘かしら?
何かの音楽のバンドメンバーかしら?
マンガでわかる電気の本だったみたいだけど……?』
『……?』
『へぇ~……まさか、ヨーシキワーカ君に、そんな可愛らしい趣味があったんだぁ』
『別にヨーシキワーカ君が無理して買わなくていいわよ?』
『そんな本ぐらい、いくらでもこっちでも買ってあげるんだからね?』
『……へ……!?』
『ちょっと、こっちの方でそれを先に見ちゃって、その1ヶ月後ぐらいに、ヨーシキワーカ君にそれを回しちゃえば、それぐらいでいいでしょ!?』
『ッ!?』
(なっ、なあんだぁ!? いったい――ッ!?)
『ん? 何か、あたし……言ったかしら?』
『……』
(言いましたよ……。
この時から、ヨシュディアエさんの様子が怪しかったんだ……!? それは、まだ、ミシマさんの所へ行く前の話だった――)


☆彡
――過去から現在に返り、ミノルさんが、アヤネさんが。
「――『職業安定所』に続き、『図書館』も、『騙されていた』訳か!? その発着点となる職業訓練校から!」
「つまり、ほとんどすべての『電話局』や『携帯電話会社』、『電気工事会社』、
引いては『TV局』やそこに務める『設備管理員』なんかも、『騙され続けていた』訳ね!?
その人達の邪な悪巧みに、今までいいようにして、翻弄されて周って、散々まで今まで、騙され続けてた訳ね!?」
これには、クリスティさんも。
「ええ、そうよ! その集団で何もわからない状態で騙されたが為に、そうした標的層(ターゲットそう)なんかは、
訳もわからないうちに、世界のすべてが敵に見えちゃって、
親や兄弟なんかも、猜疑心と疑心暗鬼の暗示にかかり、人知れず、たまらず、追い詰められて、自殺してしまった子等も、意外と多い訳よ――」
だが、ここでLちゃんとスバル君が。
(あれ……何か……今、違和感が……?!)
(何か……今……おかしくなかったか……?!)
ヨーシキワーカの敵は、ミシマさん達だけじゃなかった、という。


★彡
【図書館】
【アカウント共有の問題】
【特殊詐欺グループは、何も証拠が残らないようにしたいので、履歴が残ると……やり辛さを覚えるもの】
「……ううっ……やっぱり、すごいメールが溜まってる……」
事の発端は、父から、メールなどの着信履歴が相次ぎ、うるさい、と言われた事だった。
それは、毎日頻繁に、あんなに音が鳴っていれば、そうなる。
「はぁ……帰ったら、またマウスで、『アカウント共有の問題』をどうにかしないとなぁ……!?
まさか、gmailとgmeilのaとeを間違えるだなんて……。ハァ……どうしたらいいんだぁ?』
――その時だった。
『――何やら遠くの街の方で、その問題というやつが行われてて、その学校から出て行った奴等を1人1人試していっているみたいだな!?』
『問題!? それは学校から出された宿題みたいものか!?』
『いや、『どうやら違う』みたいだな……。
実際にそこから出て行ったあいつに、知り合いを通して、いくつか連絡のやり取りを試してみた所、
どうにも、『その問題』というやつが『怪しく思えてきてならない』んだ……!』
『ほぅ、どんな風にだ!?』
ここにも、怪しいと睨んだ人が、少なからずいたものだった。
その人は、こう語る。
『何でもそいつから問題を通していく中で、家の方に『頻繁に電話』が入ってきたり、
見知らない奴が、『家に押し入ったり』した形跡があるみたいなんだ!?
でも、親はそれを知っていても、『その問題』というやつに、『すっかり騙されていて』、
身内の中のそいつが、おかしくなっているらしいだ。
で、交通事故に会ったと……?!』
『……』
(たまらず死んだのかそいつ……信じていた親にも裏切られて……)
『で、その親の方も、『(少ししかない額の)お金を受け取って』いて、『揉み消された』跡みたいに、『口を噤んでいる』らしいだ。
あの頃の事は、『(なんだか)上手く言えない』らしくて……』
『フ~ン……問題ねぇ……?!』
(どーゆう問題なんだろうなぁ? それはいったいよぉ~?! まぁ、多くの人達に当たっていけば、それが何だかわかるもんか?!)
――とここで、第三者からの声が聴こえてきて。
『――そもそもそいつに、その問題に対する処理能力がないんじゃないのか!?』
『……』『……』
『そいつの『履歴』を『消したらどうだ』!?
マイクロだかグーグルだかの『使用履歴』を消したら、『おかしな事にならない』か!? そいつが面白いようによぉ!?』
『へぇ~、どこか遠くの街の方で行われてる、その問題というやつが、この街に来ないと良いんだがなぁ!?』
『いや、どうやら以前にも、この街でも起こっていた事が、1度や2度じゃないらしいんだ!?』
『フッ……。こっちの方も、よくわかっていないっていうのが建前だがな……』
とここで、その顔を向けるヨーシキワーカ。
『……? ???』
そんな、どこからか遠くの方から聴こえてくる人の声を聴くのだった。
(交通事故に会った……!? その証拠の揉み消しか……!?)


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんが、こう語る。
「――その日、自宅に帰ったヨーシキワーカさんは、もう一度、アカウント共有の問題に挑み、
その難解さに挑戦し、撃沈していったそうよ……」
「げ……撃沈……」
「あちゃ~……」
「大したことないからね……。情報処理能力関係は、昔、専門学校を出た後から成長していないし……。
誰からも教わっていないからね……。
まぁ、教わっていたのは、弟君ぐらいかな?」
「……」
「そして、もう1つの方のグーグルの使用履歴に関しては、割とすぐにできて、消去できていたそうよ。
使用履歴だけはね。
ヨーシキワーカさん曰く、あの人の事をこう思っていたそうよ。
『あれは、いったい何だったんだろう?』
――と、当時のヨーシキワーカさんを推しても、甚だ疑問に思えなかったそうよ。
そして、こう結論付けた!
マイアカウントだけは、『死守』しないと、護らないと、いけないとね!」
「……」
「そして、問題工作作りの人達に中には、陰の揉み消し屋達がいて、そうした『使用履歴』だかを消し去って行った訳よ。
自分達に火の粉が及ばないようにし、
かつ、警察の人達が、特殊詐欺グループの主犯格たちに、追えないように、揉み消し去って行ってた……わけよ」
「まさか、学校が、その特殊詐欺グループの根城だなんて、誰も思わないからね……」
「ははは……」
「――そして、『初のウィルス感染』は――」



★彡
【ミシマさんと関わった年、1月か2月か3月】
【ホログラム映像出力装置付きマウスにおける、初のウィルス感染!?】
――その日、ヨーシキワーカは、職業訓練校時代、12月の時、あのライセン先生から渡された、
配水管の施工図JWCADと、職務経歴書、礼状、添え状のものを、
ホログラム映像出力装置付きマウスに、インストールしていたのだった。
その時、画面には、見慣れない吹き出し広告(ポップアップ)があったものだった。
『……?!』
(何だこれ……いったい……!?』


☆彡
――過去から現在に帰り、エメラルティさんは、こう語る。
「――ヨーシキワーカさんは、その日、
職業訓練校時代、12月の時、あのライセン先生から渡された、配水管の施工図JWCADと、職務経歴書、礼状、添え状のものを、
ホログラム映像出力装置付きマウスに、インストールしたことがあったそうよ。
だから、その職務経歴書などのデータを先読みして、先回りする感じで、問題工作づくりなんかが、お手の物だったわけよ。
……まぁ、あの人曰く、住居不法侵入があった時……。
その配水管の施工図JWCADと、職務経歴書、礼状、添え状を収めた記憶媒体を、誰かが、持ち去った形跡なんかがあるものなんだけどね……」
「……」
「――そして、例のミシマさんとの初の電話の話よ――」


★彡
【マイアミの公共職業安定所』Public Employment Services In Miami(パブリック エンプロイメント サービス イン マイアミ)】
【ミシマさんに関わった年、3月15日(月曜日)】
【『マイアミの合同会社三電工』Sandenko Limited Liability Company In Miami(サンデンコウ リミティッド ライアビリティ カンパニー イン マイアミ)へ行く、希望求人前】
――それは職業安定所での出来事だった。
まだヨーシキワーカ(私)が、電気のミシマさんと出会う前の話――
確かその日は、ヨシュディアエさんと出会っていた。
そのすぐ隣での出来事。
『――このミシマって男はいったいどうなっているとや!!?』
『どうしたんですか!? いったい!?』
『あんた聞いてくれるか!?』
『え……ええ……』
『あの時、一緒に車に乗っていたんだが……あのミシマって男は、何て言っていたのかさっぱりわからんぞ!』
『それはあなたが聞き逃していただけなんじゃ……!?』
『違うッ!! まぁそうとも考えられるんだが……』
『でしょ?』
『イヤ、あいつときたら、車の中で横から色々と言ってきて、言葉の端々で、休みも取らないんだ……!!
だから結構言っていて、何て言っていたのかよーわからん!!
あいつ、俺達を育てる気がなかぞ!!?』
『それってあなたに能力がないだけなんじゃ……』
『アホかッ!! そうじゃない!! じゃああんたが代わりに現場に出ればようわかるぞ!!?
あいつがどんなにあれを言っていたか!? ちっともよぅわからん!!
こっちは、まだあの学校で学んだばかりなんだぞッ!!
しかも、仕事になれば、『急げ急げ』で、『催促』してくるし、ちっともこっちは落ち着かん!!
しかも、あいつに関わってから……家にそうした『電話』がいろいろとかかってきて、周りからいろんな声がしてて、
こっちは訳がわからんぐらいにおかしな事になったとぞ!!?
いったいあのミシマって男は、いったいぜんたいどうなってるんだ――っ!!!?
こんな事は、フツー考えられんぞッッ!!!?』
『……』
ヨーシキワーカ(私)は、その年上の男性の言葉を聞いていたのだった。
多分その人は、自分よりも前の人だ。ミシマさんのところに入っていた事のある。
で、対面のヨシュディアエさんが。
『ちょっとヨーシキワーカ君!? こっち向いて!』
『……』
『あっちの騒ぎを起こしている人の所へ、ちょっとそこから顔を出さない方がいいわよ!?
あなたじゃ何もできなくて、ただその人の話に巻き込まれるだけだからね……!
そんなのはあなたでも嫌でしょ!?』
『うっうん……』
『……で、どこにするの……!?』

【――その後、私は、ヨシュディアエさんの前に求人情報紙を出すのだった】
【『マイアミの合同会社三電工』Sandenko Limited Liability Company In Miami(サンデンコウ リミティッド ライアビリティ カンパニー イン マイアミ)】
【それが、私の人生をこれ以上ないぐらいメチャクチャにしたのだった――】
『――……ここにするのね……』
『うん……』
『何て事こんな偶然が……――あり得るの……!?』
正直まいったあたしは、ガックリと気を落として、その額を掌で支えるのだった。
チラッ
と困り果てたヨシュディアエ(あたし)は、その顔を上げて――あなたの顔色を見ながら、今後の人生を占うかのように、こう呟きを落とすの。
『そこで騒ぎが起きている原因もまた……』
ミシマ(あの人)が……。
『でもミシマさんなら、この子を任せて安心して育てられるだろうし……何よりあたしのためにも……!?』
今までいろいろな事が度重なる中で、またいろいろとあって、上手く上手く、『揉み消せている』し……。
あたしからミシマさんの方へ、直接入れて繋げばまだ……!?』
『……?』
それは、ヨシュディアエさんとミシマさんは、面識があり、電話で繋がっていて、以前にも、こーゆう事が会っていて揉み消していた、という事だった。
(この子には)
『そんな危ない橋は、渡らせてくれないだろうし……!? ここで引き留めてくれる……!?』
『……』
『……』
信じよう、あの人を。それがいけなかったんだわ……。
それが、あたしの敗着だったのよ……。
『……』
あたしが、職員さん用の受話器を取ると、チーフからの言葉を思い出す。

――それは、ある種の回想シーンにも似たものだったわ。
その言葉は、以前にもこーゆう事が会っていて、また、翌年の小説公開年の時、職安の職員達が言っていた言葉でもあっていた。
『また、あのミシマって男が、こんなにもとんでもない事をやらかしたとぞ』
『あいつは、『ブラック』だからまともには取り次ぐな』
『お前等も、そのミシマって男を『ブラックリスト』に載せておけ』
『あいつの周りに大きく網を張っておくんだ』
『……』
その言葉を思い出すあたし。

――その職員さん用の受話器を、耳にかけたところで、途中になって取り止める。
『――ちょっと待ってねヨーシキワーカ君』
『?』
『やっぱりこっちの……。あたしの、こっちの職員さん用のではなく、自分のでかけるから、……大丈夫よね!?』
『?』
それは誰にだった。
ミシマさんに、ヨーシキワーカ君に、それともあたしに言い聞かせたもの。曖昧だったわ。
『とっておきのあたし自慢のあの人だものね!?』
(そうよ、きっとそう。あたしは、ミシマさんを信じてるんだから)
『……』
『こっちの職員さん用の電話からじゃなく、『あたし個人』の直通のものから、ミシマさんの所にかけるんだから、
きっと早いわよ~ォ!? きっと驚いちゃうかも!? すぐにあの人はこれに出てこれるわ』
(だから、信じて、えっ!? いったい誰に言い聞かせて!? ……それは、あたし自身にだったわ……)
『……』


★彡
【ミシマさんからの電話1回目】
【予定日は、1週間後の29日(月曜日)、特定記録郵便で出すものだった】
PPP……PPP……
『あっ! ミシマさん! あたし、ヨシュディアエだけど、今ちょっと手が空いていていいかしら?
うん、そうそう……、……そう、あのね。
ミシマさんの処のその腕を見込んで、その1つお願いあるんだけど……今『言える』かしら?』
『~~! ~~!』
『あ~っ、やっぱ、今そっちはそんな事に……。
あの人かなやっぱ……やっぱダメね、あの人達はホントにもう性懲りもなく……』
この時、あたしは思い違いをしていたわ。
それはイリヤマ先生達の共謀だった。
ミシマさんも、あたしも、前々から、昔から、その話に絡んでいて、いいところその話のグル。
ミシマさん達から聞いたのは、あの学校の先生の授業を受けて、変に気が舞い上がってしまった、その生徒達、という誤解と偏見だったわ。
『ホント許されんぞこんな事、今周りでも!!』
笑う哂うミシマさん。ホントの騙し屋。
『今、その人本人と思しき人物が、今そっちの方に来てたわよ。
対応に当たっていたのは、あたしから見て横側の職員さんなんだけどね。
やっぱりあの人なんだか、話ができなくなってておかしくない!?
あんなにあなたの所に長くいてて、それができないからって、何だってそんな騒ぎが起きるだなんて。気がおかしくなってきちゃってない!?』
『やっぱおかしな話だよな~!?』
『ええ、後で、その人の周りの人達から(上手く上手く)揉み消して回らなきゃね!
他の周りの子達みたいに、フフフッ。
今後、『立てつかない』ようにしていかなきゃね!
出してくれるなら(話は)別だけど……。
立てつくようなら話が違う! 身をもって、どっちが上なんだかわからせなきゃね!?』
『フッ』
『……』
オイッ。
『あっ、そうだわ! 折り入って相談というかお願いがあるんだけどなぁ……。
今ちょっと手が離せなくて、折り入ってお願いがあるんだけど……。
そのミシマさんの腕を見込んで、ちょっとお願いできないかしら!?』
『!』
『今、ちょっとあたしの前にいて、気にかけている子がいるんだけど……。
ずいぶん前からここの方に着てて、特にあたしが気にかけていた子なのよねぇ。
その子がさ、今、前の方に来てて、ミシマさんの所を受けたいと言ってきてるのよ。どうかな? ミシマさんから見て』
『そいつはどーゆう奴なんだ!? あの学校の『専攻』から出た奴か?』
『うんそうね』
とここであたしは、電話から視線を切り、ヨーシキワーカ君の顔を見て。
『ヨーシキワーカ君は、あの職業訓練校のどこを出たと言ってたけ!?』
『設備管理科だけど?』
『今の聞こえた? あの学校の方にある専攻の設備管理科関係から出たみたいよ! あの2人がいた!?』
『!』
チャンス。
職業訓練校、設備理管理課、イリヤマ先生とライセン先生だわ。
あの2人は、ハーバード大学姉妹校の職業訓練校の講師の顔もあるからな。
『後でもう1回、ミシマさんの処に取り次いでから周れるから、そのちょっとお願いできないかしら? その話を落とすよう』
『なんだ!? いい話じゃないか!? その2人の講師が受け持っていたところから出たところなんだろう。迎え入れてやろうじゃないか!?』
『あのねミシマさん……あんまり危ない橋を、あたし達にも渡らせないで……。
ここの職安の職員でもあるのよ!?
もう周りの方からも目を掛けられていて……!?』
(昔から、あなた達と共謀策を、幾らか企んでいたからね……。もうバレてきてるのよ……いくらか……。……言いづらいけど……)
『今、そんな事になってたのか!?』
『うん……あのね。今ここに希望求人求職者の方が来ていて、長年あたしがその子を見てきたんだけど……それができるかしら?
今、その子がうちに来ていて、そのミシマさんの処を受けさせようとしてるんだけど……!?』
『……』
『……うん、そうそう……、……そう、わかったわ』
対面の私から見て、ヨシュディアエさんとそのミシマさんの会話は、聞こえたり、聞こえなかったり、していたものだった。
ヨシュディアエさんは、対面の私のすぐ近くにいて、その話声は聞こえるが、
残念ながら、この時、ミシマさんの声は、聞こえたり、聞こえなかったりしたものだった。
これが、事実の真実である。
彼女は、それを一度下げて、私に対して、こう語り掛けてきたものだった。
『……あのね、ヨーシキワーカ君』
『!』
『今、その受けようとしている電気工事会社の人が請け負っている仕事が、何かとんでもないぐらい、あっちの方の遠くの方まで行ってるから、
その職場の方で、何だか(?)、1人か2人かぐらい人達と今(?)も話し合ってて、
今、その外注工事で忙しくて、その手が離せない人らしいのよ。
だから、それだけ、周りの人達から頼られているって事ねその人は!?』
あぁ、そんな話は嘘よ。何でよ、何であたし、ホントの事言えないのよ。
何でそんな屁理屈を……ッ。
『……』
『だからヨーシキワーカ君。今、ミシマさんはその手は離せないほど、忙しい人らしいから、
その手の電話はなるべく短くなるように相談し合ってね。後はミシマさんがそうなんだ(?)と受け取るから……頭がいいし?!
何も、ヨーシキワーカ君が、長々と長たらしく相談していると、
そこで今も、働いているミシマさん達の仕事の手が止まちゃうからね。
それは、どう考えもいけない事だって、そのヨーシキワーカ君ならわかるでしょ!?』
『うん』
『……』
そーゆう事か。
ヨシュディアエさんは、この時から、職安の職員という仮面を被りつつ、特殊詐欺グループにおける詐欺幇助を企てていたものだった。
『あの、じゃあミシマさん。今から切りますね。
そっちの方から、今さっき、お伝えした電話番号の方に、折返してお願いしますね!?』
『ああ』
『じゃあ、『手筈通り』に?!』
チンッ
と一度、受話器を切るものだった。
フツー、職安の職員の人が、手筈通りに、というだろうか。否である。
私は、この人達のせいで、人生を台無しにされたのだった。
絶対に許したくない。
『フフフッ、きっと驚くわよぉ~!? なんてたって、とっておきのあたし自慢のあの人だからね!?』
PPP……ヴゥーン
と顔出しNGのエアディスプレイ画面が投影されたのだった。
『えっ……』
(うわっ! もうきたっ!?)
『きっと、さっき話したその電気工事会社の人からだわ。さあ、それに勇気を持って出て。
大丈夫よ、きっとあの人なら、きっと君をそこまで導いてくれるから?!』
(騙しの借金地獄までね……クスクス)
『……もしもし』

【――それが、初のミシマさんとのエアディスプレイ画面越しでの電話怪談だった】
【私がこれから受けようとする会社名は、合同会社三電工……その代表の人が、特殊詐欺グループの1人だったんだ】
『――君があの学校から出た、ヨーシキワーカ君か?』
『はい。初めまして、ヨーシキワーカと言います』
『ミシマ・カレンだ』
【それが、2人の出会い。いや、違う、不幸な再開劇だった】
『今、俺の方は、取り掛かっている仕事に、こう手が離せないものでね』
『……?』
その時、どこかを歩いている音だけが聴こえた。
遠ざかろうとしていたようだった。
『今一緒に、取り掛かっている仕事仲間に一言二言言って、その場の席を離れてるんだ』
(それでかぁ……!? この移動音は……)
私は、道理を覚える。
で、立ち止まる。
『あまり、その席を離せないのだよ、今も仲間達の方で、その話を取り合って、取り次いでいるからね!?
周りの会社との仕事との兼ね合いの話もあるし……。
あまり、君との話に、時間は割けないものなんだと思ってくれ』
『……』
『こっちは周りに無理を言ってまで、今、君と話しているのだからね!?
それは、そこにいる職安の女(人)も同じ事を言ってただろ?』
『……はい』
確かにそうだ、
『ここから話す話は、俺からの『一方通行な話』になるんだと思ってくれ』
『……』
(一方通行……?!)
『今、俺の所の仕事のスケジュールは、ここ一週間先からずっと立て込んでいてね。
その予定を割けないほど、忙しい身の上なのだよ。
それは、君にとってもわかるよね?』
『……はい』
(1週間もかぁ!?)
【――その時だった!? それが、悪しき詐欺グループの電話越しでの偽詐欺電話怪談だったんだ】
『――オイこいつ、あんなに金持ってぞ!!』
『これは盗り立てなきゃね!?』
1人は男。もう1人は女の声だった。
『もっと周りの方に取り次いで周って、これをどうにもならないぐらい続けさせろ!! もっと盗り続けられるぞ!!』
『ハハッ、いいですねーッ!!』
修正。
男の人は2人、女の人は1人、ここにミシマさんも絡んでいたんだ。
『――ッ!?』
『何だいったい……あんな部屋の一室で、騒ぎ立てやがって……!? ……今の話、君のところに何か聴こえたかい!?』
『いっいいえ……』
(なっ、何だ今のはいったい!? どーゆう人なんだ!? このミシマさんって人はいったい!?)
この時から、私は、このミシマさんという人を怪しんでいたんだ。
『そうか……そりゃあ良かった?! 『今のが聴こえていない』としら、『一番安全』だな!』
『……』
(聴こえてない……か)
『さっき君にも話したように、この先1週間、仕事のスケジュールが、どこもひっきりなしに立て込んでいる。
そこに無理を言って利かせてまで、その仕事のスケジュールに、君との予定表を加える事になるんだ!?
だから、君はそこに、『黙って従うしかない』と思うよ? それでもいいのかい!?』
『……はい……』
『そうか、それは良かった……!
じゃあ、都合のいい日取りはどこかな!? ちょっとそこで待っていてくれるかい!?』
『……』
『あった……。3月29日(月曜日)。この日ならば、1時間だけ、こちらとしても都合の日取りが取れる。
周りの会社との都合も空いてるしな。……どうかな?』
『はい』
『なら、決まりだ! その日取りまでに、履歴書・職務経歴書・紹介状を封筒の中に添えて、特定記録郵便で、こっちの方の宛先迄送ってくれ。
当日に君に会えるのを楽しているよ!?』
『はい』
『うん……』
そして、その時だった。
ミシマさんが、ギリギリ、その電話を切る前に、
『オイッ、お前等!? 『ネコババ』とか『着服』とかすんなよな! 俺にも混ぜろよな! そいつを『死なす』ぞッ!!
ここまでの事をやりやがってッ!!!』
と怒りをあらわにするのだった。
ブッツン……
と顔出しNGのエアディスプレイ画面が、中空から消えるのだった……。
これには私を推しても。
『……え……?!』
『……』
(ナニコレいったい……)
ヨシュディアエさんは、不穏な気配を纏いつつ、私を見ていたのだった。


★彡
【ミシマさんからの電話2回目】
【――その後は、ヨシュディアエさんと2人で、合同会社三電工の希望求人情報を見つつ、色々と話し合っていた】
『そう言えば、その合同会社三電工の人からは何て?』
『えーと確か……。面接予定日は、一週間後の29日(月曜日)って言ってました。
で、履歴書と職務経歴書と紹介状を封筒の中に添えて、特定記録郵便で出すように言われました』
『あぁ、多分、ここね……マイアミのXXXーYYYーZZZね。……どーゆう人の感じに思った?』
『?』
(初めてだな……。そんな質問をヨシュディアエさんからしてくるだなんて……!?
さっきの怪しい話を言おうか!?)
『……』
『……』
(……いや、止めよう……。私の勘違いかもしれないし……!? ヨシュディアエさんに迷惑をかけられない……)
詰まるところ、それは私の甘さであり、優しさでもあったのだ。
ヨシュディアエさんを不安にさせ、傷つけさせないために。
『優しい感じの人に思えました』
『どこら辺が!?』
『う~ん……声かな』
この時、ヨーシキワーカ(私)は、深くは考えなかったんだ。
(その声でね……。あぁ、そうか……)
『あっそうねーっ! それはぁ良かったわ! フフフフフ』
(これでなら、いくらかはその騙しやすくて、その堕とせそうね?!)
ヨシュディアエさんは、満面の笑みを浮かべていたんだった。
ナレーション語り手は、ヨーシキワーカ。
【――そう、その人の良さそうな声で、今まで多くの人達が、あの人に欺かられて、惑わされて、騙されていったんだ……。その時だった――】
PPP……ヴゥーン
と顔出しNGのエアディスプレイ画面が投影されたのだった。
『えっなに!?』
『……』
怪しむ様子のヨシュディアエさん。
『……』
『……ちょっとそれに出てみたら? きっと大事なことかもしれないわよ?』
『え?』
『早く』
ピッ
と私は、あっちとの電話回線をONにするのだった。
『悪い悪い、ちょっといいかな君~!』
『はい……何でしょうか?』
『いや~悪い! 1つ伝え忘れていたんだわ!』
『はぁ?』
『今はまだ、どこにいるんだい!? 街中じゃないよね~ェ? 『何にも移動音もしない』し~ィ!?
その地点から、さしずめそこから『動いていない』んじゃないの~ォ?!』
『えっ……ええ……』
(なっ、何だ……ッ、いったい!? どうやって、私の位置が分かったんだ……?!
まさか、位置情報ソリューションシステム……。
だが、私の個人情報がわからないと……仕掛けようがないはず……!?
いったい、どこだ!?
職業訓練校か!? それとも……この人か!?)
【――当時の私は、それは混乱の極みにあったんだ】
【そして、そこにいたヨシュディアエさんは、不気味に佇んでいた……】
【個人情報が割れると、その人物のなりすまし詐欺ができるばかりか、そうした位置情報も割れるものだ】
【必要になってくるのは、名前、年齢、『誕生日』、性別、住所、電話番号、携帯電話番号などだ】
【さらに言えば、職業訓練校12月の修了日、あの紙に、私は、アカウントを記載した覚えがあるのだ】
【だから、私は、その時から狙われていた訳だ】

「――さっきの話なんだけどさ、今から君が、郵便局に直接行って、そこで『特定記録郵便』で出さなくても良くなったんだよ!?
『そっちの方で履歴が残る』からね!?
君の方から、何も高い金を出してまで、『家の方に届け出』しなくたっていいからね!?』
『へ?』
(履歴が残ると……困るのか……!?)
『実際に面と向かって、すぐにでも会おうじゃないかヨーシキワーカ君!』
『ホントですかーッ!?』
『あぁ、今、こっちの方で、君の事を気になって色々と調べてみたら……あの学校の方で、さぞ優秀な生徒さんだったんだね。
だから、君に少し興味がわいたよ』
『……ッ』
まさか、こんな事が……なんて巡り会わせなんだろう。それは希望に見えて、絶望への道筋だった――
『で今、こっちの方で、少しでも、周りの会社との予定の話を繰り上げてまで、
君に一目会って、実際にその現場で見てみたいから、仕事のスケジュールの話を、どうにかして取り付けてみるからさ』
『……』
『まぁ、楽しみにしてて、待っててくれ』
『うん……あっはい!』
『じゃあ、君に会える日を楽しみにしているよ』
ブッツン
とそうして、エアディスプレイ画面が消え去ったのだった。
『ミシマさんからは何て!?』
『うん! 楽しみにしてて待ってて』
『へぇ~それは良かったわね~。結構そこで、長々として話していたようだったけど……。何て言ってたのかなその人は!?』
『えーと……まず、この履歴書と職務経歴書を、今から郵便局に行って、出さなくても良くなりました(?)』
『なるほど……。じゃあ、後はこちらから、紹介状を出すだけでいいわけね。ちょっと待っていてね』
ウィーーン、パサッ
とヨシュディアエさんは、職員さん用の端末を操作して、職業安定所を通しての『紹介状』を作成したのだった。
『はい、コレ!』
『うん』
『頑張ってね……あっそうそう! ヨーシキワーカ君』
『はい?』
『その人の『電話番号』を、むやみやたら他の人に見せびらかしちゃーダメよ!
今、仕事で忙しい人だからねあの人は。
社会人なんだから、知ってて当然よね!?』
『うん』
『それと、その電気工事会社さんのところに入るのだから、身なりはキチンしてから尋ねる事。……わかった!?』
『はい』
『うん、それでよしっ! 後はそうそう』
『うん?』
『その電気工事会社の人の名前なんだけども、その人は電気工事会社さんで、今仕事で忙しい人だから、
ヨーシキワーカ君からは、むやみやたらにその人には電話をしなくてもいいこと。
逆にきちんと、ミシマさんからの電話がかかってきた時には、キチンと受け答えする事。
ヨーシキワーカ君は、その人の会社のところの中に入って、その電話番号を知っただけなんだから、
他の人達には、『決して絶対に周りに見せびらかせない事』!
ヨーシキワーカ君の信用に陥ってきちゃうからね! ……その電話番号はわかる?』
『えーと……。XXXーYYYーZZZです』
『今のうちにここで、その合同会社三電工さんの電話帳を編集してからの方がいいわよ。
何かの間違いが会っちゃいけないし、そのミシマさんからの電話がかかってきた時に、すぐに応対に出れるからね!
時間はまだまだあるんだからね。
郵便局の方にも行く、予定が取り消されて、繰り上がちゃったからね』
【――そして、その後、ミシマさんの電話連絡帳を編集していた時だった】
【おもむろに、ヨシュディアエさんは、こう言ってきたんだ――】
『あ―そうだ少し試してみるか……!?』
『?』
(それは、ヨシュディアエからのせめてもの、踏み止まりだった)
『ちょっとあれ怪しくておかしいし……!? あのねヨーシキワーカ君』
『はい?』
『そのミシマさんから言われたもの、そのまま、その形で何も従う『必要性もない』わ。
だって、普通はここ職安を通して、会社に行く場合、
基本的には、どの会社にしてもそうなんだけども、『ほぼ全部郵便物で済ませてある』からね。
そうした『履歴がキチンと残る』し、『安全』! その為の『特定記録郵便物』なのよ!? ……わかる!?』
『うん』
『ホントわかってんのかなぁ……!? ハァ……まぁいいわ。
とにかく! そのミシマさんからの話を鵜呑み黙って信じず、先ずは『きちんとした形』で、その郵便物を出してくる事!』
『……』
(つまり、特定記録郵便を、一度通すことによって、安全……って事かな?)


★彡
【郵便局】
【ミシマさんに関わった年、3月16日(木曜日)郵便局で特定記録郵便記録有】
『何で出されますか?』
『特定記録郵便物で、お願いします』
これで良しと。


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんは、こう語る。
「――この時までは、ヨシュディアエもいきなりとして、相中に立たされていた立場であって、
ヨーシキワーカさんを、引き留め、踏み止まらせようとしていた訳よ。
以前から、ミシマさん達、悪い付き合いは、なんだか怪しくも思えていたらしくてね。
でも、『同じ共犯者には違いはない』から、みんなには、なかなか言い出せなかったものよ――」


★彡
【ミシマさんに関わった年、3月19日(金曜日)雨の日】
【ミシマさんから急な電話がかかってきて、面接日が変更になり、明日の3月20日(土曜日)と変更になる。もうメチャクチャ】
――その日は、一日中、雨だった。その時だった。
PPP……ヴゥーン
と顔出しNGのエアディスプレイ画面が投影されたのだった。
『えっ!?』
『やぁ、悪いね……今暇かい?』
『ミシマさん!? えっどうして!?』
『悪いんだけどさ――、君との間で予定してあった3月22日(月曜日)の面接日を繰り上げて、
明日すぐの3月20日(土曜日)にできないかなぁ!?
悪いんだけどさぁ、どうしても仕事の都合上、そこだけしかつかなくてさ。
こっち側の予定してあった都合が、周りからもとやかく言われて、つかなくなっちゃってね』
『はぁ……』
『で、どうかな? もちろん、差し支えさせなければなんだけども……!?』
『う~ん……』
【――ここで、ヨーシキワーカは、一瞬、考えたものだった】
【今日は、3月19日金曜日、明日は、3月20日(土曜日)に当たるものだった】
【世間一般的に、職安を通す場合、紹介状を受け取った企業様は、『平日』に、その『面接』を設ける、という仕組みなのである】
【だが、この時、ヨーシキワーカは、早く、就職したかったので、気が急いていたものだった】
(早く、仕事したいしなぁ、ハァ……仕方ない……か……うん!)
【また、世間一般的に、特殊詐欺グループは】
【証拠となる履歴が、何も残らないようにしたいので、できるのであれば、土日祝日などを利用して、面接日時を指定してくるのだ】
『……いいですよ?』
『ホントかい!? いや~~君なら、必ずそう言ってくれると信じていたよ!!
じゃあ、明日の朝すぐの3月19日(金曜日)午前10時きっかり! 高速道路インター近くのイトウレストランいて待ち合わせでね! ……じゃあ!』
ブッツ
とミシマさんからかけてきて、勝手に切るのだった。
ツーーッ……ツーーッ……。
(ええ、もう少し要領よく話し合いましょうよぉ~!)
【そして、世間一般的に、企業の代表様は、自社に企業を持ち、希望求人を受けた人を招き入れるものだ】
【そこで、面接会場を開き、その人を見ぃ、面接を執り行う】
【だが、『この限りではない場合があり』、まぁ、会社の代表様といっても、企業を持っている人と、そうではない人がいて】
【ミシマさんは、その、自社の『電気店』を、『持っていない人だった』……】
【自宅の住居をそのまま、流用する人も、中にはいて、それでも、内装を変えている人が、いるものだった……】


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんは、こう語る。
「――ヨーシキワーカさんの最大の失敗はね……。
一度、企業訪問する前に、職安を通して紹介状を受け取って出す前に、
一度、合同会社三電工を見に行き、その目で直接、どーゆう企業なのかを、その外観から判断しなかった事よ!」
「どーゆう事?」
「ハァ……。最大の汚点はね……。
一度は見に行っていたのに、あれが、『ただの一軒家』で、『ただの住宅だった』のよ」
「え……住宅……」
「一応、一応はね……。会社名だけで、一般住居でも、その法的みれば、認可されているのよ……。
ただ、その後、ミシマさんとの3日間の話を、よくよく聞いていけば……。
お父さんの代から電気工事店が続いて……。
その息子さんのミシマさんの代になっても、ただの一軒家のままだったのよ……。
あんなに、荒稼ぎしていて、人を騙してハメて回っていて、4400万円(333333米ドル)もの大金を稼いでいたってのにね……」
「……」
「3年で、あんな一軒家まで建てていたって、自慢してた人なのにね……」
「……」
フゥ……
と嘆息してしまうクリスティさんがいたものだった。
「――ミシマさんはね。昔からご近所付き合いか親戚付き合いのヨシュディアエさんとは、非常に仲が良く、
こんな悪い事を企てて、仲良く共謀策を企てていたものだったのよ!
ミシマさんの狙いはね、職安の場を『混乱させる』ことが狙いだった訳よ!
普通、職安から出された子の場合は、面接をしてから、そこから雇入れる企業側が、その紹介状に記載書きしてから返信するものなんだけども……。
その必要条件を踏まずに!!
もう金曜日で面接をしてから、土曜日、日曜日、月曜日の3日間で、もう試用期間を始めていた事よ!!
普通、どの企業さんにしても、そうなんだけど、やっちゃいけない事を、あの人は犯していた訳よ!!
普通は、職安からの紹介、面接、紹介状の返信、職安の了承通知、仕事初めとなるんだからね。
必要事項を、初めから守ってなかった訳よ、あの人は……!!
業務内容の妨げにしか、ならないわ!!」
プンプン
と怒るクリスティさんがいたものだった。
だが、ここには、幾らかわかっていない様子の少年少女たちがいて。
「えーと……どーゆう事?」
「わかりやすく、そのぅ教えてくれる?」
その質問に切り返していったのは、法人株主様であり、ホテルの経営者様でもあっていた、ミノルさんがとアヤネさんだったわ。
「あぁ、そうだね。順序良く行こうか!
1.職安の求人端末などを使って、希望求人を絞り込む。
2.該当の希望求人を見つけたら、そこでファクスにかけて、紙面にするのだよ。
3.それを持って、職安の担当責任者の所へ行き、話をして、紹介状を受け取る。
4.その流れで、履歴書の上に紹介状を添えて、透明のファイルなどに入れて、履歴書の封をしてから、郵便局へ持っていき、特定記録郵便で出すんだよ。
5.そこから発着してから、おおよそ、『1週間』の間か、『翌週』になってから、そこの企業から電話かメールなどを受けて、面接日時を取り決める。
6.その指定された面接日時と場所に従って、企業訪問をして、面接を受けるのだよ。
7.で、対応した面接官の印象次第で、『合否結果』を定め、『その紹介状に記載書き』してから、職安に『返信』するのだよ!」
「それで、合否結果を受け取る訳よ。
一番早いのは、当然職安の担当責任者の方で、遅れて、希望求職者に届くわけよ。
そうした落ちたか、上がったか……がね」
「へぇ~……そーゆう事なんだぁ」
「勉強になるね」
「うん」
「ちなみに、法的措置に基づいていけば、『土日祝日』には、その『面接は執り行わない』わ! 世間一般的にはね……」
「えっ!?」
「でも、その日に行ったんだよね……。3月20日(土曜日)に……」
「ええ、そうよ。
『じゃあ、明日の朝すぐの3月19日(金曜日)午前10時きっかり! 高速道路インター近くのイトウレストランいて待ち合わせでね! ……じゃあ!』
――と言われたのよ。
まぁ、あの後、ミシマさんに寄れば、

『――なぜか、向こうのからの電話を突然受けてきて、その問題行動いかんを今すぐにでも取り止めて』
『すぐにその人の希望求人の話を降りろと今すぐにでも』
『でないと、今頃の3年後にはしたら、幾らかはその間違っていた人で、あっていて』
『それがとんでもないぐらい恐いぐらい騒ぎになっていて、こちらでも、恐いぐらいに怯えていて!?』
『お前が、その人ん家に遅れて忍び込んで入っていて、あれが撒き散らされた、恐いぐらい後の祭りだったんだぞ!!?』
『どうしてくれる!?』
――と、誰かさんから、厳酷注意を受けていた、跡だったのにねぇ~?
もう忘れてるんじゃないかなぁ~あの人ォ~!?
で、ミシマさんときたら、もうダメで、
『あれはいったい何だったんだ!?』
『……』
『フッ、さぁな……訳がわかんないものか!? この横にいて聞いているだけのお前なんかじゃ!?』
『……』
『それはあれは、いくらかは、その試してみないとも、その……わかんないもんなんだろォ~~!?』
『一度は、その試してみないとも、こちらの方で預かる感じでよォ!?』
『……』
(無言のままか……。その言葉、片時も何も、忘れるなよ?)

――で、一度は試して、9回も歴史の特異点で試していて、もう懐疑的であって、
もう恐いぐらい、あれが撒き散らされた、後の祭りの歴史だったわけよ!」
「……それ? 誰からの報告?」
「う~ん……ヨーシキワーカさんの転生前の人で、守護霊鳥チコアさんを寄こして、運んできてくれてた訳よ」
「チコア……さん?」
「何よりも、失敗の数の歴史の特異点が多くてね……。
成功の歴史があっていても、よろしいんじゃないかって、
そうした後発の宇宙の『失敗例』を、その守護霊鳥のチコアさんを頼りにして、いくらかはその夢見で、運んできてくれた訳よ」
「どーゆう事?」
「あの人が、預かっていたのは、
3年間の間、無言を貫き通し、ゼ……様との仮契約を通して、
精神世界を通して、宇宙のどこかにいる宇宙人さんと意思疎通していたものだったの。
地球人を拾うか否か!?
その人数を限定的に絞ってね。
で、『二桁台の98人までと承認した跡』……だったわけよ」
「……」
「……」
「……」
「……」
無言。
それは、末恐ろしくも、恐ろしくも、恐いものだった……。
「特殊詐欺グループは許せないからね……。
あの人が預かっていたのは、荒唐無稽だけども……。言葉の端々で、無理にでも少ないもので、それでわかれ……というものだったの。
だから、2枚の暗号の紙を頼りにして、想像力を働かせて、解いていったものだったの。
結構、苦労したらしいわ。……ねぇ?」
「うん」
「そうね」
シ~ン……
恐いぐらいの、背筋が凍てつくほどの寒気を覚えたものだった。
クリスティさんはこう続ける。
「イルミナティカードクロスセックスは、特殊カードであり、裏の取り決めがあっていたのよ」
で、サファイアリーさんが。
「で、誰かさんを頼りにして、小さな紙切れを受け取り、夜間誰もが寝静まった後にでも、推理していく……。
その紙切れは証拠に残らないようにして、燃やす!
もしくは、その場で受け取り、破り捨てる」
で、エメラルティさんが。
「返信は誰かさんを通して、複数回だけ。この事は絶対に『他言無用』!!」
で、クリスティさんが。
「『3年間の間』、『無言を貫き通す事』!」
で、サファイアリーさんが。
「ヨーシキワーカさんの位置取りは、手に取るようにわかっていて、間者さんを通して、運んでいただけ」
で、エメラルティさんが。
「あなたが、最終防衛ラインの要!
ブルーツウィルスは、正直なところ、どうでもよく、我々には関与し、依存しない処。
止めるか否かは、お前達地球人類次第!
この30年後の話を覚えていて、200年もしたらお前等はどうせ忘れ去っている頃だからな。
以前のだいぶ前の忘れ去った植民地時代の子等みたいに……。
まだ、時間と猶予期間がある。
そこで、必死に考えて、物事の道理をよく考えてから、我々とその手を組むか? 準備を今の内からしておけ!?
――そう、夢見の中でも、精神世界を通して、方道で言われてたそうよ」
「……何の目的で?」
「……さあ? まぁ、以前の、平行世界(パラレルワールド)や多次元宇宙(マルチバース)でも、その頃に何かが会っていた……でしょうね」
「何かが……?」
「ええ、地球人類がみんながみんな、ミシマさんのような人であれば、手を切るわ!! こちらからね」
「その為のイルミナティカードクロスセックス」
「特殊カードだった訳よ……。後は、レールの上の時間を進むだけ、取り決めはもう為された跡……」
「……」
全部、その特殊詐欺グループのせいである。
ヨーシキワーカは、あくまでも、未然の防止策として、伝えるものである。
なお、詳しい話は、諸事情に限り、明かせない仕組みである。


★彡
【ミシマさんに関わった年、3月20日(土曜日)】
【レストランイトウにて待ち合わせ、待ち合わせ時刻は朝10時、ミシマさんは20分遅刻】
『……おっ、遅い!!』
私は、10時前からここに着ていた。
それというのも、ミシマさんから指定された時間が、朝10時だったからだ。
そして――
フォン……
とミシマさんが来たのだった。
『いや~悪いねぇ……待ったかい?』
『いっ……いいえ』←20分から30分以上待った人
『じゃあ、車に乗って移動しようか!?』
『……』
(こっ……こいつ、悪びれもせず……ハァ……しょうがないか……会社の代表様なんだし……)


★彡
【車に乗っているときに、遅刻の理由を話していた】
『――あっそうそう! ここに20分ほど、遅れてきて後の理由なんだけどもよぉ!? 聞いてくれるかお前!?』
『……』
『その俺が問題だとかで!? 後々になってその『性格が(原因)』!?
後になってからその押されて行った感じだかとかになっていて、
それがよぉ、俺がこの車を出して、いなくて。
まだ、その家のよぉ、まだ家の中にいて、そこの電話を受けてたんだけどもよぉ!?
で、今日日それが、この車を遅れて、出した原因なんだわ~ァ!? イヤぁワリィななんか!? あははっ!』
『……』
ムスッ
とそこには、不貞腐れた感じのヨーシキワーカがいたものだった。
なお、この時点では、まだ、ヨーシキワーカの自宅の方には、そんな怪しい電話は、一切かかってきていない、状態だった。
つまり、おかしいのは、全部特殊詐欺グループのせいでもある。
『いやさ、その内容何がよぉ。どうにもこの不自然でもありなさっていたような感じなもんでよ!?
お前の知り合いか!?』
『……』
『……な訳ないか……。あれが後々になって、尾を引いていくことになっていったのは……
大分後の話になってから、だったと言い張って、去っていたんだもんな……!?
ん~~何かおかしいなぁ!? 何とも……何でだ!?
……『ランディ』!?
お前が、そうじゃないのか!?
……な訳ないか……そんな感じの方だかの名前の方じゃなかったし……。
あそこの、机の上の方に置いていた『履歴書』の方を見はさっていても……そんな感じだかの名前でもなかったしなぁ。
……じゃあ、誰なんだいったい!?
まさか、お前の友達か何かか!? そうした嫌がらせか!?』
『……』
(ランディ……!? おかしい……何でミシマさん、あなたが、私のゲーム名を知っているんだ……!?
その名前に、感づいて事前に知っていたのは……まさか!?
ライセン先生、あなたか!?
あなたが、ミシマさんに、この事を告げていて……?!
……いや、違う……。そう言えば……。
あっ! 履歴書に、そう書いてあったわ!)
この時、ヨーシキワーカは、なぜ、自分のゲーム名を、ミシマさんが知っていたのか、詮索していたものだった。
ランディというゲーム名を知っている人は、意外とこの町の中では少ないものだ。
私の弟は、それを知っていても、ここまでの騒ぎには、発展していない。
つまり、私の家族関係は除外してよく、
目を向けるべきは、それ以外となっていくので、職業訓練校のライセン先生ぐらいに絞られてくるのだ。
また、ランディという名前を使っていた事が会ったのは、履歴書の方であり、Eメールアドレスで使っていたのだ。
いわゆる、偽名の使い回しである。
『なぁんだ無言か……ならば、まぁいいか……。ドンドンとこの話を進めて行き去っていても……!?』
(そうだ。お前の所から届いた履歴書の方に、そのEメール欄に、そのランディという記載書きがあった。
まさか……お前がそのランディだっただなんてな……。こうやって、騙し腐ってやっぜ!!)
『そうした預かりの方だかは、その俺の方じゃなくて、
あの奥まっていた感じだかの方の、あの学校の中の恐い感じの教鞭を取っていた感じだかの、教師連中なんだしな!?
……でも、何だかなぁ……!?
ここん処の心が、心残りになさっていて……。
その同じ身内連中だかの、信頼をいくらかはその金で通じた、信頼予後関係みたいなもんなんだしな!?』
『……?』
『あぁ、やっぱ、その何とも知らないみたいなもんなんか……!? であれば、いくらかはその安全だ!?
信頼の予防関係の遊びみたいなもんでありなさっていたもんだ!?
……んんっ!?
何を突然、言ってんだ俺はいったい……!?』
『……』
『こいつは今、何もしていないし……んんっ!? ……何でなんだいったい……!?
何で俺は、今もここにいて、同じ感じで、この車のハンドルを握っていて、
今の時代を生きる、『生前のお前を、その運んでいきなさる』んだ!?
……。
どうなってんだこれはいったい……!?
この黒い車の中で、不気味な箱の中で……、いったいこれは……!? どうなってきてんだ……!?』
『……?』
それは、運転手していた合同会社三電工の代表様を推しても、訳が分からないものだった。
突然、始めてきて、妙な口ぶりだったんだ。
それは、初めて聞いている分のヨーシキワーカにとっても、まるで、何も訳がわからないものだった。
ミシマさんは、面接日初日の日から、この時既におかしかったんだ。
ミシマさんは、こう続けたものだった。
『――なぜか、向こうのからの電話を突然受けてきて、その問題行動いかんを今すぐにでも取り止めて』
『すぐに『その人の希望求人の話を降りろ』と今すぐにでも!?』
『でないと、今頃の3年後にはしたら、幾らかはその間違っていた人で、あっていて』
『それがとんでもないぐらい恐いぐらい騒ぎになっていて、こちらでも、恐いぐらいに怯えていて!?』
『お前が、その人ん家に遅れて忍び込んで入っていて、あれが撒き散らされた、恐いぐらい後の祭りの騒ぎだったんだぞ!!?』
『どうしてくれる!? ミシマ!!』
――って、感じの声の怒鳴り加減でよぉ!?
何で見ず知らずの奴等の声がそこかしこにしてて、その電話を受けて、前もってもいない奴の所が、その俺の名前なんて知ってやがんだ!?
これは、いったい!?
……あれは……、……いったい何だったんだ……!?』
『……?』
(まるで、わかりませんよ……)
『フッ……。さぁな……訳がわかんないものか!? この横にいて聞いているだけのお前なんかじゃ!?』
『……』
『それはあれは、いくらかは、その試してみないとも、その……わかんないもんなんだろォ~~!?
一度は、その試してみないとも、こちらの方で預かる感じでよォ!?』
『……』
『でもなぁ……なんかなぁ……!?
そーゆう事が、この後ぐらいに『実際に(?)』起こっていて、不思議と何だか妙にも、腑に落ちないところなんかが、ここ等辺に合ってよぉ!?
妙にも、何かして納得できていってしまうところがあるんだよなぁ!?』
ニヤリ
と悪乗りのミシマさんは、軽薄な笑みを称えていたものだった。不気味でしかない、この人とは、関わるべきではないだろう。
地獄への一本道、直進ルートである。
『しかしなぁ!? 何か妙にも、この後ぐらいになってから、
この黒い車の中の、不気味な箱の中で……、微小な感じの音がしてて、『微かな音』がどこからか鳴り響いて……後ろから。
後ろの後部座席付近の下辺りから、前日の昨日の夜ぐらいから、誰かが、忍び込んで隠し持ち腐っていて。
それが、どこの誰なのか、いったいわかんないんだろうけども……!?
そこにいて、当日、いて腐っていた女を、妙にも、『強姦』した挙句の果てぐらいになってから、
妙にも、何とも楽して楽しんで回っていて、みんなでよぉ!?
でさぁ、幾らかはその事が、周りに何ともバレた跡になってぐらいから、
この不気味な車なんかを、その手放さないといけなくなっちまってたんだよなぁ!?
どこに、あれが隠し腐っていたのか、わかんなくなっちまっててよぉ!?』
『……?』
この車の中に、不気味な機械でも積んでいて、それが妙な音を出していた。
で、誰を強姦したのか、わからないが。
あなたがみんなして、他人数乱交プレイの卑猥物をしたというものだった。
だが、それは、現時点ではなく、未来の話だった。
『……』
『……』
ミシマさんは、名残惜しいような感じの顔で、その車のハンドルに、手を添えていたものだった。
『この車にも哀愁だとか、ここん処に妙にも名残惜しい処なんかがあっていてよぉ……!?
その妙に何とも手放したりしても、その……痛くもかゆくも……なんともねぇんだけどもよぉ……。
また、すぐに買って、あそこの家みたいに買い直せるから。
それぐらいでいいって、何か言って周ってて。
でも、なぁ……何だかなぁ……。
その誰かさんに、(謎の電話相手の人に)騙されて行ってるような気がしてよぉ……!?
ここん処に何故か!?』
『……?』
(……騙されていますよ? 多分……。誰なんですか? その電話相手は……?)
それは、ミシマさんの気の迷いだった。
『でもなぁ、なんかなぁ……。
あの電話の話を聞いていると、不思議と何だか納得できていて。
稼ぎが良くて、かえって良過ぎるぐらいで、荒稼ぎなんかを、ここ等辺のみんなと一緒に、暴れ腐っていてよぉ。
それを、どこか遠くの街の方にまで、遠く及んでいて……。
でも、それが原因で、ゆくゆくは、この国の『国内生産量』、『GDP』ったかなありゃあ!?
それが、『ガタ落ち』腐っていたような、謎のもんでよぉ、それがいくらか、『悪態の原因』の方だかに、そのなっていて、
みんなして、それを低くも設定して、このなんか承認なさっていて、痛くも……。
で、この車を買い直した時、シックだとか、オープンカーだとか、オールドな感じで、
そんな感じの古めかしい感じのセピア調っぽくもくさっていたんだよなぁ……!?
あれはいったい、何なんだァ~!?
……なぁ、知っているかお前!?』
『……』
(それは、知らないよ。聞いていないんだから、そもそもが……!!)
『後は、その子供の生まれる『出生率』とかだかのにも、
その多分にも影響し腐っていて、この『悪態の原因』の『問題行動』如何が、
その、やり過ぎだったとかで。
外国状勢側にも、幾らかその筒抜けな感じで、状態で、そうした数多の引き取り手とか、交易とか、貿易とか、経済の予防措置がどうとかで、
みんなして、その数多の引き取り手が遠退いて行きなさっていたんだ!?』
『は?』
『まぁ、俺等みたいな者は、その……環境の中でもいくらか、その騙し腐っていても、
大丈夫はなんだけど……今もなんだけど……も!?
下やその周りは、苦労し腐っていてな……。
そうした手取りがいいもんだからか!? その無理して、みんなして、それは大層騙し腐っていた大層なもんだったんだ!?
あれ!? 何をいきなり言ってんだ俺!?』
『……』
(私が、その……聞きたいぐらいですよ……)
『おかしいなぁ……!? 何でなんだろう……!?』
『……』
(ホントに、大丈夫かこの人……!?)
私は、この時点から、この面接日初日から、ミシマさんの運転する車の中にいて、そのすぐ横にいて、
このミシマさんの言動が、いきなりおかしなものだったんだ。
いったい、どーゆう事なんだ。
『でさぁ、あの後ぐらいになってから、俺、その恐い感じで、『そのお前を殺すため』に、『その話にいくらか合わせる』為にも何とも……。
その後ぐらいになってから、この名残惜しい車なんかを、持ち家と妻と子を別れた後になってから、財産を投げうった後ぐらいになってから、
タイムマシーンだとかの、その一緒に取引だとかで、
その『赤い車』の方だかと、乗り換えて行ってたように、そのよろしいんだって、なってたんだよなぁ!?』
『……』
(本人の前で、あんた、それ言うか――ッ!? ホントに、大丈夫なのかこの人はッ!?)
『あれは、一体全体、何だったんだぁ!? なぁ、そこん処だけ、その教えてくれるか!?』
『……』
『なぁ、頼むよ!?』
『……』
(だから、なーんも知らんって!! ホントに大丈夫この人!? えっ!? だって俺、その電話、聞いてないもん!!)
『……あれはいったい、何だったんだろうなぁ!?』
『……』
(もう無視しよう……ツッコミきれんって……)
もうこの時から呆れていたものだった……。


☆彡
――過去から現在に返り、スバル君は、アユミちゃんは、こう問いかけてきたわ。
「――どーゆう事?」
「ちゃんと、説明して!」
それに対して、クリスティさんは、こう切り返したのだった。
「はいはい。えーと……簡単に要約するとね……。
ミシマさんは、ライセン先生を通じて、職業訓練校と騙しの問題の提携話を持っていたのよ。
裏で、糸を引いていたのは、そーゆう悪い人達だったのよ。
ここまでは、当然わかるわよね?」
「う、うん……」
「まぁね……」
「騙しの問題の場合、予防措置を考えて、『安心騒ぎ』を考えていたのよ。いわゆる『保険』ね』
「保険……?」
「ええ、証拠を掴まれても、その大丈夫なようにする為には、保険を前もって、汲んでいたのよ。『騙しの安心騒ぎ』というね。
人を騙し腐っていて、自分達のその手取りが、幾らかいいもんだから、そのいくらか続けていくためにも、
その保険を組んでいた訳。
人を死に目に、追いやっていても、その大丈夫なような保険を組んでいた訳よ。
まぁ、悪魔の頭脳の持ち主さん達がね」
「悪魔の頭脳の持ち主……」
「それっていったい……」
「まぁ、先にネタ晴らしをしていけば、未来に関するものを持っている人が、裏方に徹していて、
タイムテレビを介しつつ、ハッキングの要領で、未来と現在とを繋げていた訳よ!」
「タイムテレビ!?」
「ハッキングの要領で、未来と現在を繋げていた!?」
「自分達のその『クビ』が掛かっていて、いくらかその『閉館』しないためにもね。
ヨーシキワーカさんが、それを公開した時、その後ぐらいにでも、
みんなにそのバラされまくった挙句、『騙しの安心騒ぎの保険』にして、『言い逃れしよう』と、企てていた訳……!」
「誰が……!?」
「もしかして、閉館って……」
「ええ、未来のドクターイリヤマとドクターライセンだった訳よ! ここに、未来のミシマさんとヨシュディアエさんも、多分に絡んでくるわね」
「……」
「話を戻すわ。
ミシマさんは、その日、ヨーシキワーカさんに対し、こんな事を口走っていたそうよ。
『さすがにこんな事を、この小さな街中で、こんな事を、それこそ何10年間も続けてきたぐらいになってから』
『その無理になって今更……』
『こんなにも、金が、手取りなんかが、いくらかいいもんだからか……』
『あそこにいて去っていたあいつ等なんかが、今までその騙したなぁと怒っていて、腐っていて……』
『その、そうした予防措置だとかで、みんなして同じ声を挙げていたのか……さては!?』
『じゃあ何とかして、周りからその、口をいくらか噤んでいくためにも……』
『偶然にも何だか見せかけて、その誰かさんにやってもらわないとな……』
『以前にも、またそーゆう事がっていて、陰ながら、その裏の辺り方、できていたみたいだし……よぉ!?』
『……』
『で、ついに、それが幾らかバレて行って……』
『いくらかこんな悪い事を続けていたから、その辺りが何だか、多いぐらいになっていて』
『今、こんな事になってんのか……!?』
『……お前はいったい……、……あいつ等のその何なんだ……!? その教えてくれ……!?』
『……?』

「――と!
以前から、ミシマさん達、特殊詐欺グループは、その問題行動に見せかけて、
邪魔な、目障りな人たちを、その裏の手口で、殺していた訳よ……」
「酷いな……」
「ええ、ホントね……。
あの学校から出た人達や、その電話仲間達の報せを受けて、その会社内にいる人たちを、『試していたキライ』があるわけよ?」
「試す? 何で?」
「この厳しい社会を、そいつ1人に、生きて抜いていく力があるか否か!?
ミシマさん達のやり方で、それを試していくようにしながら、
人を、ワザと陥れる様な、いつものやり口で、段々とその、騙し腐っていくやり方だった訳よ」
「……」
これには、スバル君も、アユミちゃんも、その心の内では。
(そのやり過ぎた問題行動如何が原因で、通信障害で、大手企業の顧客上の個人情報が流出した訳か……。
裏リストが国内や国外に流出していって、
その人達の名前、年齢、誕生日、性別、住所、電話番号、アカウントが、広く漏れ出てしまっていた……。
特殊詐欺に利用しようとしていて、
携帯電話などのおサイフケータイ等を標的にして、架空の銀行口座を標的して、
ハッキングで、そのいくらか横取りしようとしていた。
問題がどうとかで、見せかけようとしていて。
だから、騙しの安心騒ぎなんだと……!?)
(でも、そんな事したら、ダメだよぉ……。
国内の総生産売上率(GDP)が下がって、ガタ落ちするばかりか……。
交易とか、貿易とか、世界経済の橋渡しが、その赤字になっていくんだよぉ……。
自分達の手で、自分達のその理想を、他人に押し付けるばかりで、それが原因で、子供の出生率なんかも、影響していて。
超少子高齢化社会に歯止めが掛かんなくなっていって、そうやって、落ち込んでいくんだよぉ~。
自分達の手で、その国の、親の首を締めあげていくばかりなんだよぉ~。
何で、わかんないかなぁ、その人達……)
これには、ミノルさんも、アヤネさんも。
(まぁ、大元の原因を辿って行けば……。
その職業訓練校のやり方に問題があって、1年間に就職率90%以上を叩き出すためには、
正社員で、某企業での就職が難しく、アルバイトやパートなどを、どれか1回でもやれば、可としているんだろう。
だが、中には、騙しの問題に気づき、歯向かってくる元訓練生達も、中にはいる。
その流れで、正規の手段でのやり方が難しく、その問題行動如何に頼っているんだろう)
(大手企業の通信障害か……。
これは、情報処理関係のIT技術者の中でも、ウィルスセキュリティは、近年、目覚ましくも何ともなく、見向きもされなかった歴史もあるからねぇ……。
そうした余り者の、世の中に溢れ出してしまっていた人達も、多分にいて、
そうした折り合いの話を、職業訓練校の講師陣の誰かが聞いていて、横の繋がりを持っていたんでしょう。
だから、こうした、後々必要とされるような、問題行動如何を、考えたんでしょうね!?
……。
1つは、自分達のスキルを、その試してみたかった。要は、力の使いよう。
1つは、通信障害を度重なった感じでやれば、TV報道を介して、国民の目に留まっていき、
そうした予防求人倍率数は、うなぎ上りになっていき、どこかで、必要としてくれる某企業も、現れてくれるからね。
1つは、取得免許にも、影響していき、学校側は、金銭的に設けるメリットもあるからね。
要は、そうした裏の狙いが会ったんでしょうね!?
必ずやる側は、保身に走りつつもどこかに保険を利かせていて、必ずどこかに、自分達のそのメリットがある話を、儲けてくるものよ。
……まぁ、だいたいが、そんなところでしょうね!?
だから、攻撃のハッキング、守りのウィルスセキュリティと言われていて、
いくらかその懐疑的であって、
実は、多くの人達は知らないけれど……。ウィルスセキュリティでは、『ハッキングは防げない』のよ!? これは知ってるわよね!?
ウィルスセキュリティは、1次側、2次側、3次層の中の、2次側と3次層を護るけれども……。
ハッキングによる攻撃では、素通りみたいなもので、アクセス権限を利用しつつ、
1次層に直接攻撃できるわけよ。
クラッキングと呼ばれていて、破砕されてしまう訳よ、大事なデータがね……。
つまり、最終的にものを言わせて笑うのは、そのハッキングができる特殊詐欺グループだった訳よ。
後は、某企業に対して、金銭的要求を行うだけよ。
……これは、騙された方が悪いのよ)
そんな事を、スバル、アユミ、ミノル、アヤネさんが考えていたものだった。
彼女は、こう続けていた。
「1つは、本人に能力があり。
1つは、付き合ってもいないお目当ての彼女さんがいたり、もしくは、意中の人と、長くも馴れ初め会っているだけの、イライラとさせるものや。
1つは、その会社の中で、ずーっと底辺の人や、中堅層の人。
1つは、威張り腐っている人などね。
だいたいが、これに該当してくるわ」
「フ~ン……」
「ヨーシキワーカさん、曰く、まともな人は、決して、取り合うな!! と助言を残してくれていたわ」
「決して、取り合うな?」
「ええ、無視しろっ! て事よ! 騙されないためにもね……。
取り次ぎの話は、間違った感じに持っていき、
気付いたころには、いつも、何かして周っていて、やられているわけよ」
これには、ミノルさんも、アヤネさんも、アユミちゃんも、スバル君もそう思ったものだった。
「……だと思った……」
「ねぇ?」
「うん」
「……」
「……そうね。それに、ミシマさんにも、こーゆう助言を残していた人なのよ!?
それはねぇ、多分、『その謎の電話相手の人』に、『みんなにその騙されてる』だけ……なんだと思うわ」
「騙されているだけ……?」
「ええ、ハメ殺しなのよそれは!」
「ハメ殺し……?!」
「いらなくなったら、『最終処分場送り』なのよ!
そこから、どこか外国の遠い処なんかに、売り飛ばされちゃった感じでね、これは、そーゆうものなの」
「……」
「いい!? ミシマさんは、あの学校の講師連中にいいように利用されるだけされまくった挙句、
そのいくらか、その証拠の辺りがバレてきて、ここ最近になってもずーっと続けていたものだから、
それを『包み隠す』為にも、そうした犯罪に手を染めるように、唆されているだけ!!
まともな人は、『そこで動かない』の!! 『謎の電話も受け取らない』の!! 『無視を決め込む』のよ!!
いいっ!? その不気味な黒い車を手放すとき、断じて、その『赤い車』を買っては、『ダメ』なのよ!!」
「赤い車を、買っては……ダメ!?」
「ミシマさんを利用して、悪用させるだけして、いらなくなったら、ポイッだからね! ヨーシキワーカさんを殺した後に……ね」
「つまり、赤い車を、買っちゃダメ?」
「そーゆう事! う~ん……まともな電気工事店の人ならば、そーゆう車に、いくらか合わせるためにも、
緑黒い車は、当然ダメだから……。
灰色の……そう、シルバーの車なんかが、電気工事店の趣があっていて、よろしんじゃないかと思うわ!」


★彡
――その車の中での移動中の事。
【――私は、ミシマさんから、まず、以前の職場、次に学校、何で設備管理科に進んだのか? その動機や経緯について、尋ねられたのだった】
【ただし、オリジナルの記憶が思い出せないので、曖昧のものになる――】
『――しかし、なぜ、パン会社から、この電気の世界へ踏み出すことになったんだ!? 全然似てないないぞこんなの!?
いったいどーゆうところにいたんだお前!?
『月見エビバーガ―オーロラソース社』といえば、結構規模が大きいぐらいの名が知れ渡った大会社だぞ!?
そんなところの、どこにいたってゆーんだお前!?』
『箱洗いです』
『箱洗いーっ!? えっえっ!? どーゆうところ何だそこはいったい!?』
そんな所知らないぞ。
『えーと……どーいえばいいかな……う~ん……』
完全に守秘義務の範囲だった。
会社の内情をバラす事になる。
だが、尋ねられた以上、こう返すしかなく、外から側見たわかりやすさを考えた。
『箱を機械の中に流して、その機械の中でパン箱を洗浄し、各ラインへ運搬する軽作業だとされています』
『何だそりゃあ!? 笑えぞ!!』
『……』
【それは、大事なものの1つだった】
【個人は、その企業に勤めていた以上、その会社の内情を護る必要がある】
【これが守秘義務に当たる】
【後は、本人の能力次第だが、面接等に接した際、それを如何にようにして触れつつ、道理を護るかの水準が求められるのだった】
【つまり、この時点のヨーシキワーカには、何ら非はなかった】
【この後の話の道理を語れるかだが……】
【このミシマという男が、その人の不可侵領域に、ズカズカと踏み込んでいって、荒らした事がそもそもの原因であった――】
『――じゃあ、数年間そこにいて、何したってゆーんだ!? そんな所にいても、何ら得られるものなんかないぞ!?』
ムカァ
とちょっと怒りを覚える。
『ええ、そうですね』
『俺だったら、すぐに辞めてるがなぁそんな会社。そんなところにいても、何ら得られるもの1つもなさそうだしなぁ!
面白みもなんもねーし! それよりも他の道に進んだ方が、人生お買い得なんだぜ! ハッハッ!』
『……』
ミシマさんは、この時、少なくとも、俺みたいにな、とは、言ってないな……。
つまり、踏み止まったと見える。
もしくは、身内周りに、少なくともそーゆう人達がいて、道理を買った話し合いの末、
そーゆう周りの相互理解の中で、知った経緯の道理の経緯なのだろう。
私は、妙に納得するのだった。
『私はそこで、始めに、ボイラーの免許、危険物、電気工事士の免許を取りました』
『ああっあったなそれ!? どうやって取ったんだ!?』
『1人で、勉強しました。少なくとも、その『月見エビバーガ―オーロラソース社』ではそうでした。
ただし、家には弟と父の2人がいて、その2人を見て、勉強してました。
時には、その弟から、問題の数学面の解き方を習ってました』
『へぇ~そうなんだぁ』
『でも、それもここ最近での話です。
昔は、その弟もどこかの地方にいて、日帰りで帰ってきていた事が会って、そこまでは頼れませんでした……。
だから、全体的に顧みれば、90%は自分の力です』
『フ~ン……どうだっていい話だな!』
『……』
(……なら、聞くなよ!? ……でも、何でこの時、私、弟の話を持ち出したのだろうか?
もしかして、電気繋がりだったからか?
安易的に、その記憶の中の引き出しが、出てきた……?)
深く考えても、よくはわからないものだった。
『なるほど、そうやって、電気の世界を学びつつ、あの職業訓練校の門戸を叩いたんだな?』
『はい、その通りです』
『なるほどなぁ』
道理の経緯がしっかりしてる。
その道に進んでも、何らおかしくなかった訳だ。
『その職業訓練校では何を学んだ!?』
『さっきの電気、ボイラー、危険物を学びつつ、消防、冷凍機械などを学んでいました』
『んんっ? それは管理空調設備の話じゃないのか?』
『あっそうですね』
『しっかりしろよお前!? まだ俺の方が詳しいぐらいじゃないか!? ハハッ』
『……』
ハハッ……。
【――と空笑いを零すヨーシキワーカ】
【これにより、昔の会社、免許、設備管理の話が終わった事になる】
【続いて、ミシマさんから、家族構成を問われたのだった】
【これは、いけない、面接官としては、完全にNGワードである】
『お前の家族は何人いるんだ?』
ピ――ッ
と伏せられる。
それは、面接官が、個人に聞いてはいけない隠語だった。
『そう言えば、さっき言ってた弟君は、どこにいたんだ?』
ピ――ッ
と伏せられる。
それは、面接官が、個人に聞いてはいけない隠語だった。
『――ああっそうか! 道理で聞いた事のあるような似た名前だと思った。
……えっ!? お前の方が兄ちゃんなのかよ!! その年でえっ!?
今更、この世界に出てきたってゆーのかよ!? いくらなんでも遅咲き過ぎなんじゃねぇ!?
笑えねぇなぁ今のお前の顔見たいによぉ!?
まだ、この俺の若い時の方がしっかりしていたものなんだぜッ!?
俺の方がまだ若くて、イケメンなんだしな! おっさん顔のお前とはなんかとは違ってよォ!?
ハハッ!』
ピ――ッ
と伏せられる。
それは、面接官が、個人に言ってはいけない言葉使いだった。
『……まさかッ!? お前の親父さんって、あのメンテナンス会社に勤めていた親父さんじゃないのか!?
俺もしばらくの間は、そこに顔を出ししていたことがあってなー!
昔は、フルスさんと誰かと俺の3人で、あのボート場のそのメンテナンス管理会社の中に入っては、
そこでいろいろと学ばさせてもらって、あそこでお世話になってた時期があるものなんだぜ!?
何だァ!? これはいったい!? 意外と世間は広くもなんともないものなんだな!?
こんな偶然みたいなことがあるもんなんだなぁ……。へぇ~……』
『……』
【――そこから先は、ミシマさんとは、色々と語り合ったが……。それは『完全にミシマが持っている大事な世界の話』であって】
【私から、おいそれと語るわけにはいかない】
【人の世界に、土足で踏み入り、荒らしていく事に他ならないからだ】
【これが、『守秘義務を護る』という事である――】
【後、ミシマさんへ、あなた、最初から口が悪かったですよ――】


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんはこう語る。
「――ハッキリ言って、問題行動のやたらと多いミシマさんには、面接官には向いてないわッッ!!
人の個人情報に、安易に触れ過ぎな人だからね!?
面接官が、やっちゃいけない事だったりするものよ!?
知りたい、わかりたい、ちょっとした上手いお金になるだろうが……が!?
時に、周りの人達を介して、そっちの企業様やご本人様達に、思わぬ大迷惑行為を被り兼ねないものよ!?
まぁ、面接での時、労働条件における内容や、うちはブラック企業だとか、労働安全衛生法だとかいろいろと言っていたらしくて、
そこにちょっとした、『思わぬ落とし穴』も潜んでんたらしいわよ!?」


★彡
【面接場所は、ジョイフル。その近くにOKホームセンターあり】
【職業安定所の、『失業認定申告書』と『再就職先の事業主に証明を受けた採用(内定)証明書の提出義務】
【ただし、土日休みの場合でも、就職した後で、次の認定日までに来庁して手続きをすれば、何も問題はありません】
――そのまま、車は街中を進み、面接場所は、ジョイフルだった。
そこで、ミシマさんから、面接を通しつつ、希望求人の話をしつつ、1杯のコーヒーを奢ってもらうのだった。
『――さーて、あの車の中で、少し話したが……。ここでの面接の話を勧めていこうか?』
『はい、よろしくお願いいたします』
フゥ……
と嘆息すミシマさん。
『ちょっとあの車の中で、話し合って聞いて伺ったばかりでは、中々の感じのいいものに受け取った』
『……』
それが、ミシマさんから見た印象だったんだ。
すこぶる、気分がいい。
『さて、では、面接の方面では話は別だからな?』
『……』
(ホント、この人って、話を区切らないな……。聞いているこっちは、意外とその苦労するぞ!?)
そこだけは、念を推すミシマさんがいたんだ。
その人が手を挙げて、ウェイトレスさんを読んだのだった。
『何になさいますか?』
『コーヒーを頼む! 目の前にあの人にも、同じものを2つな! 砂糖とミルクは抜きで』
『畏まりました』
その場を去っていくウェイトレスさん。
【――ここから、ミシマさんの心理戦が始まっていたんだ】
『お前もいい歳なんだから、コーヒーぐらい、ブラックでそのまま味わって飲める年頃だよな?』
『……』
『飲めませんだなんて、それは言わせないからな、今更』
『……』
【その人は、その目をギラつかせて、人を値踏みにしてくるのだった】
【その為の手段が、大人の世界は甘くない、ブラックの世界の意味を込めてのコーヒーなんだ――】
『――さて、あのウェイトレスさんがここに戻ってくるまで、それなりにまだかかる。簡単な自己紹介から済ませていこうか?』
『はい!』
『……』
『……』
【――面接の話が、切って落とされた】
【まず初めに、自己紹介の話から進み、何で我が社を希望したのかが問われたのだった――】
――ミシマさんは、カバンの中から1通の封書を出す。
それは、以前、自分がミシマさんの所に送った、履歴書だった。
特定記録郵便は、キチンとそのミシマさんに届いていたのだった。……だが。
ムスッ
とそこには、不貞腐れた感じのミシマさんがいたのだった。
後で、その騙しにくくなるからだ。こうした証拠なんかが残っていると……。
そのやり辛いものだ。
「……こっちからは、君に、当日、この履歴書を持参するように言ってたんだがな!?」
「すんません……」
「……」
(あのヨシュディアエの姉さんからの頼みもあるしな……。
普通は、面接が終わってから、
俺の方から職安の方に、紹介状の受け答えの返しをしてから、
その受理後に、目の前のこいつを雇うのが、法的措置なんだが……。
……今日は土曜日か……。
土日じゃ、職安も空いていないし、この時点で不自然に思えよな……お前も……!?)
フゥ……
『……?』
と嘆息してしまいがちになるミシマさん。
その時、私は、不自然に思ったものだ。
『まぁ、いい、こっちからの話を進ませてもらう』
『……』
コクリ
と頷き得るヨーシキワーカ。
(ここで、もしも仮に、法令順守を守らずに、メチャクチャに動き回ったらどうなる!?)
『では、なんで我が社を希望したのかな?
この街で、たくさんある電気工事会社なかで、なぜ俺の所選んでだのかな?
その動機や理由は!?
言ってみればこっちは、1人で切り盛りしている小さな電気工事会社でもあるんだぞ?
こんな事すら、君は気がついていなかっただろうが……!?』
『え……?』
(そうだったのか……!?)
ミシマさんも、私も、この時、職安から出された求人情報誌を、出したかどうかは定かではない……。
出していない、可能性の方が最も高いだろう。
その理由がこれだ。
ミシマさんは、頭は回転がいいから、その頭に指を置いて、考える仕草を取るのだった。
そして、こう言った。
『確か、うちの方から、あの職安にいるお姉様方の所に通したのは、従業員数1人、就業場所1人だったはずだが……?』
『……』
『君はその、採用人数2人の内、1人のずいぶん狭き門になると思うがな……』
『……はい……』
そうやって、脅しに掛かるミシマさん。
その時、私の心の内は。
(狭き門、それは登竜門だった……。私は、そこで、龍となるか、それとも虎となるか、それともまったく別の何かか……)
電気の世界には、内と外がある。
内は昇竜。外は駆ける虎。
私は、この時、何者にもなれない、まだ未知数の存在だった。
例えるならば、そう、まだ卵なのかもしれない……。
それから、ドンドンと話が進んでいき、途中、ミシマさんの所のご家族様がお見えになっていた事が会ったのだった。
『……』
『……』


☆彡
――過去から現在に返り、クリスティさんは、こう語る。
「――ミシマさんは、こう言ったそうよ。
『――俺には、その護りたいものがある。こんな俺でもな……。幾らか酷い感じの……。人を追い詰めて殺しくさっていて、騙しの問題騒ぎでな……』
「……」
『それがあれだ』
『あれを見ろ!? さっき、この店内に入ってきた家族連れ……』
『あれがその、俺が護りたいものだ』
『こんな俺にも、その信じているもんだ』
『女房や、その子供達には、その辺りの話はどうにも知られないでほしい……頼めるか!?』
「……」
『笑い合った感じで、あそこの家の中で、ここから目と鼻の先にある、ここから意外とその遠くないんだが……』
『あの家の中で、どうか、その過ごさせてほしい……何にも、その知られずに……』
『その飢え死にさせないためにも、こんな俺でも、いくらかその信じて』
『あいつは、その信じて付いてきてくれてるんだからな……。実にその有難いものだ……』
「……」
「だいたい、そんなものだったそうよ。これが、この恐い世の中の真実の実情なのよ」
「この世界の……世の中の……真実の実情……」
「ミシマさんにも、その護りたいものがあったんだね……」
「それが、『家族』……。ミシマさんが護りたい世界、愛の結晶を育んだもの……か」
「………………」
難しい話だった。
誰もがそう思う。クリスティさんは、こう続けるのだった。
「医者という観点から見れば、女医の視点から経てば、当たり前なのよね……」
「……」
「普通じゃまともな食い扶持にさえ、ありつけないものだから、
どんなに卑怯とののしられようとも、中には、そんな悪い事だとわかっていても、時には使わないと、踏み切らないといけない時があるの!」
「……」
「病室にいれば、そーゆう話は、チラホラ、聞いてたものよ」
「……」
とそこへ、法律系のエメラルティさんが。
「ちょっといい、クリスティ?」
「……いいわよ」
「裁判沙汰になったら、あたしがその法廷人なら、裁くわ!! 公正にね!!
ミシマさん達は、騙しの騒ぎの問題に付け込んで、卑怯にも、
詐欺電話などで、介して取り次いでいきながら、
標的となる弱い人達を、精神的に追い詰めていき、自殺まで追いやった人よ!!
後は、問題行動如何を通していく中で、仲間伝いで取り次いで周り、陰ながら、闇討ちな感じで、人を追い詰めて殺している。
自分達のその手を汚さなくとも、電話でその聞きこんだだけで、
そいつを、問題を通していく中で試していき、気づいた頃には、当人は死んでた訳よ」
「……」
「人を騙して得た金を、その子供達に食わせていた訳よ。
それで、ホントに、泣いて笑って、喜べるのかしらねぇ!?」
「正直、嫌かも……」
「ねえ……」
「うん……」
「そうね……。どうしようもないぐらいの卑怯者ね。
もちろん、ヨーシキワーカさんも含めて、卑怯者よ。
もちろん、法廷裁判所にいる、法廷人たちもね」
「……なぜ?」
「その人を取り次いでいく中で、知らず知らずのうちに、無罪の人を、有罪だとでっち上げた感じで、
10年間以上、その牢屋の中で、服役している人達だって、中にいるのよ?」
「あっ……!」
「そうか……!」
「だから、人を伝言ゲームの要領で取り次いでいく中で、必ずどこかで、『間違いが生じている』わけよ!」
「……」
「正しい人は、この世の中の中に、『1人だっていない』!! 全員、みんなみんな、大小あれど、何かしらの悪い事をしているわけよ!?
だけど、それが、人を追い詰めて、殺した者かどうか!?
法とは、ここを定めてくる訳よ!」
「有罪……」
「そうね……。イリヤマ、ライセン、ミシマ、ヨシヅさん達は少なくとも、こんな悪い事は10年間以上続けていたんだから、
本人たちが無自覚と言い張っても、その絶対に許さない人達は、いるものよ」
「……」
「ヨーシキワーカさん曰く、有罪、と取り決めたそうよ!」



【ミシマさんと関わった年、3月20日(土曜日)】
【ミシマさんとの面接が終わった後、あの雨の日、ヨーシキワーカからイリヤマ先生宛へのメール
ブッツ
とその日、突然、イリヤマ先生との普通の電話連絡帳が途絶えたのだった。
それは、非通知設定だった。
ふと気になった私は、別のメール手段が、いきなり向こうから寄せられてきたので、そのlineとコンタクトを取るのだった。
自分から。
【このタイミング……。先ほど非通知設定がきましたけどイリヤマ先生ですか?】
イリヤマ先生から。
【電話はしてないですけど、就職はどうなっていますか?】
自分から。
【資格でも再復習する。『月見エビバーガ―オーロラソース社』に戻る気もなく、他所のラインとの人間関係の悪化で辞めたので。
箱洗いは気にはなるが、自分には価値がない、いくらでも変わりはあるから。
その本のやつ取らんでも、出て行ってもいいよなので。
フッ、価値のない値打ちがないか……。
自分の非凡さを認めて……己を信じ、個の力を信じるしかない。
以上、依然、耳鳴り中……ノイズが頭に響く時があり】
さらに自分から。
【そういや気になっていた事がある。箱洗いの奴等掃除はマメにしてるかな?
今日みたいな雨の日、始めに箱を送り出す機械は、ある特定の掃除をしないと、危なくて、箱が散らけて危険だった……。
大概、ローラーの下に大量の積載物(ゴミ)があった。
他にもやる手順がある。
モーターファンの掃除だとかね。
初心者なんかが入ると変なところを触って、箱幅が広がったりだとか。
まぁ点検項目は、ザラッと20か所以上あるけど、年配者とか各ラインの課長連中がいるから心配ないね。
そうだ、騒音管理区分は、自分が入る前からうるさく、辞めた年が酷かったよ。
だから、耳栓は自腹で購入してた】
1つは、箱を送り出す機械アンスタッカーのローラ下にある、ゴミの堆積物。
1つは、モーターファンに詰まった、ホコリの掃除。
1つは、赤テープを剥がし、ルール幅ガイドを開にし、レールを広げる。後はボイラーマンを呼び出し、L字の配管したの封印止めを外せば、黒いヘドロが出てくる。
完全に、ヨーシキワーカの説明不足だった。この当時はそこまではなかったのかも……。
なお、完全に掃除である。
さらに自分から
【そろそろかな?
4月の時期、1番気をつけないといけないのは、洗浄機のパイプが詰まり、機械が止まる事がある。
原因は白石だった。
乾燥機の方は黒へん。
探り方は簡単、パイプを叩いて、音の跳ね返りを聞き、場所を特定する。
後は年2回行う掃除するだけ。
目上の先輩はやらず、新入社員と2人でやってた。
それも抜けた後だから、あそこ大丈夫かな?
自分が知っている知識は、その先輩には全部伝えたけど。
口頭と指さし確認は、しっかりしてね】
1つは、洗浄機の掃除の仕方、幾多もの水噴き出し配管にある、キャップを外し、機械を運転させて、軽く掃除を行う。これにより、白石を輩出することができる。
1つは、乾燥機の掃除の仕方、フツーにホースを使って、水を前から後ろの方へかけていれば、その黒へんが出てくる。
なお、すべて口頭にて説明済みである。
ただし、相手方は耳栓をしていて、さらに機械を動かしている騒音管理区分の中でも話しているので、それが聴こえていたかどうかは定かではない。


☆彡
過去から現在に返り、クリスティさんは、こう語る
「――この日から、なんだか、ミシマさんも、イリヤマ先生も、怪しく思えてきたものよ。
そして、面接を終えて、すぐの翌日から、3日間の試用期間がスタートした訳よ――」


TO BE CONTINUD……


☆彡
おまけ
【――その頃、遠く離れた銀河では――】
【スバル暗殺をもくろむ、某組織『アナトリア』】
大広間に呼び集められた信者たち。
「……あの」
そこへ、挙手が上がる者がいた。
フォラダは、それを一瞥し、声を投げかけるものだった。
「構わんぞ、何なりと思った事を口に出して見よ!」
【謎の組織アナトリア コードネーム:『牝馬』Forada(フォラダ)】

その中の1人が、こう説くのだった。
「――はい! そのヨーシキワーカの知性と人格を宿した子供……とは、何ですか!?」
「……」
静まり返る室内……。
その沈黙を破ったのは、隊長のフォラダだった。
「……言った通りの意味だ。ただし、母はいない。父もいない」
「は……? 何ですかそれ……?」
「あるのは、ただ、ヨーシキワーカのDNAなのだ。DNA遺伝子の塩基配列のRMA遺伝子を切り取り、新たに変化が起きたのが、そいつだ」
「『スーパーベビー』って奴ですか?」
「比較的、短命のな」
「……」
「あの事件の渦中、ヨーシキワーカは、まともに動けなかった……。
そいつの役割を担っていたのが――」
「その知性と人格を宿した子供……その名前は……!?」

その頃、宇宙のどこかにいる、その子供は、鎮座していた。
わかるのは、白髪の少年という事。
彼は、瞑想をしていた。
フォラダは、かの者の名を投じる。
「彼の者の名前は――『チルディア』」


TO BE CONTINUD……


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