だから、そばにいさせて。

西の茶店

 出会うべくして出会った紫蓮龍樹(しれんりゅうじゅ)と六波羅忍(ろくはらしのぶ)。二人は霊能力者と超能力者。能力を隠していた二人が互いの能力を知ったのも、偶然だった。

 一番の親友と思っていた龍樹だったが、家の事情で忍の家に居候となり同居を始めて三か月。高校二年の六月。その関係は、一夜にして崩れることになる。「俺は龍樹が好きなんだ!」そのセリフを言われた場所はなんとラブホテル。 

 龍樹はその気持ちを受け入れて、忍と熱い一夜を過ごす。自分が忍のことが特別になっていたことを実感した龍樹だったが、忍の気持ちが嬉しかったことを改めて実感したのだ。

 翌朝、帰りにおじの譲の祓いに遭遇した龍樹は、手伝いに入る。そして普段なら持ち合わせていない能力を発揮し、譲に興味を持たれてしまう。

 忍と共に呼ばれてホテルのラウンジで顔を合わせた三人は、譲に関係がばれてしまう。忍の持つ超能力の力が強いのか、房中術で得た力だとわかったというのだ。

 これからもたまにでいいから手伝ってほしいという譲に約束して、ふたりは譲と別れた。

 帰宅した忍は、一緒に寝たいから、自分のベッドで寝ようと誘う。初めて同じベッドで寝たその日。忍は予知夢を見た。少し先の未来、自分たちがカフェで仲良く働いている姿を。

 そして大学生になった二人は恋人になっていた。身体を交わる仲となった二人は、タチとネコが入れ替わっていた。十五センチあった身長差はなくなり、龍樹の方が少し高くなっていた。

 四年後。「Cafe Be There」がオープン。ある日のオーダーで忍は予知夢の再現を体験した。

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