東京は丸の内。
オフィスビルの地階にひっそりと佇む暖色系の仄かな灯りが点る静かなショットバー『Huster』(ハスター)。
事件記者の東城達也と刑事の西園寺和也はそこで車椅子を傍らに、いつも同じ席にいる美しくも怪しげな女に出会う。
黒いキャリーバッグに入っていた奇妙な死体と一都三県にばらまかれた、異様なバラバラ死体にまつわる事件の顛末を描く『怠惰な死体』。
西園寺に届いた、記憶障害か知覚障害者が書いたとしか思えない奇怪な手記にまつわる恐るべき怪奇事件の顛末を描く『腐臭の供儀』。
犯人対探偵の息もつかせぬスリリングな駆け引きのミステリーを描く表題作『隅の麗人』を含む三編を収録。連作型本格ミステリー中編集。
※カバーデザイン 歩いちご(coconala)
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お待たせ致しました。
エピソード『隅の麗人』の最新エピソードを公開致しました。
日曜日の地下街に現れた他殺死体。
逮捕されたのは何と…片桐美波。
急転直下の今後の展開をお楽しみに。
怠惰な死体
腐臭の供儀
白の女王
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読者への感謝の気持ち
かのバロネス・オルツィ男爵婦人の人気作品シリーズに『隅の老人』シリーズがあります。
イギリスの『ストランド・マガジン』誌に連載されたシャーロック・ホームズシリーズが商業的成功を収めたことにより、他紙がこぞって登場させたホームズのライバルたちと呼ばれる名探偵の一人で、初登場作品は『フェンチャーチ街駅の謎』。
いわゆる現場に出向かず、新聞の情報や登場人物からもたらされる情報などから真実を導き出す推理法で安楽椅子探偵の先駆とも言われている作品なのですが、そんな謎めいた名探偵が現代の日本に現れたら…探偵小節黄金期に燦然と輝く作品へのオマージュに何かできないか、そうしたコンセプトで構想を進めていった作品となっております。
中編三本で一本の長編作品となるよう配慮されていますが、一味違う女名探偵の活躍にご期待下さい。