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愛は、白いワンピースに着替え……
大きな麦わら帽子とバスケットを持って僕の目の前に現れた。
「どう?
似合うかな?」
「うん。
かわいいよ」
「ありがとう」
愛は、嬉しそうに笑った。
「じゃ、早く行こうよ……」
愛は、僕の手を引っ張った…
僕は、この世界のことを何も知らない。
だから、愛に従うしかなかった。
「えへへ。
恋人繋ぎ……」
愛と僕は手をつなぐ。
愛が嬉しそうに笑った。
俺はそのとき思った。
愛が笑顔でいるのならなんでもしよう
愛はずっと寂しかったに違いない。
だから……これからはずっと愛のそばにいよう。
そう、心から思った。