ふたりで楽しい山登り
「ね・・・」
「なに?」
「どうして、あなたの足跡だけないの?」
「気づいてたのに、怖がらずここまで付いてきたの?」
「ええ、これから私をどこに連れて行くつもりなの?」
「もちろん、この先の見晴らしのいい場所だよ」
「そこで、私を突き落として、足跡のないあなたの仲間にするつもり?」
「考えすぎだよ、俺は、ただ君に素敵なこの山の景色見せたいだけだよ」
「あら、私は突き落とされて、あなたの仲間になっても別に良かったけど」
「本気?」
「なに? 私があなたの仲間になったら、何か迷惑?」