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海 その4 おじさんたちも消える

 無人島の砂浜。


真田「こないでよぉぉぉぉぉぉぉ!」(超走ってる)

元おじさん「ちくしょうっ!」(スーパー走ってる)


おじさん軍団「「「圧縮率! 圧縮率! 圧縮率! 圧縮率!」」」(大群で襲っている)


真田「あれいったい何!」

元おじさん「俺が追放したおじさんたちだ。少年のような輝きと美しさを失っていたのでな。もはや世界を憎むようになったか。あわれな」

真田「ちょっとそれひどくない? 年取ったら誰でもああなるでしょ!」

元おじさん「お前ら、俺がわからないのか? お前たちを十字架にはりつけて、海流しにしてやったこのおじさんを! 正気に戻れ!」

真田「それ言っちゃ、恨まれてるに決まってるでしょう! あと見かけがもうおじさんじゃないから!」

元おじさん「おい。疲れてきたから、ゆっくり走らないか?」(走るスピードを落とす)

真田「追いつかれちゃうじゃない! あいつらに圧縮率されるわよ!」

元おじさん「大丈夫だろ。見ろ」


真田「おっそ!」(おじさん軍団。体力が尽きてバタバタ砂浜に倒れている)


真田「どういうことなのよ?」

元おじさん「みんなメタボで、体力がなくて、足腰が弱ってるから、興奮して獲物に襲いかかっても、追いつけないんだ。もうやつらは終わりだ」

真田「いろんな意味で終わってるわ」





女神「うそじゃろぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」(頭を抱えて飛び上がる)


猫美「にゃふっ」(ゾウさんレベルのおなかのふくれようで、仰向けに倒れている)


リアナ「あらあら。たくさんの子猫が産まれるわね」

女神「五年分の食料が全部なくなっとる! あれ全部こいつが食ったのか? あの小さな体でどうやって食べたんじゃ!」


リアナ「何?」


女神「やばい! 気づかれたようじゃ! ここは捨てて逃げるぞい!」(怪物の大群が廃工場の窓に張り付いている)

リアナ「でも猫美ちゃんが……」


猫美「にゃにゃふうぅぅ~。にゃふぅ~」(ぷるぷるぷるぷる)


リアナ「うふふ。かわいい。おなかが大きくて、動けないのね」(きゅん)

女神「もうそいつはほっとけ! 捕食されている間に逃げるぞい!」


猫美「shutdown【シャットダウン】(消化)」(おなかが急にへこむ)


猫美「cat food【キャットフード】(敵の殲滅を開始)」(光の柱が猫美から暴発)


女神「おわああああおおっ!」

リアナ「きゃああああああっ!」


猫美「Give me the tulle【ギブミーザーチュール】(発射)」(天空に舞った猫美。全身からビームを発射)


リアナ「あっ、ちょっとお花つみに行ってきま~す」

女神「ワシの家がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」(怪物とともに廃工場、破壊)





元おじさん「どうしたんだお前たち、たてぇ!」


おじさんの大群「あっ……しゅく……りつ……」(ぷるぷるぷるぷる)(90%がふくらはぎ辺りをつってる)


真田「もうあきらめて行こうよ~」

元おじさん「なさけない!」(ふぬぅ)

元おじさん「貴様らを追放したこのおじさんのことを思い出せ! あの少年たちを手に入れるべく、俺たちは海の上で『第百二十六回 チキチキ相撲大会』を開き、乳首をソフトにちちくりあった。そして勝利したのがこの俺だ。海に追放し、溺死させてやろうとしたのは、同じ『おじさん惑星』からきた仲間としての恩情だった!」(号泣)

真田「えっ? おじさん宇宙人だったの?」

元おじさん「あのとき業火な炎で焼かれてしまえばよかったんだ! そうすれば、少年たちに肉をふるまえたのに!」(後悔と憤怒)

真田「いや、いらないわよ。そんな臭そうな肉……へっ?」(海の向こうから光線がやってくる)



おじさん軍団「あっ! しゅっ! くっ! りつぅ……」(猫美のビーム光線の中でかき消される)



元おじさん「よし。これからは幼女を捕まえに行こう」(ポジティブ)

真田「……逮捕する。バーン」


(完)

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