219章 亡霊退治の続き
1体目を除霊してから、1時間が経過する。
あちこちを探し回っているにもかかわらず、亡霊らしきものは見当たらなかった。一帯を探し当てるのに、こんなに苦労するとは思わなかった。
アカネの目の前に、マスク型の亡霊が出現する。敵と出会えたことに対して、胸をそっとなでおろす。1時間、2時間後も出会わなかったら、どうしようかなと思っていた。
除霊能力を使用すると、マスク型の亡霊はすぐに消えてしまった。あまりにあっけなさすぎるからか、悲しさを感じることとなった。魔物のように苦戦したいわけではないけど、もうちょっとだ
け手ごたえがほしい。
次の魔物を探していると、○○○型の亡霊が現れる。現実世界で発見していたなら、公然わいせつ罪で警察に通報するところだ。
除霊能力を使用すると、○○○は姿を消した。不気味なものを消したことに対して、安堵の息をついていた。
アカネの脳裏に、コハルのことがよぎる。ミライとの生活はうまくいっているのかな。
コハルのことを考えていると、タオルの亡霊を発見する。
タオルの亡霊は、ほっぺのあたりに攻撃を仕掛けてきた。瞬間移動の能力を使用して、タオルの攻撃を回避する。
除霊能力を使用すると、タオルはお陀仏となった。普段使っている道具だからか、ほんのわずかばかりの悲しさを覚えた。