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218章 新能力

 周辺をうろついていると、ペットボトルのような生物を発見する。

「アカネさん、亡霊です」

 テオスは攻撃を受けないよう、アカネの後ろに隠れた。

「私は戦えないので、守ってください」

 テオスを日本に例えるなら、首相クラスにあたる。傷を負わせるのは、依頼を受けたものとして絶対に許されない。死亡させてしまったら、国際問題に発展しかねない。

「亡霊は強敵なので、すぐには除霊できないと思います」

 護衛をしながら、強敵と戦う。仕事としては、かなりの難易度を誇っている。

 除霊能力を使用すると、1秒で亡霊が消えることとなった。あまりにあっけなかったからか、声を漏らしてしまった。

「え?」

 亡霊を探したものの、どこにも見当たらなかった。

 一瞬で除霊したことに対して、テオスは目を光らせていた。

「アカネさん、すばらしい能力をお持ちですね」

 魔物退治をしたときは、1体で1時間くらいかかっていた。それと比べると、天と地ほどの差がある。メイホウのつけた除霊能力は、想像のはるか上をいっている。

「アカネさんの能力があれば、除霊は問題なさそうですね。私は失礼しますので、あとはよろしくお願いします」

 テオスは瞬間移動し、アカネのところからいなくなった。

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