アルーラ、探検する
結局丸一日かけて家の掃除をして疲れてそのまま眠ってしまった。
「夢中になりすぎて食事をする事も忘れてしまったわね……」
私は持ってきたパンを食べながら苦笑いした。
「さて、今日は湖にでも行ってみましょうか」
私は家の近くにある湖に向かった。
「う〜ん、藻が多いわね……、やっぱり放置していたせいか濁っているし」
久しぶりにやってきた湖は昔とかなり変わっていた。
透き通っていた水の色は濁っており何も見えない。
藻が発生していてかなり汚く見える。
「これじゃあ生き物なんていないわね」
のんびり釣りでも、と思っていたけどそうはいかないみたいだ。
「この水質を何とかしないといけないわね」
そう言って私は湖に手をいれた。
「うわ、滑っているわね……」
ハンカチで手を拭きながら湖の辺りを見回した。
「ボートがあった筈なんだけど無いわね、湖底に沈んじゃったみたいね……、ん?あれは……」
私は小さな祠があるのを見つけた。
「そういえば湖には女神が住んでいる、っておじさんが話していたわね」
私はかつて管理人のおじさんから聞いた話を思い出した。
この湖には女神が住んでいてこの地を見守っている、らしい。
ありえない話ではない、と思った。
「とりあえず綺麗にしておいて損は無いわね、これからお世話になるんだし」