7話
ディアン「どうしてあんなこと言ったんだ!」
教室を出て、俺はサヤに聞いた。
サヤ「あんなこと?」
サヤは惚けた様子で言った。
ディアン「とぼけるなよ!俺、この後中庭に来いって言われたんだぞ!」
サヤ「転校初日に女の子からお誘いだなんて、伝説の勇者はモテますな~♪」
ディアン「ふざけるなよ!」
俺はサヤに詰め寄った。
サヤ「怖いですよ~♪ボクはキミの力になりたいと思って
ディアン「はぁ?俺の力?」
サヤ「あの子と喧嘩になって、もしあの子と戦うことになれば、キミは昔の力を取り戻すかもしれませんし~♪」
ディアン「それって、カリブンクルスの力のことか?」
サヤ「そう。キミはしばらく別の世界にいたせいで、1度力がリセットされてるんです。再び力を取り戻すには何かきっかけを与えなければいけない」
ディアン「お前がそのきっかけを与えたっていうのか?」
サヤ「ピンポン♪ピンポーン♪あの子との戦いが、きっとキミの力を取り戻すきっかけになるはず」
ディアン「それって、あの子に何か秘密があるのか?」
サヤ「クックック…。さぁ?それは戦ってからのお楽しみ~♪」
サヤは笑いながら、一人廊下を歩いて行った。
ディアン「なんなんだよ……。アッ!」
俺は辺りを見回した。
ディアン「中庭って、何処なんだよぉぉぉ!!」