初対面
ほぼ同時に剣を振るった。そして氷の剣は折れかけていた。次で折れるのは確実だったが、累はそんな事お構いなしにもう一太刀入れるが案の定折れた。
騎士団長擬きは首を狙うが累は丸盾で防いで斥力を使うが騎士団長擬きは踏ん張り拮抗した。
そして数秒程で騎士団長擬きはいきなり吹き飛び、少し距離をおいて様子を見ていた。
気付いたか、結構早いな
冷気は俺が直接触れてなくても時間さえ有れば凍らせられる、直の方が早いし氷作るのも時間かかるが、長期戦には持ってこいだ、ソレに気付いて距離を取られる事が目的、気づかなくても氷漬け
どちらにしても脱出出来るからな、後はタイミングか
騎士団長擬きはいきなり門の守りを放置して五人の元に向かった。累は冷気を引っ込ませ、剣を再構築して斥力で飛び敵の背後に行き、斬りかかるが、敵はいきなり止まり逆に累を切ったが、累はソコに居らず上から氷を斥力で吹き飛ばし上から氷の斧で攻撃したがギリギリで防がれた。
「早く行け‼︎」
「分かったけど死なないで」
「うるさいさっさと行け‼︎」
敵は直ぐにでも門に戻ろうとし、斧を切断して急いで掛けようとするがマントを掴まれ
「余所見とは余裕だな
俺をどうしかしないと凍るぞ」
凍るマントを見て、敵はあの五人を諦めたのか、累に相当な速さで切った。丸盾で防ぎ斥力で建物への衝突を防いだが、敵はとにかく攻撃を仕掛けてきた
ブチ切れたか? 何方にしろお前は吹っ飛んでろ‼︎ 斥力最大‼︎
累も騎士団長擬きも吹き飛ばされたが累は逆方向に斥力を使って止まり、ソコから出口まで一気に駆け抜けた。
門を出ると複数の船と海が広がっていた。陸地が広がってるとばかり思っていた累は鳩が豆鉄砲でも食ったかのように呆けていた。
すると一人の少女が話しかけてきた
「君のおかげで助かったよ
流石にアレは骨が折れる」
「お前誰だよ、あの五人の中に居なかっただろ」
「君こそ誰だよ
私知らないよ」
「もう二度と会わないと思うから別に良いと思うが」
「君おかしな事言うね」
「おかしくて悪かったな
ってか船って」
「コッチの船だよ
君の助けた人も乗ってるよ、君含め十一人かな
ほらコッチコッチ」
「分かったから手を引っ張るな」
「そういえば君さそんな厚着して暑くない?」
累はパーカーの中に黒い長袖、紺色の長ズボン、スポーツシューズに手袋を着ている
「人の服にケチ付けんな
後初対面だよな、俺ら」
「うん初対面だよ」
「……お前凄いな」