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「そ、そうですか……?」
「うん。
私で良ければ、お話を聞くよ」
みさき先輩は、水谷さんの事を知らない。
仮に知っていたとしても、そのことを言いふらしたりすることはしないだろう。
相談すべきだろうか……?
「言いにくければいいんだよ?」
いや、これは、自分で解決すべきだろう。
「気のせいですよ。
今日は、ちょっと寝不足で眠いだけです」
「そっか。
ちゃんと寝なきゃダメだよー?」
「はい」
「いつも、ありがとうね」
「え?」
「ほら、私が目が見えないことなんて気にしないで話しかけてくれる」
「そんなの、当り前じゃないですか?」