プロローグ 2話 神界と神様
あぁ、暖かい。
目が覚めたのは、辺り一面どこもかしこも真っ白な空間だった。広く広く無限に広がるような白。壁なんて見当たらない。あったとしても、白一色過ぎて全く分からないだろうが。
何度も何度も確認したのだが、 確かに玉城絢一の意識がある。
天国? 地獄? それとも、もう次の人生なのか?
「おー? 珍しいの」
沢山の疑問が沸き上がる中、何処からともなく間延びした老人の声が聞こえてきた。
「……誰だ? 何処にいる?」
「おーい、警戒するでない」
後ろから声が聞こえて振り向くと、そこには白い髭を生やした老人がいた。
黒色のローブのような物を着ており、手には杖を持っている。
……ただの老人?
「お主どこから来た?」
「……どこからって地球の日本ですけど?」
「地球か!……ちょっと待つのじゃ」
怪しみながらも俺がそう答えると、老人は額に手をあてはじめた。
やっぱ歳かなんかかな? 大丈夫か、このじいさん。
「失礼じゃのうピンピンしとるわ!……ふむ。玉城絢一か」
え? 心の声読んだの? 神かなんかかよ……何で俺の名前知ってんの?
「うむ、その通り。
地球の日本で言うワシは神様じゃ!じゃからお主の名前くらい知ってて当然!」
「……」
ほんまかいな。
「むぅ? 信じてないの?」
「いやいや、信じます信じます!」
「さっき心の中でほんまかいなって言ったじゃろ」
「この空間と読心術が証拠ですって」
「むう、まあ信じておろうが信じてなかろうが構わんが、これからのことを話してもよいな?」
「はい」
俺が返事をすると神様(?)は静かに話し始めた