詩
何も見たくない
何も聞きたくない
膝の上でじっと佇み風の揺れで
静かに髭をなびかせ
この命尽きるまで静かに静かに眠りたい
幸せはいらない
だからこれ以上の不幸も欲しくない
しかしながら
その願いは叶わない
人に生まれたことを悔やんでも
人のことを恨んでも
何も変らない
悩むことにとても疲れた
どうせこの世界望みが叶うのは
一握りの決まった人間
他の人にとってはあたり前のことが
永遠に訪れない
このもどかしさは絶対に他の人には
わからない
私の心の中で渦巻く
どすぐろい気持ちは猫にはないだろう
だから私は猫になりたい
この大きな疲れを癒してくれる人はこの世界にいるのだろうか?
いないだろう
いないのなら
せめてせめて私は誰かを癒やしたい
そのだれかが私を癒やしてくれると信じて