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第四十二話

『カミダノミ、セイリツヲカクニンシマシタ。エントリー時ノボーナスポイントモ追加サレテ2ポイント、フヨシマス。オメデトウゴザイマス。グレードアップマデ、アト7ポイントDETH』

「最後の四文字が気に入らないけど、ポイントが付いて良かったわ。ボーナスもあったし。でもこの状態をなんとかとしてよ、馬嫁下女!」

「仲がよろしくていいではありませんか。これで楡浬様にも、友達を超えた友達ができて良かったですわ。」
「友達超えはいやだわ~!」
こうして、衣好花が離れないので仕方なく、家に連れて行くことになった。

家のインターホンを鳴らすと、『ドドド!』という地響きが鼓膜を強く揺さぶった。

「オヨメ姉ちゃん~!モモは寂しかったよ~!嫁がモモを置きざりにするなんて、許されないよ~!どれだけ枕を濡らしたことか。もうびっしょりだよ。濡れ衣しかない裁判は無法地帯だよ~。抱きっ!もふもふ~。気持ちいい!」
喚きながら、大悟の巨乳にむしゃぶりつく桃羅。

「桃羅、やめてくださいな。苦しいですわ。そこのふたりもあっけに取られてますわ。」
大悟の後ろにいるふたりは大悟たちよりもさらに強い絆で、ハグ状態であった。

「く、苦しいわ。放しなさいよ、泥ドロンジョ。そこに突っ立ってないで、助けなさいよ、馬嫁下女!」

「このがっぷり四ツの体勢で、助太刀なんてムリですわ!」

「ちょっと、平原神。変な虫を拾って来るんじゃないよ。」

「好きで連れてきたわけじゃないんだから。・・・そうだわ。馬嫁下女。泥ドロンジョの頭に何か被せてよ。」

「それは名案ですわ。桃羅。タオルか何かをすぐにくださいな。」

「ええ?モモはもっとこうしていたいのに。オヨメ姉ちゃんもそうだよね?」

「ビミョーですわ。」

「じゃあ、やらない。」

「もう仕方ないですわね。持ってきてくれたら、直後に三秒与えますわ。」

「この期に及んで三秒ルールは短過ぎるよ。ケタが違う。」

「わかりましたわ。一桁上ハグで手打ちうどんを練り上げますわ。」

「十分コシを振れそう。」

「ソコを振るのは慎みなさい。」

「ちぇっ。仕方ないなあ。」
舌打ちしながら、リビングに向かう桃羅は、手にバスタオルを持ってきて、大悟に渡すと家の奥に戻った。大悟はバスタオルを衣好花に被せた。衣好花は急停止して、その背筋が一瞬ピンと立ち、すぐさま硬直した後、ゆっくりと脱力して楡浬から離れた。

「ゴゴゴ~。よくも拙者の大好きな」
言葉の途中で衣好花は背の高い大悟を上目使いに睨み付けた。

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