第3話ー説明ー
「単刀直入に言います。皆さま、敵の王を倒してください」
中年太りのおっちゃんに言われ、周囲はざわついて居る。
オッチャンのステータスは?
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名前:イオ・ルオット
性別:男
職業:外交官
体力:2196
魔力:238
技能:精神5、操作、炎上、
称号:王の最大の被害者、苦労人、子煩悩
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うはぁ、相当苦労してるんだな。
あれ、【能力】の欄が無い。クラスメートにはあるのに。
代わりに【体力】、【魔力】の欄がある。
あぁ、異世界人だからか。
「取り敢えず、謝罪は頂きますが、貴方はどなたなんでしょうか?」
あれ、こいつらまさかステータス見えていない?
「おっと、失礼。私の名前はイオ・ルオット。この国の外交官をやっています」
「わかりました。外交官。申し訳ございませんが、私達を元いた場所に戻していただけますか?」
おぉぉ、言うね。学級委員長。名前は……なんだったっけ?
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名前:宇野 杏
性別:女性
職業:精霊剣士
技能:精神4、情報操作、精霊魔法
能力:結束
称号:異世界の人間
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そうそう、宇野だよ宇野。これ、すっごい便利だよな。
「それは無理です。女神ハネオラによると、勇者様方は向こうで死んでしまった。その肉体という魂の器から解放された魂をこちら側に呼び寄せて、再び受肉させたらしいですから。向こうには帰れません」
言ってる意味を要約すると、
・僕らは死んだ。
・肉体が魂の器?で、死んで魂がそこから解き放たれたと。
・魂だけ呼んだから、向こうには帰れない。
そんな感じだろう。
ま、仕方ない。死んじまった感覚はあるしな。
あー、ちっこい女子が泣いちゃったよ。
もう、家に帰れないんだもんな。そりゃ泣くわ。
「他に質問は?ありませんね。では、この世界の事とあなた方を呼び出した理由を詳しく説明しましょう」
説明は長いのでカットで。
信仰する神の名は『ハネオラ』この国では唯一神だそうだ。
この国の名前は『アガリ』で他に『イリ』、『ニシ』、『ハイ』と言う国があるらしい。
国旗の色は……カットで。
この世界には多数の種族が居るらしく、獣種と呼ばれる、人間と動物がミックスされた様な種族がいるらしい。(人間と子供も出来るらしい。)
見た目は様々で、普通の人間の体に頭の上に動物の耳が付いていたり、尻尾が生えていたり、手に肉球があったり、するらしい。
他にも、蟲種と呼ばれる獣種の虫バージョンだったり、翼種、人間の身体に翼が生えた……天使みたいな種。
ファンタジーらしく、種族的に背の低いドワーフ種(小人族とも言う)。寿命が長く、人間の身体に耳が少しとんがっているエルフ種。がいるらしい。
他にも『魔物』と呼ばれる生物がいるらしく、殆どの肉体が腐っていて食えないらしい。
他の国の大都市の周りには魔物達が越えてこないように高い壁が建てられている。
最近、その『魔物』が大量に出て来て、街を襲ってい、小さい街が潰されているらしい。
なぜかと思い、出所を探したら、洞窟を見つけた。
洞窟を一掃すれば『魔物』は現れないだろうと人々を送り込んだ。
しかし、洞窟の中には『魔物』が山のように居る、かつ『ユニークモンスター』という、特別個体。他の個体よりも凄い強い個体がうじゃうじゃ居て、太刀打ち出来なかった為、伝説の勇者に縋ろう!ってなって、呼び出されたらしい。
これは、他力本願過ぎるだろ。これは。この世界で人類が滅んだとしても僕には一切関係なかったんだ。
「私達は戦いの『た』の字も知らないんですよ。なのに、戦わせるんですか!?」
そーだそーだ!僕は平穏に暮らしたーーーい!
「戦いを知らないのは神の掲示により、十も承知です。ですので、これから鍛えさせて頂きます。大丈夫です。みんな、最初は初心者ですけど、あなた方は異世界人だ。持ってるポテンシャルは我々より大きいはずです」
「そうですか……わかりました。私達でなんとかなるんでしょうか?」
あれ、委員長?賛成派に靡いてませんか?え?戦うんですか?嘘でしょ?
あれか、このおっさんのスキルの【操作】によって感情を操作されたのか。
「勇者様方になんとか成ら無いなら、私達は絶滅してしまいます。歴史的には出来ます!」
あぁぁぁ。断言したよ。この人。歴史的にとか……前例の無い事はよく起こるのに……
「私は参加したいんだけど、みんなはどうかなぁ?」
委員長ーー!!洗脳されてますよ!本当にみんな良いんですか!?
「俺も賛成だ!助けれるならやるしかないっしょ!!」
ああああ、有名人のクロナンタラ君も参戦しちゃったよ。
あーあーあーあーあー。『クロナンタラ君がやるなら俺も!私も!』って多いなぁ。
よっぽどクロナンタラ君は人気んだな。
「八代は?」
クロナンタラに聞かれた。もちろん参加する気は無い。全く持って無い。
「パスで。後衛でヌクヌク暮らしていますよ」
「そうか……。まぁ、危険だからな。無理強いはしない。みんなも覚悟が必要だと思うが良いのか?」
残念そうにクロナンタラは言うが、みんなの方が頭おかしいからな。女子の何名かがコッチを睨みつけて来たが、僕は悪く無いからな!
ほら、おっちゃんがほくそ笑んでるよ。みんな、なんで気がつかないかなぁ。
「それでは、一名を除いては皆さん参加と言うことでよろしいですな」
おっちゃんが言う。
『ハイ!』みんなが同時に返事をする。
「それでは皆さん、こちらへどうぞ。皆さんの職業とスキルを確認します」
みんなが付いて行くから行くが、完璧に洗脳されている。
解除方法は……魔法陣?これを書くの?1人1人に?必要魔力は『たっぷり』。
『たっぷり』ってなんだよ。数値で示せ数値で!
数値といえば、ステーテス画面にあった、技術の数字はなんなの?
あー、レベルね。経験を一定数積むと増える感じか。なるほど。