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「言っとくけど、わたし拾ってもらってすぐ移動するから挨拶とかいらないからね」

「はあー?なんでよ、別に一言挨拶するくらいいいじゃない」

「一言の挨拶で済まないでしょ。アナタの場合は!」

「じゃあ俺も挨拶しよっと」

「・・・だから、なぜに?」

ここで、来店を知らせるドアベルが鳴った。

「いらっしゃいませ〜」

── 開店して間もないのに、ドッと疲れが押し寄せる。これは、待ち合わせの場所を考えるべきだな。
少し考えて、すぐに頭から消去した。
夜中に女の子が1人で歩いちゃダメよ!という脳内早坂さんの言葉によって。

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