バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

自首

その男は殺した女が毎夜、枕元に立つと言って自首した。最初、警察は半信半疑だったが、その証言通りに遺棄された遺体が山中で見つかると、即逮捕した。だが、逮捕されても、女は男の枕元に立ち続けて、男は寝不足になり、だんだん精神的におかしくなり、裁判所に出頭するころには、いつも女が恨めしそうにそばにいると言い出して、精神鑑定の結果、無罪となった。無罪になったが、男は喜ぶことなく、保釈後、すぐに死んだ。その遺体の表情は、恐怖に歪んでいたという。

しおり