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尊厳死

病室のカーテンの隙間から覗く夜空に願う。
「お願いだ、死なせてくれ」
医学が発達し、最新の生命維持装置のおかげで、昔ならとっくに老衰で死亡している年齢になっても、病院のベットの上で、まだ無理矢理生かされていた。筋肉は衰え四肢は動かない。歯は抜け、もう何年も流動食以外口にしていない、たまに見舞いに来た誰かが話しかけてきても、ボケてきていて、名前も分からない。
こんなので、生きていると言えるだろうか。
だから、死にたいと星に願ったので、先に死んだ妻が迎えに来た。

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