[家族]のかたち
今日は月曜日。
『おはようございます』
部長や課長に
休んでいた間の詫びをして
自分の席に座ってすぐに
裃が出社してきた。
『おはよう。
今夜、話したいことが
あるんだが空いてるか?』
土日に家族で
話し合って二人が俺達のことを
認めてくれたことを話したい。
『大丈夫です』
よかった。
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『お疲れ様です。
退院、おめでとうございます』
何時も来る居酒屋の奥の席で
俺達は話し始めた。
『お疲れ。
ありがとうな』
飲み物とつまみが来たところで俺は話し始めた。
『話なんだが、二人が俺達の関係を
認めてくれてだな、お前もうちで一緒に
住まないかと言い出したんだ。
突拍子もない話だし
俺も最初は驚いた。
だけど、チャンスだとも思った。
世間から見れば
可笑しな関係だろうけど
当人達が決めたこと
(
他人にとやかく
言われる筋合いはない。
『駄目か?』
半分、すがる思いで
『
呼ばれたが黙ったまま
次の言葉を待つ。
一昨日、〚同意してくれるといいわね〛
と言った妻の笑顔を思い出される。
『お二人がそう言ったんですか?』
『笑顔でな。
俺も伝えた時に泣き叫ぶか怒鳴られるか
そういう類いの感情をぶつけられるかと思って
覚悟していたんだが
正反対のことを言われたし
あの四人で食事に行った時、
ポカーンとした
一分程硬直していた。
どうすれば戻ってくるか……
普通に呼んだだけじゃ駄目だな。
う~ん。
『〚
病室の時と同じように
耳元で囁くと驚いて戻ってきた。
当たりだな。
そして、すかさずもう一度、訊く。
『一緒に住まないか?』