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金と聞いて、嫌な思いをする確率は低いと思う。それは既に、人生を豊かにするものであると、
レッドは、怒りや恥ずかしさがこみ上げてきた時、多く用いる色だ。安らぎを与えてくれるグリーンは、リラックスしている時、など。
潜在意識にある色と感情の関係を定義していけば、学者が述べた意見は実現するのだろう。
では、他の概念にも応用する。次は『右』を数値化してみよう。
大抵の辞書には、『右』をこのように定義している。「東を向いた時、南の方、また、この辞典を開いて読む時、偶数ページのある側を言う」。
よって、シンプルに表すなら、右は方位角では「180°」、もしくは偶数となる。
しかし、南の方も、偶数も幅が広いと感じる。もっとピンポイントで、具体的な数値にしたい。
そうしたいところではあるが、残念ながら私は数学が苦手だ。
長年に渡り『右』を定義することは有識者のなかでも難問であった。今は優秀な物理学者の研究によって、無事解決されている。詳細な内容は、ここでは省くことにする。
その結果を元に数値化すれば、「180°」より具体的になるかもしれないが、結局、私のような凡人には辞書にある定義で十分である。
ぱっと思いつくのは、「文字コード」だ。コンピュータが入力された信号を文字に変換するための、一般的な方法として知られている。
「あい」を数字で伝えたいのなら、それぞれの文字に対応する「2422」と「2423」にすればいい。これで一件落着。いいや、もう少し踏み込んでみたい。
コンピュータと人の言語を翻訳するのは、2進法である。