決戦
異次元の空間を渡りカオルはついに最上階の塔の部屋までたどり着いた
部屋は四方に囲まれた大きな部屋であった
中は薄暗く、壁に何本も置かれたロウソクの火が灯っていた
中央に椅子に座りワインを飲んでいる美しい1人の女性がカオルを見ていた
イエズラであった
彼女は微笑むと言う
「ついにここまで来をったか、アバズレ女」
カオルは憎しみを込めて返した
「ああっ、やっとアンタのところまでこれたよ、ようやく死ねるね、アンタ」
イエズラは椅子に座りながら涼しい顔をして言った
「まさかお前たちがあのリバイアサンを潜り抜けるとはな、良かろう、最後の戦いだ、魔界女王よ、ソナタに引導を渡してくれよう」
と言うとゆっくりとスキのない動きで椅子から立ち上がり椅子を持ち上げて壁際に投げ出した
「来るがよい、ただし、簡単には死なせんがな」と言いながら笑う
その笑いがカオルには感にさわった
二人とも距離を開けて戦闘態勢をとる
カオルは今まで剣をバルボアに習っていた
今では驚くほど成長を見せていた
二人とも動かずにいた
カオルが走った
強烈なざんげきが空を唸りあげイエズラに見舞う
イエズラは少し驚いたがすぐに切り返してカオルが放ったざんげきを全て打ち合わした
黒い剣と赤い剣が火花を散らした
イエズラは憎しみを込めて言う
「ほう、少しはできるようになったか、アバズレ、ソナタにはもったいない剣よな、その剣は」
二人とも離れると態勢を整えた
「ハッ、何が勿体ないって、アンタに言われる筋あ言わないよ、さっさとくたばりな、人形女」
再びまみえると数十ごうのざんげきが繰り出された
二人は剣先に触れてちを流したがまるでいにかいさないように剣と剣はぶつかり合った
イエズラは言う
「フッ、ソナタが私を憎む気持ちいたいほどわかるぞ、トシキといったか、お前の最愛の人は私にあっさり騙されて非業の死をとげたかな、最後を見せたかったぞ、お前にな」
カオルは怒りが頂点に達して叫んだ
「ふざけんな、テメー絶対にフッ殺してやる」