ある日のひな祭り日記 2 番外編
本日二話目です。よろしくお願いします。
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「ぽぽちゃ~ん!みんにゃ~!」
まずはみんなで畑に来たよ!
『あっ。サーヤちゃんたちなんだな』
『どうしただ?』
『またなにかするだか?』
また?サーヤそんなにしてないよ?
『『『してるだよ?』』』
してないよ?
『あ~サーヤちゃんたちだ~』
『今日も流れるプールする~?』
『する~?』
「うにゅ?」
妖精さんたち、今日は違うよ~
『今日はな、ひなまつりすることになったから、それに必要なもんを育てに来たんだ』
おいちゃんが説明します。
『ひなまつりだか?』
『おまつり?』
『たのしそうなんだな!』
『『『『『たのしそう!』』』』』
「あい!」
きっと楽しいよ!
『それでな?今回俺は一通り植えたら、海に行かないと行けないんだ。悪いが頼めるか?』
おいちゃんがぽぽちゃんたちや妖精さんたち。いつの間にか来てたトレちゃんやゴラちゃんたちにお願いします。
『分かっただよ!』
『『がんばるだ~』』
『ぼくたちもてつだうよ~』
『たのしそうだもんね~』
『ね~♪』
妖精さんたちは、楽しいことが大好きなんだって。
トレちゃんたちも、枝をわさわさして任せてって言ってます。
『じゃあ始めるか!』
「お~!」
おばあちゃん?おばあちゃんはね、食材の名前をおいちゃんに託して、絹さんたちに連れ去られました。
『サーヤちゃんサーヤちゃんちょっとだけプール~』
『おねが~い』
『おねが~い』
「ふにゅ?」
妖精さんたちがお願いしてきました。流れるプール、すごくお気に入りになっちゃったみたいで、よくおねだりされます。
みゃ『おねがいにゃ』
『ニャーニャも手伝ってあげるにゃ』
あれ?ニャーニャにゃん、いつの間に?
『そういうのは気にしたら負けにゃ!』
そうなの?ココロもニャーニャにゃんもお気に入りです。
「じゃあ~いくにょ~。しゅーちゅーちて~、えいっみきしゃーっ」
ぐるぐるぐるぐるっ
『『『うわあ~い♪』』』
みゃ『すごいにゃ~』
『いつもよりぐるぐるにゃ~』
「う?」
ありゃ?いつもより多く回ってます?
『おばか。いつもより狭いんだから加減しろ。これじゃ、洗濯機だ!』
「ふおぉ?」
『『『キャハハ~』』』
みゃあ『すごいにゃ~』
『回ってるにゃ~』
で、でも
「みんにゃ、たにょちしょう」
『そうだな。すげえな』
よく目が回らないね?
『『『『『きゃはは~♪』』』』』
『『たのしいにゃ~♪』』
ぐるぐるぐるぐる
『まあ、果樹から植えてくるから、まあ、適当にな?』
「あい」
あれ?そういえば~
「ももにょ、ももだにぇ~」
『そういえばそうだなぁ』
ぴゅい「あたちのもも?」
きゅい「モモのもも?」
双子がパタパタやってきます。
『そうだぞ。桃色の桃はこれだぞ。一緒に行くか?』
ぴゅいきゅい『『いくー!』』
『ならば親である我も行こう』
『うおっ!?どっから湧いた!?』
『気にするな』
『そ、そうか⋯』
「ふおぉ」
さっき同じようなセリフ聞いたような~?
ぴゅいきゅい『『おとうしゃんおとうしゃん!』』
『なんだ?』
ぴゅいきゅい『『モモのももだって~♪』』
『そうだな。楽しみだな』
ぴゅいきゅい『『うん!わ~い♪』』ビタンビタンっ
『ぐふっ』
あ~またお顔に抱きついてる~
『結局こうなるよな』
「しょだにぇ~」
ちかたない。
『仕方ない。だな。し!』
「し・かたにゃい」
声出してなかったのに、なんでわかったのかな~?
『分かるんだなぁ。これが』
「ぶ~」
『さて、俺達も行くか!サーヤ程々にな』
ちらっと『キャハハ~』と回るみんなを見てからおいちゃんが言います。
「あい。おばあちゃんたちはどうしてるかな?」
『どうだろなぁ?』
その頃
『さあ!吐きな!じゃなくて教えてくれ!』
『どんなまつりで、どんなもんを作るんだい?』
きゅるる『どんな衣装がいる?』
『あらあらまあまあ。親方たちまで?どうしましょう』
ドワーフの集落に攫われたおばあちゃんは、ドワーフさん一同と絹さん一家に囲まれておりました。
『ええと、そうねぇ。ドワーフさん達にはまず、蛤漁の道具を作ってもらうようかしら?あら、でも、ゲンさんとアルコン様、海にもう行っちゃうかしら?』
『何!?引き止めてくるぜ!』
だーっと親方がダッシュ!あっという間に行っちゃいました。
『え?あらあらまあまあ~』
『おいおい。一番話を聞かなきゃ行けねぇ兄貴が行っちまったぞ』
『せっかちだからなぁ』
『まっ、時期戻ってくるよ』
バン!
『まだ行くなって言ってきたぜ!』ゼェハァ
『ね?』
『あらあらまあまあ。さすがおかみさんね』
きゅるる『それで?』
絹さんもせっかちね~
『ひな祭りって言うのは、桃の節句ともいうの。一年に一度、女の子が健やかに育ちますようにってお願いする日なのよ』
きゅるるん『『『むかしむかしのおきものは?』』』
きゅるるん『『『『おにんぎょうさんは?』』』』
子グモさんたちがぴょんぴょんして聞きます。
『あらあらまあまあ。さてはそこだけ聞きかじって、絹さんのところに行ったわね?』
きゅるるん『『『えへへ~?』』』
きゅるるん『『『『だって~』』』』
モジモジしちゃって、もう。かわいいわね~
『雛人形はね、昔昔のお着物を着たお人形さんでね、お人形さんやお飾りを七段の台にかざるのよ。昔の結婚式の様子とも言われてるわね。とっても綺麗なのよ。でも、サーヤは可愛らしいお顔のお雛様が好きだったわね。綺麗すぎると怖いんですって』くすくす
きゅるる『結婚式ってことは、夫婦?たとえば、ジーニ様とイル様を並べると?』
え?ジーニ様に十二単を着せて、長い黒髪を結って、お飾り付けて、扇を持たせたら?⋯⋯。
『あらあらまあまあ~?イル様は柔らかい雰囲気だけども、ジーニ様だと確かに、迫力ありすぎて怖いかも⋯』
ゆら~り
〖誰が、迫力ありすぎて怖いですってえ?〗
ぬお~ん
『じ、ジーニ様?いつの間に?』
いつ背後をとられたのかしら~?ダラダラダラダラ
〖ふふふ。そんなこと気にしちゃダメよぉ〗
ガシッ
ああ!捕まったわ~
『ち、違うのよ~。ジーニ様の様な超絶迫力美人さんだと、お雛様にしたら綺麗すぎて怖いくらいねっていう意味でね?』
誰か助けて?
バッ
あら、ひどいわ。みんなで顔を逸らすなんてぇ
〖あら。迫力美人ならサーヤに言われたけど、更に超絶がつくの?まあ、確かに私も女神の一人ですからね。美は兼ね備えないとね。ふふ〗
あ、あら?助かったのかしら?
ふぅ~
まあ、皆さんあからさまにほっとしたわね?
きゅるる『サーヤなら?』
『え?』
サーヤ?
『そうだね。確かに、サーヤちゃんならめちゃくちゃ可愛くなるんじゃないかい?』
おかみさん?
きゅるる『ちびっこたちみんなに衣装着せる』
『いいねぇ。等身大お雛様かい?』
『やりがいがあるねぇ』
えええ?なんだか、更に大事な予感?
『じゃあさ、ドワーフがこれだけいるんだ。ちび共がじっとしてるわけないしな。それとは別に人形を作るのもいいんじゃないか?』
『兄貴、たまにはいいこと言うな』
『俺たちの技術の見せどころだな?』
あ、あらあらまあまあ?
〖ええ?よく分からないけど私も着てみたいわ。その着物〗
きゅるる『なるほど。こすぷれってやつ』
『絹さん?誰にそんな言葉を?』
察しはつくけど
きゅるる『ん?ゲンさん』
やっぱり⋯
『ふふふ。忙しくなるね』
きゅるる『燃える』
『じゃあ、まずは漁の道具をサッサっと仕上げるぞ!』
『『『『『おう!』』』』』
『あ、あらあらまあまあ?大丈夫かしら~?』ダラダラダラダラ
さすがのおばあちゃんも、やらかしちゃった自覚があるようです。