320章 誰が君主なの?
アカネ、ソラは重鎮たちのいるところにやってきた。
「アカネ様、どうかしたんですか?」
「ソラさんから話を聞いて、こちらにかけつけてきたの。若造のいうことなど、聞かないといっているみたいだね」
「そうです。5000歳なので、18歳のいうことは聞きたくありません」
「私は12000歳です。18歳のいうことなんて、絶対に聞けません」
「他の者を新君主にするのであれば、しっかりと働きたいと思います」
テオスが存命していれば、こうはならなかった。テオスの死は、部下の心に大きな変化をもたらした。
「ソラさんと交流のあるものとして、事態を見過ごすことはできない。ソラさんのいうことにしっかりと耳を傾けなさい」
反発を予想したものの、展開はまったく異なっていた。
「アカネ様がおっしゃるなら、喜んで協力します」
「アカネ様は、我々の英雄です。神様です」
「アカネ様のおかげで、危険の多くは取り除かれました」
重鎮たちは、新君主に頭を下げる。
「ソラ様、大変失礼しました。これからはしっかりと働かせていただきます。何なりとお申し付けください」
問題は解決したものの、腑に落ちない部分も大きかった。