216章 最高級のお肉
「アカネさん、とってもおいしかったです」
コハルは3杯のご飯、5人分のサーモン、みそ汁、デザートの桃を食べる。一人分としては、かなりの量を食べたことになる。
「アカネさん、おなかがいっぱいです」
あまりに勢いよく食べたので、おなかを壊さなければいいけど。そんなことを考えていると、コハルはおなかを抑える。
「トイレを借ります」
空腹地獄であったとしても、食べられる量には限界がある。大量のご飯を一度に食べると、おなかを確実に壊す。
アカネは食べるのを見守っていたので、何も口にしていなかった。おなかはすいていないものの、何かを食べたい気分だった。
冷蔵庫の中には、「セカンド牛+++++」、「セカンド鶏+++++」、「セカンド豚+++++」、「セカンド桃+++++」などが入っている。たくさんある食材の中から、何を食べようかな。
「セカンド牛+++++」を手に取る前に、コハルから声をかけられた。
「アカネさん、何を食べるつもりですか?」
「「セカンド牛+++++」にするつもり」
「セカンド牛+++++」を食べると知って、コハルはよそよそしくなった。
「少しだけでいいので、最高級の肉を食べたいです」
安物でいいといいながらも、最高級の肉を食べたいという。本音、建て前を使い分けているの
かなと思った。
「わかった。コハルさんの分も調理する」
フライパンに肉を乗せると、自動で調理を始める。のんびりと待ち構えているだけで、最高の
状態に仕上げてくれる。
片面がある程度焼きあがると、フライパンは肉をひっくり返す。コハルはこれに対して、感嘆の声を発する。
「自動で焼いてくれるだけでなく、ひっくり返すこともできるんですね」
「うん。ひっくり返すのも自動だよ」
「全自動というのは、本当にすごいですね」
「そうだね」
コハルと話をしている間に、肉は焼きあがった。
「コハルさん、できたよ」
ブランド品を前にして、コハルは大いにときめいていた。
アカネ、コハルは最高級の肉を堪能する。あまりにもおいしいので、心労は遠くに消えていくこととなった。
一段落ついたら、幽霊退治の話を書く予定です。パワーアップしたという設定なので、戦闘シーンはほとんどありません。