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252 妖精さんたちのやる気

いろんな妖精さんと、精霊さん勢ぞろい。目の前だけじゃなくて、お空にも木の上にも、すごい~たくさん~いろどりみどり~。

そんなたくさんの妖精さんの中から、スーッと、何人かの妖精さんがこっそりサーヤ達のところに来てくれました。

『愛し子様、みんなも泣かないで』
『愛し子様、私たちのために泣いてくれた』
『だから、みんなやる気満々!』

「ふえ?」
それじゃあ、やっぱりあの顔は?

『うふふ~』にまぁっ
『み~んなで悪者やっつけるからね!』むっふぅ
『待っててね!』ふふんっ
みんなファイティングポーズを取りながら言ってます。ふんって鼻息も荒いです。

「あ、あにょ…」
待って待って

『大丈夫だからね!』ちゅっ
『だからもう泣かないで!』ちゅっ
『じゃあ、行ってきま~す!』ちゅっ

「あ、あっ」
い、行っちゃった·····
妖精さんたちがおめめとほっぺに、ちゅっちゅって、涙も止まっちゃったよ。

〚うわぁ、この人数で?〛
〚ま、まずいよな?〛
「「フゥ~クゥ~ど、どうしよう~」」
ぴゅいきゅい〚〚みんなのおめめ〛〛
〚〚なんか、あぶなかった〛〛
みゃあ『おくちもにゃ』
あわわわわ、たいへんたいへん


『うふ♪さ~!みぃんな殺る気満々よ。森の主に先代。正によりどりみどり♪いくらでも手伝うわよ』
バチンッとウインクする色っぽい風の精霊さん。今、やる気のヤルがおかしくなかった?···んん?色っぽい風の精霊さん?ということは?
フゥを見ます。じぃーっ

〚な、なに?サーヤ、その目は何?〛びくっ
すでにナイスバディになる片鱗を見せつつあるフゥ
「「フゥも、しょうらい、おんにゃのてき?」」じとー
ナイスバディなお色気なる?
〚え、ええ?〛じりっ
なに、後ずさってるの?
〚サーヤ、見た目と中身が一致するとは限らないんだぞ?〛
「「う?」」
クゥ?どういうこと?
〚スタイルが良くても色気がつくかは〛
あっ!ク、クゥあぶない
〚クゥ?後でお話しましょうか?うふふ…〛
〚い、いや、ほら、今は、な?〛
〚だから、あ・と・で うふふ…〛
〚は、はい…〛
クゥだめだめすぎるよ……


サーヤたちがそんなことをしてる一方では

『風の。お主らの気持ちも分かるが、ほどほどにな』
『そうだぞ。森を破壊してしまったら元も子もないからな』
ギン様と吹雪じぃじが風の精霊さんに言ってます。

『あら!もちろんよ♪でもね?私たちはあくまで力を貸すだ・け♪だから全ては力を使いこなすあなた達、し・だ・い♪』バチンっ
『『『し・だ・い♪』』』バチンっ
うわぁ~風の精霊さん、色っぽいのと、キレイなのと、迫力なのと~。周りの妖精さんたちまで真似してるよ~。
サーヤも練習しようかな?

〚〚いやいや、しなくていいから〛〛
え~。ぶー。
〚〚ぴゅいきゅい、し・だ・い♪〛〛バチンっ
〚〚し・だ・い♪〛〛バチンっ
〚みゃ~、し・だ・い♪〛バチンっ
ほら、みんな真似してるよ!サーヤも
〚〚しなくてよろしい〛〛
ぶー。フゥとクゥのケチんぼ~。


『ちょっとあんたたち、何をさっきから企んでるのよ!こそこそと!』
『そうだ!なんだその精霊は!こそこそするな!我々に従え!守ってやっているのは我々だろうが!』

む~!こそこそなんかしてないもん!

ビュオ~ッ ザシュッッ!
『『ギャウンッ』』
『な、何をする』
『そうよ!痛いじゃない!』
突風が二匹を切りつけたみたいです。ほっぺたがちょびっと切れてるかな?

『前言撤回しようかしら。こそこそなんてしてないわ。あんたたちのその態度、もう、ウンザリよ』

楽しそうにギン様たちに笑いかけていた風の精霊さんのお顔が変わりました。ギン様にしなだれかかるようにしていた姿勢をユラりと正し、風の渦をまといながらまっすぐに二匹を睨みつけてます。

『な、なんだその顔は!黙って従え!』
『そうよ!言いたいことがあるならはっきり言えばいいじゃない!』

言ってるじゃん!もうもうもう!

その時、ビキキッ
ん?なんか音が聞こえたような?
バリバリッ
ギュオォーッ
気の所為じゃなかった~!
色んなところで色んな音が!

『従えですって?聞いたかしら?雪の』
『聞いたわ。風の』
『私たちこそこそしてるんですって。雷の』
『それも聞こえたわ。風の』
いつの間にかキレイな精霊さんが増えてます。
『俺たちにも聞こえましたね。火の』
『ああ。聞き捨てならないな。水の』
『·····』こく
『相変わらず無口ね~土の』
『·····うるさい。氷の』

うわぁ~男の精霊さんも来たぁ!女の人も~!みんなみんな
『きりぇ~』パシっ!
ふがふが。クゥ?今のちょっと痛いよ?精霊さんてみんなキレイなの?ずるい~


『お主ら、勢揃いか…』
『久しぶりだな。この面子が揃うのは』
みんなギン様たちのお友達?

『あら、あなた達を気に入ってるのは風のだけじゃないのよ?』
『そうだな。ガキの頃からの付き合いだしな』
『·····僕たちだって腹が立ってる』
『わあ~土のが自分から喋ったわ』
『·····うるさい氷の』
やっぱりお友達なんだね。

『やっと一矢報えるチャンスなんだぜ。来ないわけないだろ?』
そう言った火の精霊さん、やっぱり二匹を鋭い目で睨んでます。

『みんな怒ってるからね!』
『私たちが直接攻撃してもいいけど、あなたと先代に力を貸した方が楽しいかと思ってるのよ』
『そうそう』
楽しいって?なにかな?

『いい加減にしろ!もういい!この辺りだけ焼き尽くしてやる!』
『そうよ!浄化よ!』
なに?焼く?何言ってるの?

ぴくっ
『そう言えば火の属性を持ってたな』
『そうだな。だが…』
『俺様たちが力貸すわけがないだろ』
ギン様たちの言葉に火の精霊がフンっと答える

『何なんだその余裕は!後悔するがいい!炎よ!焼き尽くせ!』
ぼって火が!…つきません。
あれ?違うね。炎とは言えないほどの火の玉が一瞬付くけど、たちまち消えてる?

『なにやってんのよ!つかないじゃない!』
『うるさい!炎よ!』
あれ~?仲間割れ?

ビュオ~っ
『いい加減にせんか!どこまで愚かなのだ!』
吹雪じぃじの周り、なんかキラキラしてる?
『ほんとよね~手を貸すわ』
『どれだけパワーアップしたか見てあげる』
風と雪の精霊さんが吹雪じぃじの背中に手を置いて両側に浮いてます
『私も力を貸すわ。今なら一緒に使えるでしょ?』ニッ
ニッと笑うのは氷の精霊さん?吹雪じぃじの背中に足を組んで座りました。色っぽすぎる~

『ああ。三属性同時か。やってみよう。ブリザード』

ブワーッビュオーッピキキッ!

ふえ~?ふ、吹雪?ん~?でも、吹雪って直ぐに凍ったリしないよね?じゃあ、あれは?あれ~?

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