脱出
意外と戻んねぇな 流石に五分は経ってるだろうが、何考えてんだ?
「ってか蛍、見間違いじゃなかったら飛んでた様に見えたんだけど気のせい?」
「斥力使える」
「アレか、反動とか大丈夫か?」
「? 反動? 特には」
「なら良いんだ、月の能力の斥力はちょっと反動があって」
「私も月ってあったけど反動無いよ」
「もう一人居たり」
氷だけと、斥力だけと、両方使えるけどその二つまでは優れてないとなると三人か。
「多分三人が限度じゃ?」
「?」
「何で?」
能力の事についての推測を三人に話した。
「確かにソレなら三人だけど、両方持ってる人がどっちの性別じゃ無い、とか?」
「いや、塔(仮)が女だから無いと思う」
「塔って、彼女?」
「うん」
「誰?」
「環境が悪かった人」
「側から見たらヤバい人」
「よく分かんない」
「会ってから決めてくれ、悪い人では無い」
咲にもし会うことがあったら友達になって欲しいと頼み、二人は承諾したが蛍は危なくなったら即逃げる様に警告した。
「御託はココまでで本題に入ります。あの三人から逃げつつ海まで突破する方法を考えます」
「空から逃げる」
「フォーの能力は触れた相手と自分に対しての能力無効だから無理だ。先に言っとくべきだった蛍ごめん」
「大丈夫です……」
「走る?」
「体力考えてください。貴方さっき息切れしてたでしょう」
「……」
「正義の力を借りて確実に行きましょう」
「ちょっと試してみたいものが有るんだが良いか?」
隠者の能力を借りて蛍が入らない様にバリアを貼って隠者の能力を使い他人に認識をされない様にして数秒後解除した。
「蛍どうだった?」
「フォーさん見えてた」
「……分かった」
「ごめんなさい。わたしのせいで」
「謝るのは俺の方だ。能力甘く見てた。ごめんな」
「さっき言ってたのに……」
「いや、隠者過信してた」
「過信注意だね」
隠者の能力で隠したバリア囲っても無理だったか。愚者凄いな。
「では正義お願いします」
「分かった」
正義の能力を使って多くの視線を潜り抜けて舟のあるところまでやってきた。
「誰か居るぞ」
「誰かって?」
「又女」
「モテ期か何かなの?」
「俺の性別が女なら良かったって凄い思う日はもう無いと思う」
「多分協力者なので大丈夫です」
「居たんだな。じゃあ俺は残る」
どうせ途中消えるし
「船の上でも悪くはありませんよ」
「大丈夫 時間稼ぎ得意だから」
「何で来ないの?」
「ルナ後で説明ーー」
累が話している途中、累は黒い空間に飛ばされた。