死期
「"節制"、"塔"、"悪魔"、"星"、"月"、"審判"、か、基準が分からないがあのクソ警察がこの中にあるのは確定だよな」
朝日が昇る前に目が覚めた累は風呂に入り、上がった後、手帳の能力を見て関連性を見いだそうとしたが基準が全く分からず、頭を傾げていた。
「あぁ、あのクソ警察からは借りたくないけど、"節制"ってヤツ借りたら、ムーの能力抑えられるかもしれない、二択か……」
"節制" 限界突破 弱体化 鎖
総十
総十って何だ? 分からないと言えば悪魔も悪魔で
"悪魔" 悪魔化 悪魔付き 口から火
アイツに至っては武器ですら無いし、悪魔付きって何だ? 戦った時、異常な筋力で羽生えて飛んだけど、まさかソレだけで一個使えないのでも入れてたのか? もしそうならアイツ不幸だな。
"星" 適応 可能性 ナックル
よく分からないけど今のところコイツが一番の外れに見える、速攻でやられたら終わりだ。しかも近距離だけだし。
"審判" 再生 死人操作 ナタ
あのクソ警察の友達? の能力だと思うが、コイツそう簡単には死なないだろ、下手したら死んでも動くだろコイツ、何で死んだんだ?
"塔" 崩壊 衝撃波パンチ(一回) 脚具
「咲の能力も能力で、崩壊はたしか、触った所が消えるって言ってたから、下手すると即死だろうな、咲の能力酷過ぎる」
何を思ってこんな振り分けにしたんだクソ主催者、もっと他に無かったのかよ、アイツらは何か有った時の為に使える様にって一対一の時の時に使うように言ってたが、借りて良いのか分からないし借りた時どんな影響有るのか全く聞いてないんだよ。 せめて、あの黒いところへの通話手段が有れば。
「又死にかける事を祈るか、しかし、血、全然落ちないな、誰か落とし方知らないかな、知っててもアレだが……」
所変わって、机の上で複数の丸い玉を転がしながら一人の男が独り言を呟いていた。
「うん、この調子なら早く揃いそうだ、しかし、あの状況ほっといたら良かったのに、殆ど関係ない人間が数人死のうが直接は関係ないのに、本当に意味不明、出張る気は無かったのに」
一つの玉を手の上ポンポンと投げながら
「まぁ、ちゃんと素材としての役割果たしてくれれば良いからソレまで待つか、面倒くさいからちょっと時間早めよう」
男は玉を少し弄り、玉の中身を見ながら少しして薄い笑いを浮かべた。
「彼は、死にかけてる…… 死期近いの? えっ まだ死なないでよ、と言うか又出張るの? もう加速止めよ」