婚約破棄された地味令嬢は猫として溺愛される (外部サイトで読む

かずき りり

婚約者は、私より義妹を選んだ――

伯爵家の令嬢なのに、その暮らしは平民のようで……
ドレスやアクセサリーなんて買ってもらった事もない。
住んでいるのは壊れかけの小屋だ。
夜会にだって出た事はないし、社交界デビューもしていない。
ただ、侯爵令息であるエリックに会う時だけ、着飾られていたのだ……義妹のもので。

侯爵夫人になるのだからと、教育だけはされていた……けれど

もう、良い。
人間なんて大嫌いだ。
裏表があり、影で何をしているのかも分からない。
貴族なら、余計に。

魔法の扱いが上手く、魔法具で生計を立てていた私は、魔法の力で猫になって家を出る事に決める。
しかし、外の生活は上手くいかないし、私の悪い噂が出回った事で、人間の姿に戻って魔法具を売ったりする事も出来ない。

そんな中、師匠が助けてくれ……頼まれた仕事は

王太子殿下の護衛。
表向きは溺愛されている猫。

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