まさか、この私が敗れるとは!(演技)と捨て台詞を残してから300年、魔王な俺が新人冒険者になったワケ (外部サイトで読む

蓮村 燎

 魔王は毎度、自分を討伐にやってくる勇者達に、ほとほとうんざりしていた。

「もっと自由で気ままな暮らしがしたい!」

 日頃からそう思っていた魔王は、あるアイデアを思い付く。

「死んだふりすればよくね?」

『くっ……おのれ勇者め……まさか、この私が敗れるとは!(迫真)』

 持ち前の演技力で上手く勇者をやり過ごし、人々の記憶から魔王の存在が薄れた頃、待望の田舎暮らしへ。

 隠せない強さで人々を救って慕われたり、魔王を崇拝するダークエルフ(自称)がやってきたりと、だんだん彼の周りへ仲間が集い始める。

 片田舎に購入した普通の家は、次第に魔王城の風格を持ちだし……。

  • 重要なフレーズ

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