異能者達のパラベラム (外部サイトで読む

智慧 砂猫

その日、彼らの日常は地上から姿を消した。

人間の中から突如発現する〝異能力〟はその数を次第に増やし続け――攻撃的な思想を持つ者達の蜂起を恐れた人々は、無差別に異能者達を彼らを地下深くへと隔離することを決める。

数十年が経った今も当たり前のように異能者の隔離は年齢に区別なく続き、平凡な生活を送っていた青年、槻木 伊織もまた、その流れに取り込まれるように地下へと送られた。

そんなある日の事。

失望から死ぬことも出来ないまま惰性で生き、最底辺の生活にも等しい毎日を送っていた彼のもとに、全身包帯で包まれた血だらけの少女、狭霧 鵺が現れる。

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