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辺りは暗く、病院の光が周りをあやし

く照らしていた。

バルボアが霊視していると、トシキが

椅子に座りながら目を閉じてこぶしを

握り天にカオルの無事を祈っていた。

カオルの部屋を霊視すると、ベッドに

横たわるカオルの姿があった。

カオルはどうやら眠りについているら

しい。

部屋の奥から異様な霊気が漂っていた。

その力は強まり、次第にこの部屋に霊

気が充満する。

バルボアは(きたか・・・・・・)と思うと、バ

ルボアに女性のなやましい声が甘く聴

こえる。



(あら、女王一人だと思っていたのに、

先客がいるようね・・・・・・貴方は何者な

の・・・・・・)

バルボアは不適な笑みをしながら言った。

(やあ、こんばんは、俺の名前はローレ

ンスバルボアだ、魔界女王のガーデア

ンの一人にして、最強の聖魔戦史ハイ

ランダーだよ、お前こそ、何者だ)

イエズラは言う。

(あら、そうなの、遠い昔聞いたことが

あるわ、魔界女王の番犬にして、愚か

なる戦史、でも、貴方はなかなか強そ

うね、でも、いくら強くてもこの場に

は貴方はいないわ、この場所には私一

人よ、さて、どうするおつもり・・・・・・)

バルボアは笑って言う。

(なるほど、確かに俺はいないし、ここ

からではとても間に合わんな・・・・・・)

イエズラ

(そういうことよ、そこで女王の最後を

見届けるがいいさ、番犬・・・・・・)

そういうと、部屋の空間がねじれて唸

り、そこから美しい女性が険をを携え

て現れてきた。

イエズラはゆっくりと進むとカオルの

ところまで来て、右手に持っていた険

をたかだかと上げて、カオルの心臓を

いまや刺さんと言わんばかりに叫ん

だ。

(ふんっ、これでお前たち人類の希望も

終わりだ・・・・・・)

バルボアは笑って言う。

(そうかな、俺たちにはまだ、味方がい

るんだぜ、そこにな・・・・・・)

と言う。

イエズラは笑いながら言った。

(何をバカなことを、そんなヤツがいる

なら気配でわかるわ、ふんっ、最後の

悪あがきか、愚かな、もうよい、死ね)

と言うと、凄まじい勢いで険をおろし

た。

もうダメかと思われたその時、カオル

の体が七色の光を放ちその光のバリア

ーで、イエズラの険はかろうじて弾か

れた。思わずイエズラは狼狽した。何

が起きたのかわからなかったからだ。

七色の光は人の姿をして表れた。

イエズラはまたしてもこの七色の光の

お陰で殺しをしくじった。

イエズラは怒りながら言う。

(またしても、またしてもお前か・・・・・・

ルドルフシュタイナー・・・・・・)

シュタイナーは七色の光を放ちながら

笑みをこぼして言う。

(久しぶりだな、鈍いの人形よ、この世

界は思い道理にいかない世界だよ)

シュタイナーの右手には白い険が光っ

ていた。

呪いの人形イエズラとルドルフシュタ

イナーの一戦が火花を散らしながら始

まろうとしていた。


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