天下への階段2
次の日狗はみんなを集めて蝙蝠を小頭に任命して下忍3人とくノ一を1人を付けて長老の元に送った。
「狗はどうするの?」
「どうしても光秀、いや果心居士を追いかけたい。秀吉を破るのは果心と組んだ家康以外にない。鼠もう少し詳しく説明してくれ」
狗は蝙蝠達を送った部屋で3人で座っている。
「光秀はあれから修験者の湯に籠ったままでした。私も湯屋の近くの洞窟に住み着きました。光秀の傍には柳生のくノ一が3人世話をしていました」
「誰か来たか?」
「それが誰も。でもある日から子狐が棲みつきました」
「それは胡蝶かも?弾正の城にいた時も動物を操っていたわ」
狐が口を開けた。
「それは家康がいよいよ光秀を呼んだのだ」
「何をする気なのかしら?」
「どちらにしても家康の領地内にいるだろう。一番怪しいのは宗矩の屋敷か?」
「私が行くよ」
「いや狐はここにいてくれ。鼠とくノ一を1人、年寄りを2人を借りていく。これは気の長い人探しだ。くノ一はあののっぺりを連れて行く」
「まず宗矩の屋敷を張るのが早道だろう。狐は絵描きの年寄りを呼んでくれ?」
しばらくしてその年寄りが墨を持って入ってきた。
「光秀の顔、それから胡蝶、揚羽、京之助」
狗が説明して納得できるまで描き直す。
「それからあの家老も」
それをそれぞれに渡して3日後に浜松城に入った。