仲間が増えました
王妃様の手紙から数日後、本当に修道院、孤児院の整理が行われた。
結果から言えば全体の2割は不正が行われていたとして、閉鎖する事になった。
施設長とか不正に関わった人々は勿論拘束され現在監禁されている。
その余波は貴族社会にも影響を与えた。
と言うのも、その問題があった修道院を援助して不正に荷担していた貴族がいた。
援助する事は問題は無いだろうけど、犯罪に協力していた、となると話は別だ。
「・・・・・・元実家もまさか荷担していた、とはねぇ。」
私は新聞を見ながら溜め息をついた。
そう、私の元実家も不正に荷担していたのだ。
お父様は今回摘発されたとある孤児院から気に入った少女を買い上げ別宅で性奴隷にしていた事が発覚。
そう言う秘密クラブに入っていたらしい。
「月に1回は何処かに遊びに行かれていましたが、そう言う事でしたか・・・・・・。」
「元がつくけど娘として恥ずかしいわ。でも、コレで妹と王太子との結婚は無くなったわね。犯罪者の娘を王族に嫁がせるなんてあり得ないし世間が許さないわ。」
今頃、妹は荒れているに違いないしお母様は卒倒しているだろう。
まぁ、縁を切られた私には何も出来ないけど骨は拾う事にしよう。
そして、数日後、王家の使いの方と3人の修道女がやって来た。
「王妃様の命により、この3人はこちらの修道院の所属となりました。」
「はじめまして、私『ルミンダ』と言います。」
「私は『リミナ』! よろしくお願いします。」
「『アインス』、よろしく。」
「ようこそ、いらっしゃいました。私はキャロルと言います。でも、私は施設長ではありませんし修道女としてもまだなったばかりですので・・・・・・。」
「その件ですが、こちらの修道院は王妃様の管轄となり王妃様が事実上の責任者となります。」
使いの方の話だと修道院、孤児院は王家が管理する事になるそうだ。
この修道院は名義上は王妃様が施設長になるらしい。
と、言ってもやる事は今までと対してかわらないし、人手が増えた事は嬉しい事だ。
漸く、仲間が増えた。