どうやら大変な事が起きそうです
ミネルが来て修道院がだいぶ綺麗になった。
流石に1人で大きな施設を掃除をするのには限界があったので凄い助かってる。
おかげで自分の時間が少しは出来る様になった。
後、料理のレパートリーが大幅に増えた。
ミネルが料理を教えてくれるようになり手の込んだ物が作れるようになった。
まぁ、食材自体が少なかった、という理由もあるけど畑でとれる野菜とか町人の皆さんが差し入れで持って来てくれる食料のお蔭だ。
人の縁の深さを感じる。
そんなある日、王都から手紙が届いた。
「キャロル様、王妃様からお手紙が届いてます。」
「私宛に?」
ミネルには『お嬢様』と呼ぶのは止めてもらった。
主従関係ではないので名前で呼んでもらう事にした。
ミネルから手紙を受け取り封を開け中身を読んだ。
「これは……、大変な事になるわね。」
「何があったんですか?」
「大規模な修道院の整理を行うみたいよ。不正があった修道院は取り潰し、それに関わった者も処分を受ける事になるらしいわ。」
「遂に大鉈が振るわれるのですね。」
修道院とか孤児院は教会と同じく神聖な場所、と思われているので国がこれまで言う事は無かった。
しかし、今回私の件で色々調査をした結果、どうも不正が行われていた事が発覚。
「公にはなるけど人身売買とかもしていたみたいね。」
「孤児を売る、と言う事ですか?」
「それも問題だけどひどい所になると私みたいに修道院に送られてきた元令嬢を奴隷業者に売ったらしいわ。ひどい話よ。」
「それは……、キャロル様も同じ目に遭っていたかもしれませんね。」
「私は奴隷になったとしても生き延びる自信はあるわよ。それなりに一人で出来るから。」
「変な自信ですね。」
うん、自分で言っておいてなんだけど自分でもそう思う。
「それで、採り潰しになった修道院からシスターの受け入れがあるかもしれないからその時はよろしく、ていう事だったわ。」
「そうなるとだいぶ賑やかになりますね。」
まぁ、人によりけりだと思うけど厳しくは無いから大丈夫だと思うけど。