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身なりは大事です

 修復された次の日の事、私の元に王妃様から小包が送られてきた。
 箱の中に入っていたのは真新しい修道服だった。
 更に手紙が入っていて『大々的に支援する事は今は難しいけど、困った事があったら手紙を出して下さい。貴女の元家族と馬鹿息子は近日中に処分を言い渡す予定です。』と書かれていた。
「ありがとうございます、王妃様。」
 早速服に袖を通してみるとサイズはぴったりだった。
 紺をメインに白のラインが入った修道服は清楚な雰囲気が漂っている。
 これで私も誰から見てもシスターだ。
 これからは『シスターキャロル』としてこの身を女神様に捧げ世の平和の為に祈りを捧げていこう。
 という訳で改めて近隣の村や町に挨拶に行った。
 やはり修道服の効果は抜群で私が王都で噂の『悪役令嬢』とは思われなかった。
 髪の毛も隠していたし更にバッサリと切ったからね。
 腰まであってウェーブのかかった自慢の金髪だったけど、貴族じゃないし不必要になったしケジメとして首元くらいまで切った。
 お陰で少しは動きやすくなった。
 だから貴族の私と今の私は多分見た目もかなり変わった、と思う。
 一番変化したのは体型で、力仕事をした為か、体が引き締まり筋肉がついた。
 お陰で貴族時代よりスタイルが良くなった。
 まぁ、この体を見せる相手もいないから宝の持ち腐れにはなっているけど私は満足している。
 で、トーマス様の屋敷にも挨拶にやって来た。
「シスターキャロル、よりシスターらしくなったね。」
「えぇ、やはり修道服を着ると身も心も引き締まりますわ。ところで処分は下されたのでしょうか?」
「あぁ、領地の一部没収、過去の支援金の返還、それから今後の慈善活動に力を尽くす様に、と言われたよ。」
 妥当と言えば妥当な判断だ。
「父の代から雇っていた者も不正に関わった、として強制的に解雇しなければいけなかったのは心が痛かったよ・・・・・・。」
「それは仕方がない事だと思いますわ。犯した罪はちゃんと償わなければなりませんから。」
 
  

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