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第14話:誕生日パーティー

「話はその辺でもう良いだろう。これからシズナが5歳まで生きれたことを神々に感謝してパーティーをしよう。今宵くらいは礼儀を忘れて共に食を楽しもう。では、乾杯!」
「「「乾杯!!」」」

父さんが音頭をとってみんなが「乾杯!!」と叫ぶのに俺も乗っかって「乾杯!」と叫び、手に持っている謎のジュースを掲げた。掲げた後、『グイッ』と一息で謎のジュースを飲んだ。謎のジュースはりんごの味がした‥‥‥。

色々あったが、やっとパーティーの始まりだ。そして、皆が料理をつまんでいく。勿論、俺も沢山食べる気だが‥‥‥この5歳児の体ではあまり食べれない。
そのせいで、同じ物ばっかり食べると色んな料理を味わえない。だから、違う料理をちょっとずつ、つまんでいくことにした。

つまんでいくことにしたが‥‥‥よくわからない料理の中から美味しそうなものを選ぶのは難しい。見た目が、緑色の焼いた肉やトマトっぽい何か。多分だけど、果物だろう‥‥‥違う可能性もあるが。

兎も角俺は色んな料理の中から比較的マシな色合いのものを選んで食べた。美味い‥‥‥食感と味はリンゴだが、見た目はパイナップルだった‥‥‥。つまり、リンゴの味がする固まったパイナップルだ。色々とおかしいが、突っ込んだら負けだ。
俺は『ここは異世界、何でもあり』という言葉で自分を納得させた。

パイナップルモドキーーリンゴもどき(?)ーーを食べた後は勇気を出して緑色の肉にチャレンジした。本来、肉は焼いたら茶色になる。この肉は焼いたのか焼いてないのか知らないが絶対にあり得ない色をしている。食べたら、腹を壊しそうだ‥‥‥。

結論を言うとーー豚肉だった。ただし、やはりただの豚肉ではない。油を一切使っていないと思わせるほど、ギトギトとした感じがしない上に、肉本来の旨みが生かされているような味‥‥‥がした。食レポなんて出来るか!!

ある程度食べると、案の定お腹が一杯になった。だけど、満足するくらいには食べれたから良しとしよう。

お腹が一杯になった後はシェルド兄さんとマエルド兄さんと話した。『学園』や『冒険』について話してもらった。聞けば聞くほど学園に行って冒険をしたいと思った。そのことを兄さん達に話すとこう言われた。

「7歳になるまで我慢だ」
「後2年くらいだから我慢してね」

俺は言われた通りに我慢をすることにした。

兄さん達と話していると、父さんが近づいて来て言った。

「シズナ‥‥‥お前のステータスを見せてくれ‥‥‥」

父さんの言葉は不思議と、室内に響き渡った。そして、楽しそうに喋っていた皆が黙った。

ーー俺は重苦しい雰囲気を感じた。

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