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「よかったら、家に来ませんか?」
そして、水谷さんは何を言っているのだろう?
「え?」
僕は思わず聞き返した。
「今、家には誰もいないんです……
その、お詫びをさせて下さい」
お詫びって何だろう?
僕は思わず固まった。
そして、水谷さんが言葉を続けた。
「晩御飯、作らせて貰っても良いですか?
あと服を乾かさないと……」
「いや、いいよ。
そんなこと気にしなくて」
「是非、家に来て下さい……」
水谷さんが僕の服の袖を掴む。
「わかった。
じゃ、お世話になろうかな……」
「はい!
是非、来てください」
僕は、そのまま水谷に引っ張られる感じで、水谷さんの家に向かった。
そして今……
僕たちは手を繋いでいる……