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「お兄ちゃん。
ホント?」
「うん。
本当だよ」
「いつも、お兄ちゃんがお世話になってます」
澪は、そう言うとぺコリと頭を下げた。
「よく、ここがわかったね?」
「うん、さっきお姉ちゃんに聞いたんだー」
「そっか」
「今日は、お姉ちゃんと一緒に食べないのかな?」
「うん。
今日は、部室で食べるんじゃないかな?」
「え?中庭に居たよー」
「え?ひとりで?」
「うん!」
「どうしたんだろう」
「誰だって、一人になりたい時はあるさ」
菊地は、そう言ってうんうんとうなずいた。