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「わかったよ……澪」
「良かったね!
可愛い妹が出来て!」
僕は、何気なく腕時計を見た。
「あ、そろそろ走らないとヤバいかも……」
瞳も澪も時計を見る。
僕達は、お互いの顔を見合うと全速力で走った。
チャイムが鳴り響く。
「ギリギリセーフだったな……」
「危うく皆勤賞を逃す所だったわ……」
瞳は、そう言うと自分の席に戻った。
俺も自分の席に戻る。
「大丈夫ですか?」
水谷さんが、僕に尋ねる。
「うん、大丈夫」
僕は、そう言うと机にべったりとへばりついた。