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瞳は、拳を強く握りしめプルプルと震えている。
「それを、アンタは、何度も何度も何度も……
思い出しただけでも腸が煮え返るわ!」
「それは忘れたな……はは……」
「なんか言った?」
「え?……学校の準備しなきゃ」
とりあえず、僕は話をそらすことにした。
このまま話を続けたらあと、何発殴られるかわからない。
僕は、服を着替えるとリビングに向かった。
瞳が後ろで、ぶつぶつ言っている。
怖い怖い。
「今日の朝は何?」
「フレンチトースト」
僕は、時計を見た。
7時30分
時間は、まだまだ余裕がある。
「瞳は、もう食べたの?」
「うん
もう食べたよー」