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 動かなくなった、理香の体を見て私は何故か笑みをこぼす。

「あはははははははははは!」

“私”は、笑い声を上げながらそのままマンションから飛び降りた。

 全てが終わる。
 これで、全てが終わる。

 ごめんね。
 ごめんね。
 ごめんね。
 ごめんね、理香……

 殺さなくてもよかったのにね。

 もう、ママ。
 ダメだ……

 私の体が、地面に叩きつけられると同時に意識が無くなる。

 そして、気付いた時。

 私は、白いベッドの上にいた。

「気が付きましたか……?」

 白い服を着た女の人が私に尋ねる。
 そして、それと同時に怖い顔の男の人が私に話しかける。

「源静!
 お前を源理香殺害容疑で逮捕する!」

「理香……
 あぁ……
 あぁ……
 あああああああ!!」

 私は、叫び声に近い声で泣いた。

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