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「んー」
十三は何かを言いかけた。
だが、言うのをやめた。
「覚えていろよ?」
ジャギがそういって十三の方を睨む。
「なにを?」
十三が首を傾げる。
「俺は俺の友だちを傷つけるやつは許さねえ」
「ふーん。
もう忘れちゃった」
十三が小さく笑う。
「……ならアンタの体に刻んでやろうか?
忘れられないくらいの快楽と一緒に」
ベルが、そういって鞭を握りしめる。
「……ねぇ。
授業中だよ?
そういうのはやめない?」
そういったのは、詩空 丹歌(しそら にか)だった。
「どうでもいい」
ジルが頭を押さえてそういった。
「気がついたか?
大丈夫か?」
ジャキがジルに尋ねる。
「ああ、大丈夫だ」
ジルが小さくうなずく。
「……ジルも気づいたことだし。
反撃開始と――」
ベルがそういいかけたとき。
空が赤く染まる。
「なんだ?」
セロが周りを見渡した。
まわりは見知らぬ風景。
「汝、力を求めるか?」
老人の声が聞こえる。
「お前は?」
「汝、力を求めるか?」
老人がもう一度訪ねてくる。
「フィサフィー!また証拠にもなく!」
セロは、指をネジに変えフィサフィーに一撃を浴びせる。
しかし、フィサフィーにその攻撃は当たらず……
フィサフィーがもう一度尋ねる。
「汝、力を求めるか?
我に従うのなら……
我が主に力を授ける」
「お前の力などいらない!」
セロが、そういうとフィサフィーは小さく笑い。
そして、姿を消した。