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 気付いたときには、私は眠っていた。

 目が覚めると世界は暗かった。
 夜が来たんだ。

 不安になる。
 不安で不安で怖くなる。
 私が、泣こうとするとパパが私の頭を撫でてくれた。

「大丈夫だぞ。
 パパが、傍にいるから……」

 その言葉だけで安心した。
 その言葉だけで私は救われた気がした。
 だから、その後に「おやすみ」とパパに言われて、すぐに眠りに就く事が出来た。

 そんな毎日が続く。
 ママのお腹がだんだん大きくなっていく……

「ママ、お腹が大きいよ?
 病気なの?」

「違うよ……
 これは、赤ちゃんがいるの」

「赤ちゃん?」

「そう、お腹の中に赤ちゃんがいるの。
 理香もこうやって生まれてきたのよ……?」

 ママは、優しく私の頭を撫でた。

「私もママから生まれてきたの……?」

「そうよ。
 だって、私は、理香のママなのだから……
 理香、ママのお腹に耳を当てて御覧」

 私は、言われるがままにママのお腹に耳を当てた。

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