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ドックン、ドックン、ドックン。
ママのお腹から心臓の様な音が聞こえる。
「これはなに?」
「ここに赤ちゃんがいるのよ」
「赤ちゃん?」
「そう、理香の妹よ」
「妹なの?」
「そう妹よ。
理香は、お姉ちゃんになるの。
お姉ちゃんになったら、妹を守らなきゃならないの。
つまり理科は赤ちゃんのナイトだよ」
「わかった!
私、赤ちゃんを護る!」
私は、ママと指きりげんまんした。
私は、お姉ちゃんになる。
だから、妹を護るんだ。
何が合っても必ず護るんだ。
それで、ママとパパが幸せになるのなら……
私は、護る。
絶対に護る。
「じゃ、お姉ちゃん!」
「はい!」
「今日は、ママのお料理のお手伝いをしてください!」
「お手伝い?」
「そう、ホームプレートで、ホットケーキを一緒に作りましょう」
「ホットケーキ!?」
私の胸が躍る。
何故なら、私はケーキの次にホットケーキを食べるのが好きだから……
でもね。つくづく思う。
私は、まだ子供なんだと……