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「いただきます」
僕は、手を合わせて瞳に作ってもらったオムライスを頬張った。
瞳は俺の顔をじっと見ている。
「美味しいです」
「よろしい」
瞳は、満足そうに笑みを浮かべる。。
確かに、瞳の料理はおいしい。
僕も全く料理ができないというわけではない。
その辺の主婦なみには出来ると思う。
最初、僕たちがこの家に来た時の話。
僕たちは、何をしていいのかがわからなかった。
お手伝い。
子供なりに気を使っていたのかも知れない。
だから、出来る事は自分達でしよう。
そう、考えたのだ。
だから、お母さんに色々教わった。
自分たちで、何でもできるように。
「ちょっと……
まだ、眠る気?」
僕は、ふと我に返った。
やばい……
「最近やけに眠いんだけど……
成長期かな?」