30
「そりゃ、昨日の夜から何も食べてないもんね」
「うん。
少し寝すぎた」
「少しどころじゃないよ。
かなり寝すぎ」
「どうして起こしてくれなかったんだ?」
「だって、あまりにも悲しそうな顔をしていたからさぁ~
起こすの、悪いと思って……」
「そこは、起こして欲しかったな」
「えー
真白、寝ている時に起こすと機嫌悪くなるじゃん」
「……昨日の晩は、何?」
「オムライス」
「食べたい」
「作ろうか?」
「うん」
僕は、唸るお腹を押さえながらテレビの電源を入れた。