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太郎に案内されて3人はマンションの中に入った。
「日当たり良し!風向きよし!
防音効果もあるので、大きな声を出しても大丈夫じゃよ?」
清空が太郎の代わりにそういうとセロがあっさりと答える。
「大きな声は、出さないので大丈夫だと思うが……」
するとオトネが嬉しそうな声でいう。
「オトネいっきまーす!」
そして、大きな声を出した。
「あ!!!!!!」
するとセロがオトネの頭にチョップした。
「うるさい!」
オトネは、涙目でセロの方を見る。
「なにするんですますか?
オトネ、何か悪いことしましたか?」
「大きな声を出した……」
セロの答えにオトネは頬を膨らませる。
「女の子は大きいのがお好きなんですよ?」
「もういっかい殴ろうか?」
「ひぃ……
オトネMじゃないのですよー」
オトネはそう言って清空の背中に隠れた。
「はぁ……
お主らも変わらぬな」
「あ、すみません」
セロは小さく謝った。
「ま!このマンションはいいマンションだ!
保証人になってやるから今すぐ借りろ!」
清空がそういうとセロがうなずく。
「あ、はい。
太郎さんよろしくおねがいします」
太郎もうなずきそっと契約書を出した。
「では、この書類にサインしてください」
そして、セロはその契約書にサインした。
ここが、セロたちの拠点となる。
世界が小さく唸る。
そんな瞬間だった。