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家に帰ると誰もいない。
いつもの事だ。
瞳は部活に行っている。
僕は部活に行っていない。
その差は大きい。
瞳が帰ってくるまで、まだ時間がある。
僕は、リビングに入ると、テレビの電源を入れた。
ドラマの再放送をやっている。
「どうして、好き同士なのに一緒にいれないの?」
「好きだから一緒にいれないんだ」
瞳が、好きそうなドラマだ。
僕は、そう思いながソファーに座った。
好きなのに一緒にいれない…
か……
その気持ちは俺には、わからない。
俺は、そう思いながら時間を潰した。